年次有給休暇が取れない会社の特徴

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2020/10/12|1,004文字

 

<所定労働日数が不明>

年次有給休暇の付与日数は、原則として、1週間の所定労働日数と勤続期間によって決まります。

所定給付日数が何日なのか不明であれば、そもそも年次有給休暇が何日付与されるのかも決まりません。

また年次有給休暇は、入社後最初の半年間、その後は1年ごとの出勤率が8割以上の場合に付与されます。

この出勤率というのは、予め決まっている労働日に対する実際に出勤した日の割合です。

しかし、所定労働日数が不明であれば、出勤率を計算することはできません。

つまり、付与する/しないの判断がつかないのです。

所定労働日数などの労働条件は、入社時に、会社から従業員に書面で通知されていなければ違法です。

これは、会社の規模とは無関係です。

それでも、年次有給休暇を取得させる気の無い会社では、「労働条件通知書」などを交付していません。

 

<人件費の削減>

年次有給休暇を取得させないというのは、不当に人件費を削りたいわけです。

ですから、従業員の数もギリギリあるいは不足しています。

「人手が足りないから有給休暇を取得させられない」という言い訳が聞かれます。

しかし、年次有給休暇は労働基準法による国全体の制度ですから、会社の状況に左右されて内容が変わることはありません。

むしろ、会社は従業員が100%年次有給休暇を取得する前提で、人材を確保しておかなければなりません。

ウイルス感染症の流行などに備えて、多めに人員を確保しておくという会社独自の政策的な配慮は、その会社に任されていることです。

しかし、年次有給休暇を取得させるのに十分な人員を確保しておくことは、事業を展開する以上、会社に法的に義務付けられていることです。

人件費を削りたいのは経営者です。

お客様、従業員、取引先、出資者、金融機関は喜びません。

ライバル会社は少し喜ぶかもしれません。

当たり前ですが、会社の評判は口コミ情報によって低下していきます。

経営者が、人件費を削減するのではなく、売上を伸ばす努力を進めるべきだと気付かなければ、その会社の未来はありません。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

「ブラック」を経営理念に掲げる経営者はいないでしょう。

ブラック企業というのは、経営者が意図せずに、いつの間にかブラックになっているものです。

会社がブラックな方向に向かっていないかのチェックには、労働条件審査が役立ちます。

信頼できる社労士にご相談してみてはいかがでしょうか。

 

解決社労士