勤務中のスマホ私用禁止

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2020/01/16|1,116文字

 

<スマホの私用と経費>

会社が支給し経費を負担しているスマホは、業務用なので業務のみに使用するのが原則です。

また、私物のスマホを、個人の負担で業務に使用することは、少なくとも経費の面では、会社の負担を軽減することになり、容認されやすい傾向にあります。

しかし、いずれの場合にも、スマホの私用は無駄な人件費が発生するので否定的に考えられています。

たとえ私物のスマホであっても、勤務時間中にプライベートな使用をすることは、その時間だけ仕事をしていないことになり、職務専念義務違反にもなりますし、人件費の無駄は明らかです。

 

<情報漏洩リスク>

スマホの私用は、会社の情報が漏洩するリスクを伴います。

アルバイトが、職場のふざけた様子をSNSにアップし、売上や顧客の減少をもたらす事件は無くなっていません。

場合によっては、閉店や廃業の結果をもたらすことさえあります。

行為者には、会社の情報を漏洩する意識が希薄です。

仲間内でのウケを狙って、ふざけた写真などを投稿するのですが、仲間の範囲を超えて流出し、世界中にばらまかれて、予想外の結果を生じてしまうわけです。

 

<就業規則による禁止>

就業規則に、勤務中のスマホ私用を禁止する規定と、これに対応する懲戒規定を置き、きちんと社員教育を行ったうえで、実際に懲戒処分を適正に運用していけば、会社のリスクは大幅に軽減されます。

また、人事考課制度が適正に運用されていれば、スマホの私用が目立つ社員の評価を、職務専念の点で引き下げることも可能です。

さらに、適性の面から、勤務中にスマホをいじれないような業務に異動することも不合理ではありません。

なお、就業規則に規定が無い場合であっても、上司が正当な業務命令として、スマホの使用を禁止することは可能です。

 

<禁止の限界>

会社は、原則として、プライベートな時間についてまで社員の行動を規制することができません。

このことから、スマホを勤務場所に持参することまでは禁止できません。

ただ、職場にスマホを持ち込まないよう、ロッカーに保管するなどのルールを設けることはできます。

また、休憩時間のスマホ私用を制限することも、正当な理由なく行うことはできません。

休憩時間は、休息のために労働から完全に解放されることを保障されている時間です。

通達も、休憩時間を労働者の自由に利用させなければならないとしています。〔昭和22年9月13日 発基17号〕

 

<社員のとるべき行動>

どうしても、スマホをプライベートなことに使いたい場合もあります。

この場合には、理由を示し上司の許可を得たうえで私用すれば問題ありません。

こうしたルールの徹底によって、ほとんどの問題が解消するのではないでしょうか。

 

解決社労士