2020/06/05|1,409文字
<ビジネスメールのマナー>
ビジネスマナーの本には、ビジネスメールのマナーについても書かれています。
また、ビジネスで活用できるメールの雛形も紹介されています。
しかし、プライベートメールとの違いについては、なぜ、何が、どのように違うか説明が省略されていることもあります。
これは新人だけでなく、すべての社会人に必要な基本ですから、ここで再確認してみましょう。
<プライベートメール>
メールやSNSを利用してプライベートで情報を発信する場合、「何のために」情報を発信するかという、目的意識が希薄な場合が多いものです。
何となく、自慢したい、同情されたい、驚かせたい、広めたいという意図は感じられます。
しかし基本的には、送りたいから送っているというのが実態です。
情報の送り手は、自分が送りたい内容を、自分好みの表現方法で送ります。
文字だけのこともあり、写真や動画だけのこともあり、両方を組み合わせることもあります。
「これを伝えたい」という明確な意識もなく、ただ何となく発信しているだけのものも見られます。
送り手のこうした態度に対応して、受け手も読みたい物だけを読みますし、途中まで読んで中断してしまうことも少なくありません。
読みたい物の、読みたい部分だけを、つまみ食いしている状態です。
<ビジネスメール>
業務上の必要から情報を発信する場合には、通知、報連相、指導など、その目的が明確です。
メールの送り手は送りたいから送るのではなく、必要があって送るわけです。
通知であれば、ビジネスマナーに従い、挨拶文に始まり、必要十分な情報を送ることになります。
報連相であれば、相手の立場に立って、つまり相手の理解力やニーズを踏まえて、必要十分な情報を送ります。
データ、写真、動画なども必要に応じて添付することになります。
指導であれば、指導相手の立場に立って、理解しやすく、気持ちよく指導に従い改善に向える内容にしなければなりません。
情報の送り手が、自分の送りたい内容を、使いたい表現で送っていたのでは、目的が果たされません。
これでは、情報の受け手が送り手に電話をかけて、追加の説明を求めるなどの余計な手間がかかってしまいます。
メールの受け手は、読みたいメールの、読みたい部分だけを読むのではなく、すべてのメールの全文を読むのが基本となります。
そして、自分の期待されるアクションを考え、行動に移します。
回答したり、計画化したり、資料を準備したりと、何かしら期待される行動があるはずです。
<目的を果たすために>
プライベートメールであれば、送り手主体でかなり自由にメールを送ることができます。
しかし、ビジネスメールでは、受け手に期待するアクションを踏まえて、より効果的な内容・表現を選択して送る必要があります。
送り手が、メール送信そのものから得られる満足は、全く評価の対象外です。
受け手がどれだけ理解してくれたか、的確なアクションに繋げてくれたかが全てです。
ともすると、プライベートメールの癖を引きずったまま、ビジネスメールを送信してしまいがちです。
ビジネスシーンでのメール活用は、目的意識が要であることを忘れないようにしましょう。
プライベート |
メール |
ビジネス |
希薄 |
目的意識 |
明確 |
送りたいことを自由な表現で |
発信者 |
目的を果たせるよう受信者のことを考えて |
読みたいものの読みたい部分だけを読む |
受信者 |
すべてのメールの全文を読み、期待されたアクションを起こす |
解決社労士