中小企業に多い労働問題には定型パターンがあります。会社が退職者から労働法違反を指摘され、徹底的に叩かれるというのは典型例です。

2024/04/23|951文字

 

<従業員からの申出>

従業員からの申出により労働問題とされやすいのは、年次有給休暇、パワハラ、セクハラ、労働条件の不利益変更です。

これらは、従業員からの申出があったとき、経営者が判断に困り、適切な対応ができないでいるうちに、社内で解決しきれない労働問題に発展することがあります。

会社に落ち度が無いという自信があれば、所轄の労働基準監督署に確認して、従業員に説明すれば良いでしょう。

そうでなければ、何かアクションを起こす前に、なるべく早く信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

<訴訟や労働審判への発展>

退職者からの、残業代請求、不当解雇、退職に伴う請求がメインです。

どう考えても円満退職だった退職者の代理人弁護士から、内容証明郵便が届いてビックリというパターンです。

在職中は会社に遠慮して言えなかった不平不満が、退職後に爆発するのですから意外性があります。

退職者ご本人にその気が無くても、ご家族やお知り合いの中には労働法に詳しい方がいらっしゃいます。

そして、この方が労働者の権利を強く主張すると、退職者が同調して会社に請求することもあります。

 

<複合的な形になるもの>

退職者から未払残業代の請求がある場合、パワハラによる慰謝料請求が加わったりします。

セクハラの被害者が退職させられ、加害者が会社に残り、これを不満とした退職者からの慰謝料請求に、未払残業代の請求が加わったりします。

パワハラの加害者として退職させられた人から、不当解雇を主張され、賃金、賞与、慰謝料を請求されることもあります。

権利の侵害を感じた退職者が弁護士に依頼すると、弁護士は依頼人に事実を確認し、これを法的に構成し、できる請求をすべてすることになります。

依頼人と弁護士との契約は、委任契約ですから、医師が治療にベストを尽くすのと同じように、弁護士も依頼人の権利実現にベストを尽くすわけです。

 

<実務の視点から>

弁護士の先生は、弁護士倫理に従って、依頼人の利益を最大化することを考えます。

社労士は、社労士倫理に従い公正な立場から、会社と従業員がWin -Winの関係になるよう、長期的な視点に立って解決を考えます。問題解決後の会社の事業運営、従業員の今後の生活を考え、お互いに悪い噂を流し合うような悲惨な結末を避けるのです。

 

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