自覚症状の無いブラック企業

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2020/10/20|1,061文字

 

<ブラックな経営方針>

「うちの会社はブラックでいこう!」という経営者など、いないと信じたいものです。

少なくとも、ブラック企業では長続きできないことは分かります。

 

<ありがちな事例>

新しく入ったパート社員から会社に「うちの子が熱を出したのでお休みをいただけませんか?」という電話があったとします。

このとき、会社の責任者はどのように応対するでしょうか。

もし、この電話が入社1か月のパート社員からのもので、同様の電話が3回目だったらどうでしょうか。

 

<子の看護休暇>

小学校就学前の子を養育する労働者は、申し出ることにより、1年に5日まで、病気・けがをした子の看護などのために、休暇を取得することができます。

対象となる子が2人以上なら、1年に10日まで休暇を取得できます。〔育児・介護休業法第16条の2、第16条の3〕

申出は口頭でも、また当日でも認められます。

事業主は、業務の繁忙等を理由に、子の看護休暇の申出を拒むことはできません。

ただし、勤続6か月未満の労働者や週の所定労働日数が2日以下の労働者については、労使協定の締結により対象外とすることができます。

この他の労働者を対象外とすることはできません。

所定労働日数があやふやであったり、一部の労働者を除外する労使協定が未締結であれば、対象外とはできません。

子の看護休暇は、法によって労働者の権利とされているものですから、残業手当の支払や年次有給休暇と同じで、「うちの会社はムリだから無し」ということはできないのです。

 

<いつの間にかブラック企業となる危険>

上の事例で、電話を受けた会社の責任者は、子の看護休暇のことを知らなければいけませんし、勤続6か月未満の労働者や週の所定労働日数が2日以下の労働者について、労使協定の締結により対象外としているのであれば、そのことも知らなければいけません。

「そんなに休んでばかりじゃ採用取り消しだ」などと言ってしまったら、ブラック企業だと言われても反論できません。

労働基準法その他の労働法は、たびたび改正されます。

特に少子高齢化対策に関連する法令の改正は頻繁です。

数年前に完全に適法にしたハズの就業規則とその運用が、いつの間にかブラックになっていても不思議ではありません。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

自覚症状の無いままにブラック企業となってしまわないためには、社内に専任の担当者を置いて、常に最新の教育を施して任に当たらせる必要があります。

これがむずかしいのであれば、会社に合った方法について、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士