2023/08/27|1,059文字
<社労士の定義>
社労士は、社会保険労務士試験に合格した後に連合会に備える社会保険労務士名簿に登録することで、プロとして社会で活躍しています。
社労士の定義は「社会保険労務士法に基づき、毎年一回、厚生労働大臣が実施する社会保険労務士試験に合格し、かつ、2年以上の実務経験のある者で、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録された者」と法律により定められています。
<社労士の役割>
社労士は、労働・社会保険に関する法律、人事・労務管理の専門家として、企業経営の3要素(ヒト・モノ・カネ)のうち、ヒトの採用から退職までの労働・社会保険に関する諸問題、さらに年金の相談に応じる、ヒトに関するエキスパートです。
<社労士の主な業務>
1.労働社会保険手続業務
・労働社会保険の適用
・労働保険の年度更新
・社会保険の算定基礎届
・各種助成金などの申請
・労働者名簿、賃金台帳の調製
・就業規則の作成、変更
2.労務管理の相談指導業務
・雇用管理・人材育成などに関する相談
・人事・賃金・労働時間の相談
・経営労務監査
3.年金相談業務
・年金の加入期間、受給資格などの確認
・裁定請求書の作成・提出
4.紛争解決手続代理業務
・あっせん申立てに関する相談及び手続
・代理人として意見を陳述
・相手方との和解のための交渉及び和解契約の締結の代理
5.補佐人の業務
・裁判所において、補佐人として弁護士とともに出廷し意見を陳述
<特定社労士とは>
職場のトラブルは、これまで裁判で解決するのが一般的でしたが、裁判は多くの時間を費やすうえ、経営者と労働者の間に「勝った」「負けた」の関係を生み出してしまいます。
そこで、最近では、裁判によらない解決手段として、ADR(裁判外紛争解決手続)が活用されるようになっています。
このADRは、当事者同士の話し合いにより解決を目指す制度です。
特定社労士は、このADRのうち個別労働関係紛争にかかる業務を行うことができます。
※社労士が、特定社労士になるには、『厚生労働大臣が定める研修を修了』し、『「紛争解決手続代理業務試験」に合格』した後に、その旨を連合会に備える社会保険労務士名簿に付記しなければなりません。
具体的には、ADRを行う機関として厚生労働大臣が指定する「社労士会労働紛争解決センター」や労働局の紛争調整委員会におけるあっせんなどにおいて、特定社労士は労働者や事業主の皆さまの代理人として、個別労働関係紛争の円満な解決のお手伝いをすることができます。
(全国社会保険労務士会連合会ホームページより)