2026/03/15|1,163文字
<「アルバイト=軽い働き方」ではない>
まず押さえておきたいのは、アルバイトか正社員かは呼び方の違いであり、労働基準法の保護は同じということです。
勤務日数が多くなれば、当然ながら法律上の義務や会社の管理責任も重くなります。
<週6日勤務で特に重要になるポイント>
◯法定労働時間と割増賃金
労働基準法では、1日8時間または週40時間を超えると「法定時間外労働」になります。
週6日働くと、1日あたりの労働時間が少し長くなるだけで、すぐに週40時間を超えやすくなります。
1日7時間 × 6日 = 42時間 → 週2時間は割増賃金
1日8時間 × 6日 = 48時間 → 週8時間は割増賃金
つまり、週6日勤務は割増賃金が発生しやすい働き方です。
◯三六協定が必要になる可能性が高い
法定時間外労働をさせるには、会社は三六協定書を労働基準監督署長に届け出る必要があります。
週6日勤務だと、ほぼ確実に残業が発生するため、三六協定なしで働かせると罰則の適用対象となります。
◯休日の取り扱い
労働基準法では、毎週1日は必ず「法定休日」を与える必要があります。
週6日勤務なら、6日が「所定労働日」、1日が「法定休日」という形で問題ありません。
ただし、法定休日に働かせると「法定休日労働」となり、割増賃金(35%以上)が必要です。
◯社会保険・雇用保険の加入義務
週6日勤務ということは、勤務時間も長くなる傾向が強く、多くの場合、加入基準を満たします。
「アルバイトだから保険に入らなくていい」は誤解で、勤務日数・時間で判断されます。
◯有給休暇も当然発生する
週6日勤務は、週の所定労働日数が5日以上の扱いになります。
そのため、正社員と同じ付与日数(初年度10日)になります。
<週6日勤務のアルバイトで起こりやすいトラブル>
(1)残業代の未払い
週6日勤務だと、会社が気づかないうちに週40時間を超えているケースが多く、残業代の未払が発生しやすくなります。
(2)社会保険未加入の指摘
「アルバイトだから加入しなくていい」と誤解して未加入にすると、後からまとめて保険料を請求されることがあります。
(3)シフト制との矛盾
「シフト制だから週6日でも週40時間を超えないように調整する」という運用は可能ですが、実際には繁忙期などで超えてしまいがちです。
<会社としての適切な対応>
(1)労働時間の設計を明確にする
1日の労働時間、週の労働時間、休憩時間、法定休日を就業規則や契約書で明確にします。
(2)三六協定書を必ず届け出る
週6日勤務なら、法定時間外労働が発生する前提で整備しておくべきです。
(3)社会保険の加入を適切に行う
勤務実態に合わせて加入させることが重要です。
(4)有給休暇の管理を行う
週6日勤務のアルバイトも、正社員と同じように年次有給休暇管理簿を作成・運用・保管します。