2024/03/28|1,075文字
<病気休暇とは>
病気休暇は、従業員が病気の治療を続けながら働くのを、サポートすることを目的とした休暇です。
病気を抱えた従業員にとって、働きやすくなるだけではなく、会社にとっても、従業員が働きやすい環境を整えることで、より会社への貢献を期待できるなど、さまざまなメリットがあり、多くの企業が導入しています。
<休職制度との違い>
休職は、原則として、従業員の都合によって、一定期間休むこと全般を指します。
病気以外にも、家庭の都合や留学といった目的での自己都合休職や、今いる会社に籍を置いたままグループ会社に出向する出向休職など、さまざまな休職があります。
病気やけがによる休職についても、休職の場合には一定期間休み続けることを意味するのが一般的です。
一方、病気休暇は、会社の制度にもよりますが、通院のために1日や半日単位、時間単位で休暇を取得することが可能なケースもあります。
<病気休暇の目的>
病気休暇は、ケガや病気の治療・療養のために取得できる休暇制度です。
法定休暇である通常の年次有給休暇とは別に付与される法定外休暇であり、次のような目的で利用されます。
- 療養のための休暇
治療が必要な疾病を抱える従業員や、療養しながら就労する従業員をサポートします。
- 通院や治療のための時間単位休暇
通院や治療に必要な時間だけ1時間単位で取得できます。
- 療養中や療養後の時短勤務制度
療養中や療養後の従業員の負担を軽減するための制度です。
- 失効した年休を積み立てて長期療養時に使える制度
2年間の時効期間のうちに使いきれなかった年次有給休暇を、積み立てることができることとし、長期療養時に使えるものとする制度です。
病気休暇は、企業ごとに名称や取得可能な日数が異なりますが、従業員の健康をサポートし、離職を回避するために重要な制度といえます。
<病気休暇のメリット>
病気休暇は、従業員にとっても、会社側にとっても、メリットが大きいものです。
- 従業員側のメリット
長期間の治療を必要とする場合、病気休暇を利用して治療に専念できます。
仕事と治療の両立が難しい場合でも、安心して治療に集中できます。
病気休暇を利用することで、離職を回避できます。
特に時間単位で休暇を取得できる制度なら、通院の時間だけ休むことができます。
- 会社側のメリット
従業員が治療しながら働ける環境を整えることで、貴重な人材が退職するリスクを低減できます。
病気休暇は、福利厚生の一環として、会社のアピールポイントになります。
病気休暇は、従業員と会社の両方にとって有益な制度であり、適切に活用されることで健康的な労働環境を促進します。