例外として業務災害になるケース

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<業務災害とは>

労働者の業務上の負傷、疾病、障害、死亡を業務災害といいます。

「業務災害」として認定されるためには、業務に内在する危険有害性が現実化したと認められること(業務起因性)が必要で、その前提として、労働者が使用者の支配下にある状態(業務遂行性)にあると認められなければなりません。

 

<これも業務遂行性が認められる>

厳密には業務といえない行為であっても、労働者が使用者の支配下にある状態だといえるので、業務遂行性が認められる行為として次のものがあります。

・事業主の私用を手伝うなどの作業中

・生理的行為(用便、飲水等)による作業中断中

・作業に関連または附随する行為、作業の準備、後始末、待機中

・火災等緊急事態に際しての緊急行為中

・事業施設内での休憩中でその事業施設に欠陥があった場合

・出張中(住居と出張先の往復を含む)

 

<業務災害の特殊ケース>

次のような災害も、過去に業務災害として認められています。

・上司の指示により、無届欠勤者の事情を調査するため、通常より約30分早く自宅を出発し、自転車で欠勤者宅に向かう途中で電車にはねられ死亡した〔昭和24年12月15日基収第3001号通達〕

・勤務時間中に、作業に必要な私物の眼鏡を自宅に忘れた労働者が、上司の了解を得て、家族が届けてくれた眼鏡を工場の門まで自転車で受け取りに行く途中で運転を誤り負傷した〔昭和32年7月20日基収第3615号通達〕

・小型パイプが事業場の資材置場に乱雑に荷下しされていたため、それを整理していた際、材料が小型のため付近の草むらに投げ込まれていないかと草むらに探しに入ったところ、その草むらの中にいた毒蛇に足をかまれて負傷した〔昭和27年9月6日基災収第3026号通達〕

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

業務災害にあたらないものを、勘違いして労災保険の手続きをしても、病院や労働基準監督署でストップがかかります。それでも、健康保険の手続きに切り替えたり、被災者やご家族に説明して、お叱りを受けたりという負担は発生します。

恐いのは、業務災害として労災保険の補償が受けられるのに、業務災害ではないと勘違いして手続きを進めないことです。この場合には、時効により権利が失われる前でも、遅れたことにより手続きを進めるのが困難なこともあります。

迷ったら、所轄労働基準監督署の労災課に確認すれば良いのですが、少し聞きづらいと感じたら、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.03.27.解決社労士