2026/07/18|923文字
勤務日ごとに労働時間がバラバラであっても、労働条件通知書(労基法第15条)を交付する義務は免除されません。
シフト制であることを理由に労働条件通知書を交付しないところでは、トラブル防止のため働かないようにしましょう。
毎日の勤務時間を細かく書く必要はなく、「シフト制であること」「始業終業時刻の範囲」「1日の所定労働時間の範囲」「シフト決定方法」を記載すれば法的に適切な通知となります。
<労働条件通知書は必ず交付が必要>
労働基準法15条は、労働時間、休日、賃金などの「絶対的明示事項」を書面で明示する義務を定めています。
これは、シフト制であっても免除されません。
「勤務時間が日によって違うから書けない」という理由は認められず、書き方を工夫して必ず交付する必要があります。
<シフト制での正しい書き方>
厚労省のモデル様式でも、シフト制の従業員向けに次のような記載方法が示されています。
- 記載すべきポイント
始業・終業時刻の範囲
例:始業8:00〜12:00の範囲、終業17:00〜22:00の範囲
1日の所定労働時間の範囲
例:1日4〜8時間
シフトの決定方法
例:毎月25日までに翌月シフトを会社が作成し、従業員へ通知
変形労働時間制を採用している場合はその旨(採用していないなら不要)
- 実務でよく使う記載例
・勤務日は会社が作成するシフトによる。
・始業・終業時刻は8:00〜22:00の範囲で、1日の所定労働時間は4〜8時間の範囲で会社が指定する。
・翌月の勤務シフトは前月25日までに通知する。
このように「範囲」で示せば、毎日の勤務時間が異なる従業員でも適法な労働条件通知書になります。
<なぜ「範囲」でよいのか>(法的根拠)
厚生労働省の通達・モデル様式では、シフト制の場合は「始業終業時刻を特定できないため、範囲で示すことが可能」と明記されています。
つまり、毎日違う勤務時間を全部書く必要はない、「この範囲の中で勤務する」という形で明示すれば足りるという扱いです。
<注意すべき実務ポイント>
シフトの決定方法を必ず書く(トラブル防止のため)
所定労働時間の上限を曖昧にしない
固定残業代がある場合は別途明示が必要
変形労働時間制を使う場合は制度内容を必ず記載(労働基準法に従う)