2026/07/12|880文字
<まずは事実確認>
従業員が何日も出社せず、連絡も取れない場合には、まず会社として可能な限り状況確認を行うことが必要です。
どのような労働トラブルであれ、最初に行うことは事実の確認であることを忘れないようにしましょう。
家族へ連絡をする、自宅を訪問するなど、できる限りの状況確認を試みる必要があります。
これは、単なる無断欠勤だけでなく、体調悪化やトラブル、職場環境の問題など多様な可能性を考慮しなければならないからです。
状況確認の方法としては、同僚や上司への聞き取り、電話・メールでの連絡、自宅訪問による生活状況の確認(郵便物、洗濯物、電気メーターの動きなど)や、身元保証人・実家の家族への連絡などが考えられます。
数回電話連絡を試みただけで、状況確認を止めてしまうのでは不十分です。
<所在が判明した場合>
所在が判明した場合には、まず出社を命じるとともに、無断欠勤としての欠勤控除、注意・指導、場合によっては懲戒処分を検討します。
命令しても出社の意思がない場合には普通解雇の検討が必要になります。
ただし、社内でハラスメントの被害を受けていた場合など、本人の責任を問えない場合や、労災に該当するため解雇できない場合があることには留意が必要です。
<所在が判明しない場合>
所在が判明しない場合でも、自宅宛てに文書を送付し、状況確認と出社命令を行います。
この際、会社の対応を記録に残すために内容証明郵便を利用することが想定されますが、本人が受け取らないと返送されるため、特定記録郵便も併用することもお勧めします。
それでも連絡がつかない場合には普通解雇を検討しますが、普通解雇は「意思表示が到達すること」が必要であり、音信不通では到達させることが困難です。法的には公示送達が考えられるものの、実務ではあまり利用されていません。
そのため、就業規則に「〇〇日以上の期間にわたり無断欠勤が続き、連絡がなく所在不明の場合は自然退職とする」といった規定を設けておくことが推奨されています。
労働基準法第20条の解雇予告期間とのバランスから30日以上の期間を規定することが適当とされています。