2026/07/02|1,037文字
外国人労働者の雇用管理について、事業主が適切に対応するための「外国人雇用管理指針」が改正され、令和8年6月14日から段階的に適用されています。本指針は、労働施策総合推進法に基づき、雇用の安定や職業生活の充実を図るために定められています。事業主の皆さまは、職場環境の改善や再就職支援に取り組むことが求められます。
■令和8年6月14日適用の内容
1.同一労働同一賃金ガイドラインの適用
短時間・有期雇用労働者や派遣労働者を雇用する事業主は、「不合理な待遇の禁止」に関する指針が外国人労働者にも適用されることに留意する必要があります。
外国人であることを理由に不合理な待遇差を設けてはならず、説明責任を負っています。
2.日本語学習支援への取り組み
事業主は、日本語教育推進法に基づき、国や自治体の日本語教育施策に協力し、外国人労働者とその家族に日本語学習の機会を提供するよう努めることが求められています。
また、外国人労働者が在留資格の範囲内で能力を発揮できるよう、日本語能力に配慮した教育訓練を行うことも重要です。
3.在留カード読取アプリの活用
外国人雇用状況届出を行う際には、出入国在留管理庁が提供する「在留カード等読取アプリ」を使用し、ICチップ情報と券面情報を照合することが適切とされています。
偽造カードの確認に役立ち、不法就労の防止にもつながります。
不法就労に関する罰則も次のように強化されています。
・不法就労助長罪:3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金
(令和9年4月1日以降は「5年以下・500万円以下」に引き上げ)
・雇入れ・離職届出の未提出や虚偽届出:30万円以下の罰金
■令和8年10月1日適用の内容
パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れる際の労働条件明示事項として、「待遇差の内容・理由について説明を求めることができる」旨の明示が新たに必要となります。外国人労働者にも同様に適用されます。
■令和9年4月1日適用の内容(育成就労制度)
新たに「育成就労制度」が施行されます。適正な運用のため、以下の点が求められます。
・育成就労外国人が必要な技能や日本語能力を習得できるよう支援すること
・送出機関は、二国間取決めに基づき公的機関から推薦を受けた機関に限られること
・送出機関に支払う手数料が不当に高額とならないよう管理すること
※省令では「月給の2か月分を超えてはならない」と規定
・転籍制限について外国人本人に十分説明すること
これらを徹底し、制度の趣旨に沿った雇用管理が求められます。