2026/07/01|1,029文字
令和8年10月1日から、労働者派遣法施行規則や「同一労働同一賃金ガイドライン」などが改正され、派遣労働者の待遇改善をより確実にするためのルールが強化されます。
主な改正点は、説明義務の明確化、均等・均衡待遇の具体化、公正な評価による待遇改善の促進です。
1.派遣労働者への説明義務の改善
- 雇入れ時・派遣時の明示事項の追加
派遣元は、雇入れ時や派遣時に、「待遇の相違の内容・理由等について説明を求めることができる旨」を明示する必要があります。
- 派遣労働者から求めがあった場合の説明義務
派遣元は、派遣労働者から説明を求められた場合、次のようなことを説明しなければなりません。
・比較対象労働者との待遇差の内容
・その理由
・待遇決定に当たって考慮した事項
- 説明方法
説明は、資料を用いた口頭説明、または、全事項を記載した資料の交付のいずれかで行う必要があります。資料の交付が難しい場合でも、閲覧対応などの工夫が求められます。
- 説明を求めない場合の望ましい対応
契約更新時などに、待遇差の内容・理由をまとめた資料を交付し、説明を求めることができる旨を周知することが望ましいとされています。
2.派遣労働者の均等・均衡待遇の明確化
- ガイドラインに追加された主なポイント
以下の待遇について、派遣労働者と通常労働者の不合理な差を禁止する具体例が追加されました。
・賞与・退職手当
「支給の目的が、無期フルタイム労働者と他の労働者の双方に妥当するにもかかわらず、均衡のとれた内容を支給しない場合、不合理と認められる可能性があります。」
・無事故手当
同一業務であれば同一の手当を支給する必要があります。
・家族手当
継続勤務が見込まれる派遣労働者には同一の家族手当を支給する必要があります。
・住宅手当
転居を伴う配置変更が同一であれば同一の手当を支給します。
・福利厚生施設
料金や割引率などに不合理な差を設けてはなりません。
・病気休職・休暇
継続勤務が見込まれる派遣労働者には同一の制度適用が必要です。
3.公正な評価による待遇改善
- 派遣元が行うべき取組
派遣元は、派遣労働者の希望に応じて、次のようなことを総合的に行い、成果向上が待遇改善につながるよう取り組む必要があります。
・職務成果の評価
・教育訓練
・キャリアコンサルティング
・適切な就業機会の提供
派遣先も、業務遂行状況の情報提供などで協力します。
- 情報公開の推奨
派遣元は、派遣実績やマージン率などを自社サイトや「人材サービス総合サイト」で公表することが推奨されています。