2026/06/07|962文字
会社から解雇を通告された労働者が、会社に対して「なぜ解雇されたのか」を書面で説明するよう求めることができる制度です。
これは、次のような理由から、労働基準法第22条で定められています。
・会社が正当な理由なく解雇していないか確認する
・次の就職活動で必要になる場合がある
・雇用保険の手続で必要になる場合がある
◆誰が請求できるのか?
解雇された労働者本人が請求できます。
解雇を「予告された段階」で請求できます。
◆会社は交付を拒否できるのか?
拒否できません。
労働基準法で義務付けられているため、会社は必ず交付しなければなりません。
◆いつ請求できるのか?
解雇の予告を受けたとき、解雇の日までの間に請求できます。
即日解雇の場合には請求できません。
即日解雇の場合や、解雇された後は、「解雇の理由」を明示した退職理由証明書を請求できます。
どちらの場合も、労働者が請求したら会社は速やかに交付する必要があります。
◆解雇理由証明書には何が書かれるのか?
法律で定められている項目は次のとおりです。
・解雇の理由(具体的な事実)
・解雇の理由となった日付
・解雇の種類(普通解雇、懲戒解雇など)
・解雇の時期(いつ解雇されたか)
特に重要なのは 「具体的な事実」 です。
例えば「勤務態度不良」のような抽象的な記載だけでは不十分で、「無断欠勤が◯日続いた」「業務命令に従わなかった」など、具体的に記載する必要があります。
◆請求の方法は?
特に決まった形式はありません。
口頭でも可能ですが、後々の証拠として 書面(メールでも可)で請求するのがよいでしょう。
具体的には「解雇理由証明書の交付をお願いします。労働基準法第22条に基づき、解雇理由の具体的事実を記載した書面の発行を求めます。」のような内容となります。
◆会社が曖昧な理由しか書かない場合は?
会社が「業務上の必要」など曖昧な表現で済ませることがありますが、法律上は具体的事実を記載する義務があります。
もし不十分な場合は、次のような対応が可能です。
・再度具体的事実の記載を求める
・労働基準監督署に相談する
◆解雇理由証明書を請求すると不利にならないか?
「請求したら会社に嫌がられるのでは」と心配される方が多いですが、請求したことを理由に不利益な扱いをすることは禁止されています(労働基準法第3条・労働契約法第3条)。