休職の記事

<結論として>

勤務時間に見合った通常の給与を支払えば、休職者の意思に反して勤務させるのでない限り違法ではありません。

ノーワーク・ノーペイの原則から、会社は休職中の給与を支払う義務がありません。しかし、休職中に必要があって勤務した場合には、その勤務時間に見合った通常の給与を支払わなければなりません。

 

<休職者の合意の有無>

育休中の勤務のように、事前にある程度出勤の予定が立てられる場合には、会社と休職者とで話し合って、出勤日や時間を予定することができます。この予定に従って勤務してもらう分には、休職者の事前の合意があるので、原則として問題がありません。

しかし、会社側が急な必要を感じて、休職者に出勤を要請する場合には、休職の趣旨から当然に休職者の合意が必要と考えられます。

 

<法の規定>

たとえば、雇用保険の育児休業給付金では、就業している日数が支給単位期間(1 か月ごとの期間)ごとに10 日(10 日を超える場合は就業していると認められる時間が80 時間)以下であることが、支給要件とされています。

つまり、育児休業中であっても、ある程度の勤務は想定の範囲内とされていることになります。

ただ、健康保険の傷病手当金や出産手当金などでは、報酬の一部を受けることができる場合の差額支給のルールが定められています。この場合には、休職者に不利とならないように勤務してもらう配慮が必要でしょう。

 

2016.07.15.

<休職制度とは?>

休職制度とは、労働者の都合で長期間仕事を休む場合に、労働契約を存続させつつ一定の期間労働義務を免除する制度です。

長期の欠勤は労働契約の債務不履行ですが、就業規則などの取り決めで、すぐには労働契約の解除をせずに、復帰を期待して一定の期間様子を見るという恩恵的な制度です。

ですから、休職制度を設けないことは違法ではありません。

 

<法令による制限は?>

休職期間満了の時点で、休職理由が消滅していないときには解雇、あるいは労働契約の自動終了(自動退職)という効果を発生させる規定を置くことがあります。

この場合には、解雇予告期間の趣旨を踏まえ、休職期間は30日以上とすることが必要になるでしょう。〔労働基準法20条1項〕

 

<就業規則の規定は?>

留学や私傷病などの理由毎に、休職期間と期間満了前・満了時の復職・退職、勤続期間への算入の有無などがその内容となります。

なお、会社は労働者の休職中の給与を支払う義務を負っていませんが、反対に社会保険料や住民税などは免除されませんから、労働者の負担額の徴収についての規定も必要でしょう。

 

2016.02.26.