ジョブ型雇用のその先へ

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2020/11/05|1,279文字

 

<メンバーシップ型雇用>

メンバーシップ型雇用というのは、職種を限定せずに総合職として採用し、総合的なスキルを求める方式です。

「この仕事をしてもらう」のではなく、「この会社の社員になってもらう」という雇用です。

日本では、新卒一括採用がこれに当たります。

会社は、社員の職種や仕事内容を変えながら適性を見極め、会社に長く貢献する人材を育てていきます。

この過程で、社員自身も自分に合った仕事を見出すチャンスを与えられます。

メンバーシップ型雇用で入社した社員には、長く勤める者が多く、仕事も広範囲に及ぶため、社歴の差が物を言います。

途中で退職しないように、勤続していれば昇給し、退職金の支給額も累進的に増額するような、年功序列的な雇用ですから、社員にとっては転職する場合のリスクが高く、優秀な人材でも転職しにくい環境にあります。

こうしたメンバーシップ型雇用は、定着率が高いことと、異動が容易であることから、人材の確保には適していますが、専門職の人材が育ちにくい欠点があり、市場環境の変化が著しい現代の日本には適合しなくなってきています。

 

<ジョブ型雇用>

メンバーシップ型雇用に対置されるジョブ型雇用は、特定の職種に限定して採用し、専門的なスキルを求める方式です。

「この会社の社員になってもらう」のではなく、「この仕事をしてもらう」という雇用です。

専門職の社員が急に辞めたとき、資格・経験・能力を備えた人材を中途採用するような場合が、これに当たります。

専門的な仕事ができるのであれば、年齢や学歴は重視されません。

メンバーシップ型雇用では、主に会社の責任で教育研修を行うのに対して、ジョブ型雇用では、予定した業務をこなすのに必要な経験・能力を備えている前提で雇用されたのですから、不足するものがあれば、基本的には社員自身の自己研鑽が求められます。

ジョブ型雇用の社員は、その会社で予定した仕事が無くなったら、異動して雇用を維持するということが難しいですし、多くの場合には本人も望みません。

むしろ、「その会社」での勤務を続けるのではなく、転職することにより、「その仕事」での勤務を続ける選択をするでしょう。

 

<新型コロナウイルスの影響>

新型コロナウイルスの感染拡大を避けるため、大企業だけでなく中小企業でも、在宅勤務を中心とするテレワークが広がりを見せました。

その中で、人事考課や採用方法の見直しが進んでいます。

評価をする上司は、評価される部下の働きぶりではなく、仕事の結果や成果物を評価対象とせざるを得ません。

勤務態度や潜在能力を考慮しないのであれば、メンバーシップ型雇用よりも、ジョブ型雇用の方が適合します。

こうして、テレワークには、ジョブ型雇用が向いていると言われます。

さらに、そもそも雇用ではなく、専門家やフリーランスへの業務委託で足りるとまで言われるようになってきています。

たとえば、勤務時間や休暇の管理、社員情報の管理なども、社内に担当者を置くよりは、外部のサービスを利用したほうが、正確で経済的でもあります。

ジョブ型雇用の、一歩先を考えてみてはいかがでしょうか。

 

解決社労士

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