2023/11/03|1,020文字
<ストレス軽減は企業の課題>
人手不足と採用難により一人ひとりの負担が大きくなる、新型コロナウイルスや物価高などの影響で会社に責任の無いことで業績が左右されるなどの理由で、職場環境が厳しくなり、多くの人がストレスを強く感じるようになりました。
どんな時でも、ストレスを軽減するには、コミュニケーションを良好にして、快適な職場環境を整えることが大切です。
企業にとっても、従業員のストレスを軽減することは、生産性を向上させることにつながりますから、積極的に取り組む課題となっています。
<管理職の役割>
管理職の皆さんは、ストレスを抱えた部下を持つことによっても、ストレスを強く感じていることでしょう。
しかし管理職には、部下のプライバシーに配慮しながらも、部下の職務適性などを考慮して、ストレスを解消するための工夫と努力が求められています。
実際、快適な職場環境を作るのに管理職の果たす役割は大きいといえます。
<メンタルヘルス不調に気付くには>
部下のメンタルヘルス不調に気付くには、その人の「従来の行動様式からの小さな変化」に注目することが必要です。
余裕をもって出社していた部下が遅刻するようになった、朝の挨拶に元気がなくなった、身だしなみが乱れてきた、書類を探している姿が目立つようになった、一人ぼっちでいることが多くなったなどです。
この状態が続き、仕事の能率低下やミスが目立つようになったら、放置することはできません。
少しでも早く徴候に気付いて、ゆっくり話を聴くことが大切です。
<気持を聴く姿勢>
話を聴く場合、アドバイスするよりも、部下の気持を十分に聴くという姿勢が大事です。
話の中で、眠りにつけない、夜中に目覚める、食べられない、疲れが取れないなど体の不調を訴えたり、飲酒量や喫煙量が増えたという話が出てきたりしたら、心から心配していることを伝え、専門の医師や相談窓口への相談を勧めましょう。
<社労士(社会保険労務士)の立場から>
ストレスを抱えて悩んでいる人は、上司に言い出せないこともあります。
ましてや、ストレスの最大の原因が上司からのパワハラだと感じている人は、上司に相談できるわけがありません。
職場でのストレスの相談窓口に、信頼できる社労士を利用してはいかがでしょうか。
労働法の解釈や、会社の対応の誤解によって、ストレスをためこんでしまう従業員も多いものです。
こんなとき、社労士ならストレスが小さいうちに対応することができるでしょう。