障害者採用時の面接シートをどうするか

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<面接シートの利用>

採用面接を実施するときには、確認もれを防いだり、聞いてはいけないことを聞かないようにして、効率よく行うことが必要です。

効率の悪い面接をしてしまうと、面接に時間がかかり、面接を担当する社員の人件費が余計にかかったり、応募者の印象を悪くしたりと、何もよいことはありません。

また、聞いてはいけないことを聞いてしまい、応募者が労基署に相談するようなことは防ぎたいものです。

やはり面接には、質問事項を列挙し回答欄を設けた面接シートが不可欠です。

 

<採用側の思惑>

企業としては、社会的責任を果たすためにも、障害者の採用には積極的でありたいものです。しかし、採用したならば平成284月に改正された障害者雇用促進法の趣旨に沿い、責任をもって様々な配慮をしなければなりません。

特に常用労働者数が100人を超える企業では、障害者雇用納付金の制度が適用されるため、障害者雇用率2.0%の達成も必要となってきます。

それでも、きちんと対応しきれない障害者を雇用することは、かえって無責任なことになってしまいます。

 

<応募側の期待>

一方で、障害のある応募者の企業に対する期待は様々です。障害を知られたくない応募者、すべてを明らかにして配慮を求めてくる応募者、どの程度の情報を示したら採用されやすくなるか探ってくる応募者、それぞれの思いがあるのです。

 

<応募側の権利>

基本的に、障害者であること、障害の内容・程度は、保護されるべき個人情報です。ですから応募者に対して、これらの情報を明らかにすることを義務付けるわけにはいきません。話の流れの中で、自然にこうした情報が示されるか、あるいは教えていただけるようにお願いすることになります。

 

<障害者採用時の面接シート>

応募者が予め障害者であることを告げてきて、了解のうえで採用面接をする場合には、専用の面接シートを作ることも考えられます。しかし、こうしたケースは例外的ですし、人事関連の業務では場合分けを多くすればするほど、効率が低下しミスも増えてしまいます。

応募の段階では障害のあることを示さない応募者が大半であることを考えると、面接シートは1種類に統一したいものです。

面接シートの終わりのほうに、「働くにあたって必要な配慮」の欄を設け、すべての応募者に対して「たとえば毎月特定の日に病院に行くためのお休みが必要であるとか、一緒に働く仲間に知っておいてほしいことなどありませんか?」という自然な質問を投げかけて、情報を引き出すようにしてはいかがでしょうか。

もちろん、面接の途中でご本人から話があった場合には、この欄に情報を書きとめておきます。

採用面接にあたっては、採用側の配慮が応募者に悟られないよう、さりげなく行うという一段上の配慮を心がけたいものです。

 

2016.08.26.