2026/09/23|867文字
1.試用期間とは何か
試用期間は、会社が採用した人について、仕事をする能力があるか、勤務態度に問題がないか、職場になじめるかなどを確認するための期間です。
一般的には3か月から6か月程度ですが、会社によって異なります。
2.賃金や社会保険はどうなるのか
試用期間中でも労働者ですので、給与を受け取る権利、残業代を受け取る権利、労災保険の適用はあります。
また、法定の要件を満たしていれば、健康保険・厚生年金保険、雇用保険に加入していることになります。
これらは、基本的に本採用後と同じです。
「試用期間だから社会保険に入れない」「残業代は出ない」という会社独自のマイルールは違法となります。
3.事前の契約によっては解雇の扱いが違う
最も大きな違いは、解雇や本採用拒否の判断です。
試用期間中は、会社に「この人を正式な社員として採用してよいか判断する権利」が一定程度認められています。
そのため、次のような場合に本採用を見送る旨の規定が、労働条件通知書や雇用契約書にあって適正に運用されるのであれば、本採用を見送られることがあります。
・履歴書に重大な虚偽があり業務遂行に支障がある
・勤務成績が著しく悪い
・無断欠勤を繰り返した
・注意指導を受けても改善しようとしない
ただし、会社が自由に解雇できるわけではありません。
「何となく合わない」「上司が気に入らない」といった理由だけでは認められず、客観的で合理的な基準が示されていたことが必要です。
4.本採用後との違い
本採用後は、会社がすでに適性を確認したうえで正式採用した状態になります。
そのため解雇するには、合理的な理由、社会通念上の相当性が必要で、試用期間中よりもさらに厳しく判断されます。
試用期間中 → 比較的広い判断の余地がある(事前に示された基準に従う)
本採用後 → 解雇のハードルがより高くなる
5.相談会でよくある誤解
「試用期間だからいつでもクビにできる」「社会保険に入れない」と考えている方もいらっしゃいますが、これらは会社の違法なマイルールに過ぎません。
試用期間中も労働者として法律の保護を受けます。