タイムカードと労働時間

2026/02/04|1,495文字

 

<タイムカードは「労働時間の証拠」>

タイムカードは、基本的には、出勤した時刻と退勤した時刻を記録するための道具です。

法律上、会社には「労働時間を正しく把握する義務」があります。

そのため、タイムカードやICカード、PCログなど、客観的に確認できる記録を使うことが求められています。

つまり、タイムカードは「会社のため」だけでなく、働く人を守るための証拠でもあります。

 

<労働時間とは何か>

労働時間とは、簡単に言うと「会社の指揮命令のもとで働いている時間」のことです。

仕事をしている時間、仕事に必要な準備をしている時間、仕事後に必要な後片付けをしている時間が労働時間であり、こうしたことから全く離れている休憩時間は除かれます。

上司の指示で待機している時間、会社の指示で研修・会議に参加している時間、会社が決めている服装への着替え時間も労働時間です。

 

<休憩時間は労働時間ではない>

休憩時間は、自由に過ごせる、会社の指示から離れている時間のことです。

つまり、完全に自由に使える時間であれば休憩です。

電話番をしながら過ごす時間、呼ばれたらすぐ戻らなければならない時間は、会社の指示によってそうしているのなら労働時間となります。

 

<タイムカードの打刻と実際の労働時間が違う場合>

よくあるのが、早く来て仕事に必要な準備をしている、タイムカードを押した後に必要な仕事の片付けをしている、会社から「早く押して帰って」と言われてから仕事をしているなどです。

こうした場合、実際に働いている時間が労働時間です。

タイムカードの時刻がすべてではありません。

自主的に早く来て雑談している、必要がないのに勝手に残っているなど、会社の明示・黙示の指示がない場合は、私用時間であって労働時間ではありません。

結局、職場にいる時間は、労働時間と私用時間(休憩時間)に二分されます。

 

<残業(時間外労働)が発生する場合>

労使で話し合い、決められた原則の所定労働時間を超えると、「所定外労働」となり、この時間の賃金も支払われます。

また1日8時間、1週40時間が労働基準法により、労働時間の原則の上限とされています。この法定労働時間を超えると「法定外労働」となり、割増賃金が支払われます。

「所定外労働」も「法定外労働」も、日常用語では「残業」と呼ばれますが、法律関係で「時間外労働」と言っているのは「法定(時間)外労働」です。

法定時間外労働としての残業をさせるには、会社が三六(さぶろく)協定を労働組合または従業員代表と結び、労基署に届け出る必要があります。

三六協定の届出前や、有効期限後に残業をさせることは、労働基準法違反です。

 

<タイムカードの改ざんは違法>

会社が打刻時刻を勝手に書き換えるだけでなく、労働時間を短く見せかけるように不正な打刻を強制するなども、労働基準法違反になります。

労働時間は、事実を基準として認定されます。記録を操作しても、法律上の労働時間は変わりません。

 

<よくある質問(Q&A)>

Q1. タイムカードを押し忘れたらどうなる?

実際に働いた時間を基に修正できます。

上司の確認やメモなど、客観的な説明が必要です。

Q2. 早朝に自主的に勉強している時間は労働時間?

会社の指示がなければ労働時間ではありません。

ただし、実質的に強制されている場合は労働時間と判断されることがあります。

Q3. 休憩が取れなかった日はどうなる?

休憩が取れなかった時間は労働時間になります。

6時間を超える勤務には45分、8時間を超える勤務には1時間の休憩が必要です。

 

以上のように、会社が労働基準法違反のマイルールを作っても、それは無効だということです。

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