クールビズや省エネからカーボンニュートラルやデコ活への転換

2024/05/18|1,097文字

 

<令和6年度のクールビズ>

令和6年度のクールビズについて、環境省は次のように公表しています。

 

1.環境省では、2050年カーボンニュートラル及び2030年度削減目標の実現に向け、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動、「デコ活」を推進しています。

 

2.「デコ活」の一環として、室温の適正化とその温度に適した軽装(クールビズ)について、環境省本省(東京)では、5月1日~9月末までの期間で集中的に実施します。

 

3.企業、自治体、団体等の皆様におかれましても、「デコ活」の一環として、日々の気温や仕事環境等に応じた適正な温度での空調使用と、各自の判断による快適で働きやすい軽装を呼び掛けて、実践していただけますようお願いします。

 

4.さらに、暑さへの「気づき」を促す「熱中症警戒アラート」や、今年度から新たに運用を開始する「熱中症特別警戒アラート」の活用、エアコンの適切な利用など、熱中症予防についても十分な対策をお願いします。

 

「カーボンニュートラル」は、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。

 

「デコ活」は、二酸化炭素(CO2)を減らす(DE)脱炭素(Decarbonization)と、環境に良いエコ(Eco)を含む”デコ”と活動・生活を組み合わせた新しい言葉です。

 

昨年度までは、省エネの観点から、主に夏季の軽装と、エアコンの設定温度の順守が言われていました。また、設定温度にこだわることで、猛暑の中、熱中症の危険が増したことから、室温の実測値への配慮も指摘されてきました。

 

<ゼロカーボンシティ宣言>

このような、より広い視野からの取組みを踏まえて、2024年3月29日時点で、東京都・京都市・横浜市を始めとする1,078自治体(46都道府県、603市、22特別区、352町、55村)が「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロ」を表明しています。

自治体によって、その名称は様々ですが、「ゼロカーボンシティ宣言」をしたり、「ゼロカーボンシティを目指す」という意思の表明をしたりしています。

これは、期間限定でクールビズやウォームビズ、エアコンの設定温度の順守に取り組むのではありません。年間にわたって、軽装で業務に取り組み生産性を向上させ、画一的な設定温度ではなく、その職場に適合した設定で、快適な労働環境とすることを目指しています。

このことから、勤務中の服装やエアコンの利用については、改めて労使での話し合いが必要となっていることに注意しましょう。

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