ノーハラ会社は強い

2024/02/03|1,319文字

 

<東京都産業労働局TOKYOノーハラ企業支援ナビ>

東京都産業労働局は「TOKYOノーハラ企業支援ナビ」というサイトを立ち上げ、企業に対して次のように呼びかけています。

 

No! HARASSMENT

「ノーハラ」で会社は強くなる。

パワハラやセクハラだけでなく、様々な「ハラスメント」が取り沙汰される昨今。

ハラスメント防止対策に取り組むことは、自社の社員を守るだけではなく、社内外から評価され“優秀な人材が集まる”“新たな事業の芽が育つ”といった会社の成長戦略にもつながるはずです。

そんな中小企業を応援するため、本サイトをオープンしました。今こそ「ノーハラ」で強い組織をつくりませんか?

 

<パワハラによる企業の損失>

パワハラとは、職場において優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超えて、労働者の就業環境を害するものです。

パワハラには、暴力や暴言、無視や孤立、過度な指示や無理難題、プライバシーの侵害など、様々な形があります。

パワハラは、事業主にとっても重大な問題です。

パワハラを受けた労働者は、精神的・身体的な健康被害や業務能力の低下、退職や休職などのリスクが高まります。

また、パワハラは、職場の雰囲気や生産性、企業の信用やイメージなどにも悪影響を及ぼします。

つまり、パワハラの加害者が誰であって、直接の被害者が誰であるかとは無関係に、企業は被害者の立場に立たされるといえます。

 

<事業主によるパワハラ対策>

こうして、会社は損失回避のために、パワハラ防止対策に取り組まなければならない立場にあります。

これを後押しする形で、法令は企業に対策義務を課しています。

事業主は、パワハラ防止のために、事業主の方針の明確化や周知・啓発、相談体制の整備、事後の迅速かつ適切な対応などの措置を講じる義務があります。

また、派遣社員の場合には、派遣元のみならず、派遣先事業主も同様の措置を講じる必要があります。

 

<パワハラ被害があった場合には>

パワハラを受けたり、目撃したりした場合には、まずは相談窓口に相談することが大切です。

企業は相談窓口を明確に周知しておく必要があります。相談窓口に寄せられた情報を手がかりに、対策を強化し、精度を高めることができます。

相談窓口は、職場内にある場合と、職場外にある場合があります。職場内の相談窓口は、上司や人事担当者、ハラスメント防止委員会などがあります。職場外の相談窓口は、労働基準監督署や労働相談センター、社会保険労務士や労働組合などがあります。

パワハラを受けたり、目撃したりした場合には、できるだけ早く、できるだけ詳しく、できるだけ客観的に、パワハラの内容や状況を記録しておくことが有効です。記録には、日時や場所、行為者や被害者、第三者の存在、パワハラの具体的な内容や言動、パワハラの影響や被害などを含めるとよいでしょう。記録は、証拠としての役割を果たすことがあります。こうしたことも、従業員に対するパワハラ教育の内容に含めておくことをお勧めします。

 

パワハラを中心に説明させていただきましたが、従業員同士でのハラスメントについては、同様のことが当てはまります。

企業を守るため、「ノーハラ」を目指しましょう。

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