採用の記事

<自己中心的と主体的>

採用面接も1,000人以上を経験し、その後の勤務態度や勤続年数を見てくると、応募の段階で人物像が見えるようになってくるものです。

それでも、不慣れな頃は採用面接で自己中心的な人物を見抜くことができず、配属先にご迷惑をお掛けすることもありました。

自己中心的な方は、自分の利益だけを考えて行動しますから、組織の中で働くのには向いていないでしょう。

これに対して主体的な方は、お客様、上司・同僚・後輩、会社全体のことを考えて自発的に行動するので大いに貢献してくれます。

ところが、短時間の採用面接では、自己中心的な応募者を主体的な人だと勘違いしてしまうこともあります。

そこで、採用面接での自己中心派の特徴をまとめてみました。

 

<わかりやすい自己中心派>

「私は」「私が」を多用するのは、自己中心派のわかりやすい特徴です。また、自己中心的であることを隠そうとした場合には、「私も」「うちも」という言葉が増えます。

「私も」「うちも」と聞くと、協調性があるように思えますが、本当に協調性があれば「そうですね」と言ってうなずきます。

 

<わかりにくい自己中心派>

「割と」「思ったよりも」「意外に」「けっこう」を多用するのも、自己中心派の特徴です。

これらの言葉は、話し相手に対して客観的な内容を伝えるのではなくて、「自分が」どう思うかを伝えています。

「割と大変でしたが、けっこう頑張りました」という話をされたときに、具体的な内容を尋ねると黙り込んでしまうので、ただアピールしたいだけなのがバレてしまいます。

 

<応募の動機>

自己中心派は、自分にとっての直接的なメリットしか言いません。

給料が高い、通勤が便利、勤務先の近くに〇〇があって便利というのは、よく聞く言葉です。

さらに、誰にでもできる仕事、自分の都合でシフトに入れる、好きな仕事をさせてもらえそうという話が出てくるなど、自分に都合の良い思い込みも多いものです。

 

<前職を辞めた理由>

自分の落ち度は、退職した理由に出てきません。

自分だけ叱られた、周りの人たちに協調性が無かった、上司がバカだったなど、そのほとんどが露骨な悪口です。

こういう人たちを採用してしまうと、いつか退職していったあと会社の悪口を言われそうで採用する気にはなれません。

 

<不思議な共通点>

自己中心的な応募者は面接者をほめます。

どうでもいいことで、面接者を過剰にほめるのです。

応募者にとっては、採用されることが目的ですから、面接者から悪く思われたくないのは当然です。

しかし、極端にほめられた面接者は単純には喜べません。「変わった人だ」「気味が悪い」と感じてしまいます。

やはり、自己中心的な人は相手の気持ちを考えるのが不得意なのでしょう。

 

2017.06.01.解決社労士

<求人広告の内容についての法規制>

ハローワークの求人票や求人情報誌の求人広告には、求職者の知りたい情報が詳しく明確に記載されていることが重要です。

このため、求人の申込みや労働者の募集を行う際に書面や電子メールなどで明示すべき労働条件が、次のように定められています。〔職業安定法5条の3

・労働者が従事すべき業務の内容に関する事項

・労働契約の期間に関する事項

・就業の場所に関する事項

・始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間及び休日に関する事項

・賃金の額に関する事項

・健康保険、厚生年金、労働者災害補償保険及び雇用保険の適用に関する事項

なお、労働契約を締結する際に明示すべき労働条件と明示の方法についても法定されています。〔労働基準法15条〕

また、労使当事者は労働契約の内容について、できる限り書面により確認するものとされています。〔労働契約法4条〕

 

<求人広告と実際の労働条件との関係>

求人広告は、あくまでも広告に過ぎません。これに応募したからといって、必ず採用されるわけではありません。

また、求人広告に「月給20万円~25万円」などと書いてあって、具体的な金額は採用面接の中で決まるという場合もあります。

さらに、事務職で応募したところ、「他の応募者で採用枠が埋まってしまったけれど、営業職に欠員が1名出たのでいかがでしょうか」と打診されて、これに応じるというのは普通に行われていることです。

このように、求人広告と実際の労働条件とが異なる場合に、採用側が新たな労働条件を明示していれば問題無いのです。そして、職業安定法5条の33項も、平成3011日付で、この内容を盛り込む形に改正されます。

 

<問題のあるケース>

採用が決まって労働契約を締結する際の労働条件明示義務については、30万円以下の罰金が定められています。〔労働基準法120条〕

労働契約の締結は口頭でもできますが、雇い主は労働者に対して、労働条件を書面で明示する義務を負っているのです。

ところがブラック企業では、最初の給与支払額を見て不審に思った労働者が会社に確認すると「あなたの場合には能力不足だから給与は半分しか支払えない」などの回答が返ってくるケースがあります。

また、求人広告では正社員募集だったのに、後から契約期間6か月の契約社員だと言われたりもします。

これらは、入社にあたって労働条件の明示が無いわけです。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

特にブラック企業というわけではないのに、入社にあたって「労働条件通知書」などを交付しない会社もあります。

経営者が労働基準法の規定を知らないだけのこともあります。また、労働条件の決め方に迷っている場合もあります。

つまらないことで罰則を適用されたり、会社の評判が落ちたりしないように、労働条件の通知については、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.05.17.解決社労士

<ハローワークで求人の申込みが拒否される場合>

ハローワークは、原則としてすべての求人申込みに応じなければなりません。たとえブラック企業だとわかっている会社からの求人申込みであっても、次のように拒否して当然の理由が無ければ拒否できないのです。

・求人申込みの内容が法令違反のとき

・賃金、労働時間などの労働条件が著しく不適当であるとき

・労働条件の明示が不足しているとき

大手新聞社の全国紙に掲載されている広告がインチキではないという保証はありません。同じく、ハローワークの求人がブラック求人ではないという保証は無いのです。しかし、実際には信頼されやすいという実態があります。

悪い人は、ここに目を付け、全国紙の広告やハローワークの求人票を利用するのです。

 

<新たに求人の申込みが拒否されることになる場合>

職業安定法の改正案が、平成29年3月31日、参議院において賛成多数で可決・成立しました。実際に施行される日は、政令によって公布の日から3年以内の日が指定されます。

法改正後は次の場合に、ハローワークが求人申込みを拒否できるようになります。

・労働法の規定に違反し、法律に基づく処分、公表などの措置が取られた会社からの申込み

・暴力団員の役員がいる会社や、暴力団員が事業を支配している会社からの申込み

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

求職者が身を守るために、ブラック求人を見抜くことも必要です。

反対に、まじめな企業がブラック求人と誤解されないようにすることも大事です。

他社に見劣りしない採用条件を提示しても応募者が少ない場合には、一度求人広告の内容を考え直してみる必要があります。

ブラックを疑われない効率の良い求人をするためには、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.05.16.解決社労士

<平成29年4月1日雇用保険法改正>

法改正によって、30~45歳未満の方が倒産・解雇(懲戒解雇を除く)等により離職した場合には、失業手当(求職者給付の基本手当)の所定給付日数が次のように変更となりました。

30~35歳未満:90日→120日

35~45歳未満:90日→150日

 

<法改正の理由からわかること>

所定給付日数終了までに就職した割合が低い、つまり、熱心に求職活動を行っていたが就職に結びつかなかった割合が高いことから、これらの人を対象に保護を手厚くしたものです。

このことを素直に解釈すれば、今20代の採用にこだわっている会社が、対象者を30代に拡張すれば格段に採用しやすくなるということが言えるでしょう。

また、45歳以上の管理職経験者の採用にこだわっている会社が、対象者の年齢層を引き下げて、自社で経験を積み上げてもらうことを考えた場合も同様です。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

法改正の動向に敏感な人事担当者なら、自社で対応すべき法改正と、そうではない法改正をふるいにかけて、労力を集中させ生産性を上げています。

会社の一員として、退職後の従業員が受ける失業手当(求職者給付の基本手当)の変化は、対応の対象外に振り分けることになります。

しかし社労士であれば、この法改正から人手不足解消のチャンスを見出します。ここがプロフェッショナルである社労士の違いです。

人手不足や採用の困難を感じたら、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.05.15.解決社労士

<若者雇用促進法>

少子化にともない労働力の不足が深刻化しています。

こうした中で、若者が経験を積みながら職業能力を向上させ、働きがいを持って仕事に取り組める社会を築くことは、政府の推進する全員参加型社会の実現を図り、国全体の生産性の向上を図るうえで、重要な課題となっています。

若者雇用促進法は、若者の適切な職業選択の支援に関する措置、職業能力の開発・向上に関する措置等を総合的に規定した法律です。

 

<青少年の募集・採用で心がけること>

・青少年が適切に職業選択を行い、安定的に働くことができるように、労働条件などの明示などに関する事項を遵守することが必要です。

法定された労働条件の明示は、すべての年代に必要ですが、特に若年者については文書の交付だけでなく、口頭による追加説明が必要でしょう。

・固定残業代を採用する場合は、その仕組みについて、納得のいく説明が必要です。

・採用内定者については、採用内定取消の条件を予め文書などで明示しておき、やむを得ず採用内定取消を行う場合には、その理由を具体的に明らかにする他、誠意ある対応が求められます。

・新卒採用を行う場合には、既卒者についても、卒業後少なくとも3年間は応募できるなどの措置を講じるよう努めなければなりません。

 

<青少年の職場への定着促進のために心がけること>

事業主は、青少年の職場への定着を図り、その能力を有効に発揮することができるようにするため、研修や職業訓練などを通じて、青少年の仕事に対する能力を高めるための措置を講じるように努めなければなりません。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

固定残業代の制度は、違法な運用が多いため、悪者扱いされることがあります。しかし、正しく運用すれば、従業員にとっても会社にとっても都合の良い仕組みです。

また、研修や職業訓練は、日常業務にプラスアルファで行うものですから、人手不足の中、社内のメンバーで実施することは困難になっています。

こうしたことについては、ぜひ、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.04.11.解決社労士

<社労士の業務>

社労士は採用から退職までのヒトに関するエキスパートです。「採用後から」ではなくて、「採用から」なので、社労士の業務には採用活動の代行も含まれます。

 

<社長による採用活動>

大切なことは、求人広告会社や人材紹介会社に頼りすぎないことです。必要な人材が一発で採用できたら、売上は上がりません。本音では、いつまでも採用が決まらず、繰り返し利用してもらえたらラッキーなのです。社長自身が媒体への掲載について、あれこれ工夫しなければなりません。

この点、ハローワークの求人票を利用すれば、営業トークに振り回されません。ただ、個性的な提案は期待できませんから、やはり自分で考える必要があります。

 

<総務・人事担当者による採用活動>

社内に担当者を指定して採用活動を行わせれば社長は楽です。しかし、必要な人材が一発で採用できたら、その担当者の評価は上がりません。何度も求人広告を出して、多くの応募者の中から究極の選択をした方が、努力し苦労しているように見えます。

こうした理由で無駄な経費、時間、労力、精神力、人件費を発生させないためには、採用担当者の業務目標を設定し適正な評価をする必要があります。しかし、人事考課制度が確立していない会社では、難しい部分もあるでしょう。

 

<社労士による採用活動>

社労士は、お客様である会社のご要望により、例示した次のうちの1つだけでも、すべてでも行うことができます。

・会社の魅力、働くメリットなどを取材します。社内の人たちにとって当たり前になってしまっているポイントを上手く抽出します。

・どんな人材を求めるか、人材要件を確認します。決まっていない要素については、社内の関係者との打合せで確定します。

・職場の魅力と求める人物像がよくわかる求人広告を作成します。

・最適な求人媒体を選定しご提案します。

・媒体の営業担当者と折衝し、効率的・効果的なサービスを選定します。

・ハローワークについて利用登録や求人票の作成・提出を代行します。

・採用面接を代行し結果レポートを作成します。

 

<社労士に任せるメリット>

人手不足だから募集をかけるのに、採用活動に人手を取られるという矛盾が解消されます。

また、社労士の業務は採用したら終わりではなく、採用対象者の保険手続きや本人への説明、雇い入れ時健康診断の実施関連、教育・研修などもニーズに応じて行います。短期間での効率的な採用は、社労士の腕の見せ所ですから、採用活動を長引かせません。そんなことをしていては、仕事が回って来なくなります。

そして、何よりのメリットは適法性の確保です。求人広告の内容についても、面接での発言についても、その効果を保ちつつ違法とはならないようにしています。

採用活動や人事考課制度は、ぜひ、信頼できる社労士にご相談ください。

 

2017.03.20.解決社労士

<疑問の内容>

求人雑誌やハローワークの求人票で条件を確認し、入社して最初の給与明細書を見たら、広告よりも少ない金額で計算されていたということがあります。

この場合、差額を会社に請求することができるでしょうか。

 

<労働契約の成立とは>

求人広告は、募集のための広告であって、広告の中身がそのまま労働契約の内容になるわけではありません。

契約は、申込と申込に対する承諾(しょうだく)によって成立します。

もしも、求人広告が申込で応募が承諾ならば、求人広告の内容で労働契約が成立します。しかし、求人広告は申込を誘っている広告に過ぎません。その証拠に、応募したからといって必ず採用されるわけではありませんね。

実際には、応募が申込で採用決定が承諾になります。

 

<裁判になったら>

裁判になった例でも、「求人広告に記載された基本給額は見込額であり、最低額の支給を保障したわけではなく、将来入社時までに確定されることが予定された目標としての金額である」と判断されています。

結局、求人広告に書いてある労働条件と、その後の採用にあたって合意した労働契約の内容が異なる場合には、労働契約の内容が優先されることになります。

 

<どうしたら良いのか>

使用者は、雇い入れ時に、賃金や労働時間などの労働条件について、書面を交付する方法で労働者に明示しなければならず、その明示された労働条件が、事実と異なる場合は、労働者は即時に労働契約を解除できます。〔労働基準法15条2項〕

書面による労働条件の明示が無ければ、労働条件通知書、雇い入れ通知書、雇用契約書など労働条件を示す書類を会社に請求しましょう。忘れていただけならば問題ないのですが、「そんなの無いよ」ということならばブラック企業の可能性が高いです。この場合には採用辞退をお勧めします。

書面が交付されても、求人広告などを見て考えていた内容や、採用面接のときの説明よりも悪い労働条件ならば、やはり辞退すべきです。

 

<労働契約成立の性質>

どの求人広告に応募するかは労働者の自由です。そして、どの応募者を選ぶかは会社の自由です。これが基本です。

ですから、採用されたり採用したりという場面では、慎重な判断が求められます。

「ちょっと変だな」と思ったら、採用しない採用されないのが無難です。

 

<結論として>

初任給が求人広告の表示よりも安くても、差額を会社に請求することはできません。

ただし、書面によって明示された内容よりも安い給与であれば、差額を会社に請求できるのが原則です。

 

給与について会社に話をしても聞いてもらえない場合には、信頼できる特定社労士(特定の付記を受けた社会保険労務士)にご相談ください。

正当な権利がある場合には、都道府県の労働局で「あっせん」の手続きを行い、会社に支払いを約束してもらうよう働きかけることができます。

 

2016.11.08.

<性別による差別>

募集・採用の際、次のような差別的取扱いは、男女雇用機会均等法違反となります。

・募集または採用で男女のどちらかを排除すること。

・募集または採用の条件を男女で異なるものにすること。

・能力や資質を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをすること。

・募集または採用で男女のどちらかを優先すること。

・求人の内容の説明など、募集または採用の情報提供で、男女で異なる取扱いをすること。

・合理的な理由なく、身長・体重・体力の条件を付け、または、コース別採用で転勤に応じることを条件とすること。

 

<年齢による差別>

募集・採用では、原則として年齢を不問としなければなりません。

年齢制限の禁止は、ハローワークを利用する場合だけでなく、民間の職業紹介事業者や求人広告などを通じて募集・採用をする場合や、雇い主が直接募集・採用する場合を含めて広く適用されます。

ただし、長期勤続によるキャリア形成を図る観点から、正社員を募集・採用する場合など、一定の場合については、例外的に年齢制限が認められます。

しかし、例外的に年齢制限を設ける場合であっても、求職者、職業紹介事業者などに対して、制限を設ける理由を提示することが会社に義務付けられています。

 

<その他の差別>

このほか、労働組合に入っていることや、労働組合の正当な活動を理由として不利益に取り扱うことは、労働組合法で禁止されています。

また、法律で明確に禁止されていない場合でも、基本的人権を傷つけ、社会常識の上で相当とはいえないような差別をすれば、損害賠償責任が発生することがあります。

 

2016.06.14.

<公正な採用選考の基本は?>

採用選考に当たっては、応募者の基本的人権を尊重すること、応募者の適性・能力のみを基準として行うことが基本です。

この基本から外れた採用面接を行ってしまうと、応募者からの口コミで会社の評判が落ちてしまうこともあります。

 

<セクハラやパワハラは厳禁>

セクハラやパワハラとなる発言は、確実に避けなければなりません。

応募者に対して、セクハラなどが横行する会社であるという印象を与えることになります。

 

<思想信条にかかわる事項>

宗教、支持政党、人生観、生活信条、尊敬する人物、購読新聞・雑誌・愛読書などに関することは、面接で聞いてはいけません。

 

<応募者に責任のない事項>

応募者の努力で改善できないことを尋ねるのは人権侵害にあたります。

たとえば、本籍・出生地に関すること、家族に関すること(職業、続柄、健康、地位、学歴、収入、資産など)、住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)、生活環境・家庭環境などに関することも、面接で聞いてはいけません。

採用が決まってから、社会保険の手続きなどに必要な範囲内で申告させるようにしましょう。

 

2016.02.18.