働き方改革を阻害する「しわ寄せ」の解消

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2020/12/07|877文字

 

<しわ寄せ>

働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)により改正された労働基準法に規定された、罰則付きの時間外労働の上限規制や年5日の年次有給休暇の確実な取得を始めとする施策が実施される中で、大企業・親事業者での「長時間労働の解消」などの取組が、下請等中小事業者に対する適正なコスト負担を伴わない短納期発注、急な仕様変更、人員派遣の要請、附帯作業の要請などの「しわ寄せ」を生じさせている場合があります。

大企業・親事業者では、社内の発注や調達部署の役員、責任者、担当者等に対して、適正な発注等が行われているか、定期的に確認する必要があります。

 

<振興基準>

平成30(2018)年12月に、下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づく振興基準が改正され、親事業者は、自らの取引に起因して下請事業者が労働基準関連法令に違反することのないよう配慮することや、やむを得ず、短納期または追加の発注、急な仕様変更などを行う場合には下請事業者が支払うこととなる増大コストを負担することなどが新たに盛り込まれました。

振興基準は、下請中小企業の振興を図るため、下請事業者および親事業者のよるべき一般的な基準として、下請中小企業振興法第3条第1項の規定に基づき、経済産業省告示で具体的な内容が定められています。

振興基準は、親事業者と下請事業者の望ましい取引関係を定めており、下請法とは異なり、資本金が自己より小さい中小企業者に対して製造委託等を行う幅広い取引が対象となります。

また、振興基準は、主務大臣(下請事業者、親事業者の事業を所管する大臣)が必要に応じて下請事業者および親事業者に対して指導、助言を行う際に用いられています。

 

<労働時間等設定改善法>

働き方改革関連法により改正され、平成31(2019)年4月1日に施行された労働時間等設定改善法(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法)では、他の事業主と取引する場合に、長時間労働につながる短納期発注や発注内容の頻繁な変更を行わないよう配慮することが、事業主の努力義務となっています。

 

解決社労士

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