研修は労働時間に含まれるか

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2020/02/29|1,141文字

 

<労働時間>

労働時間の定義は、客観的に決まっています。

各企業が自由に決められるものではありません。

労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいいます。

また、使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は、労働時間に該当します。

 

<研修・教育訓練の取扱い>

研修・教育訓練について、業務上義務づけられていない自由参加のものであれば、その研修・教育訓練の時間は、原則として労働時間に該当しません。

しかし、研修・教育訓練への不参加について、就業規則で減給処分の対象とされていたり、不参加によって業務を行うことができなかったりするなど、事実上参加を強制されている場合には、研修・教育訓練であっても 労働時間に該当します。

その研修・教育訓練が、参加者の業務に必要不可欠のものであれば、自由参加ということはないでしょうから、その性質上、労働時間に該当することになります。

 

<労働時間に該当しない事例>

労働時間に該当しない事例としては、次のようなものが挙げられます。

 

・終業後の夜間に行うため、弁当の提供はしているものの、参加の強制はせず、また、参加しないことについて不利益な取扱いもしない勉強会。

・労働者が、会社の設備を無償で使用することの許可をとった上で、自ら申し出て、一人でまたは先輩社員に依頼し、使用者からの指揮命令を受けることなく勤務時間外に行う訓練。

・会社が外国人講師を呼んで開催している任意参加の業務とは関連性がない英会話講習。

 

<労働時間に該当する事例>

労働時間に該当する事例としては、次のようなものが挙げられます。

 

・使用者が指定する社外研修について、休日に参加するよう指示され、後日レポートの提出も課されるなど、実質的な業務指示で参加する研修。

・自らが担当する業務について、あらかじめ先輩社員がその業務に従事しているところを見学しなければ実際の業務に就くことができないとされている場合の業務見学。

 

<会社が心がけること>

労働者を「研修・教育訓練」に参加させるにあたっては、あらかじめ労使で話し合い、労働時間に該当するか否かを確認しておきましょう。

そして、労働時間に該当しないとする場合には、上司がその「研修・教育訓練」を受けるよう指示していないこと、その「研修・教育訓練」を開始する時点で業務や業務の準備・後処理は終了しており、労働者はそれらの業務から離れてよいことについて、あらかじめ労使で確認しておきましょう。

労働基準法の改正により、時間外労働の上限規制が行われています。

研修・教育訓練の時間を、誤って労働時間から除外した場合には、この規制に違反しても気づかないというケースも考えられます。

労働時間の適正な管理を、今まで以上に心がけましょう。

 

解決社労士