会社が労働者から精神疾患の責任を追及されたら

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<解決の困難さ>

精神疾患を発症した労働者から、その原因が長時間労働やパワハラが原因であるとして、会社に損害賠償を求めてくることがあります。

そうではないことを会社側が証明するのは困難ですし、きっぱりと否定したのに対して訴訟を提起されても時間、労力、人件費、経費、精神力の無駄が発生します。

そもそも精神疾患を発症している労働者を相手に、あれこれ議論を重ねても有効な解決策は見つかりにくいでしょう。

 

<労災保険の利用>

訴訟や労働審判にならないうちに、その労働者と協力する形で、労働基準監督署に労災の申請をすることをお勧めします。

たしかに、責任を追及してきた労働者と協力して、しかも敵視しがちな労働基準監督署を利用してというのは、抵抗を感じるかもしれません。

しかし、当事者同士で議論しても解決は困難であり、労働基準監督署(労働局)の判断を仰いだ結果、労災として認定されなければ、責任を追及してきた労働者も、会社側に責任は無いものと納得するしかないでしょう。

反対に、労災として認定されれば、労働者に一定の給付がなされますから、会社はその価額の限度で民法上の損害賠償の責任を免れることになります。〔労働基準法84条2項類推〕

つまり、慰謝料など労災保険でまかなわれない損害についてのみ、賠償すれば良いことになります。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

とはいえ、会社の担当者が精神疾患の労働者と協力しながら、労働基準監督署や医師とも打ち合わせを行いつつ、労災申請手続を進めるのは困難かもしれません。

こんなときは、信頼できる社労士に依頼した方が、スムーズに解決できることでしょう。

 

2017.07.03.解決社労士