2024/09/03|1,062文字
<問題社員>
「良いことの原因は自分、悪いことの原因は他人」と思い込み、義務は果たさず権利を濫用して退職後に会社を訴えるような社員です。
<問題社員の結果の結果>
こういう社員が上手く立ち回って、会社から金銭的な利益を得ると、次から次へと真似をする社員が出てきます。
会社から得る金銭的な利益は、賃上げ、未払い残業代、年次有給休暇の買い上げ、退職金の上乗せ、慰謝料、解決金、和解金、口止め料など多岐にわたります。
正当な権利の行使を超えて、恐喝まがい詐欺まがいなものも出てきます。
そして、会社の中の小さな不平等や小さな不公平が原因で、問題社員の真似をしたくなる社員は多いのです。
真面目に働いている社員は、会社から不当な利益を得ようとはしないでしょう。
ただ、真面目に働いているのがばかばかしくなります。
問題社員が会社の悪い所を徹底的に指摘するので、会社の魅力も低下します。
辞めたくなったり、意欲が低下したりは仕方のないことです。
ここまでくると、お客様にも、お取引先にも、近隣にも、金融機関にも評判は良くないはずです。
会社の経営は上手くいくはずがありません。
<問題社員の原因の原因>
以前いなかった問題社員が入社してくるのは、思ったような応募者が少なくて、究極の選択によって、少し問題を感じる人でも妥協して採用してしまうからです。
こうした採用難の原因は少子高齢化なのですが、一企業が少子高齢化を解消することはできませんので、良い応募者を増やす知恵を絞りたいところです。
まず、仕事の内容を中学生にもわかるように具体的に示すことです。
つぎに、会社や商品・サービスの魅力、仕事のやりがい、交通の便、近隣の環境、社長のキャラクター、長く働いている人の感想やチョッとしたエピソードなど、求職者が応募したくなるメリットを明らかにします。
反対にデメリットも明かします。
なぜなら、良いことばかりを並べると信用されないからです。
あえて会社の悪い面を少し加えることで、求人に対する信頼がグッと高まるのです。
それでも、こうしたアピール情報を公開できないとしたら、それは会社や仕事に魅力が無いからです。
上手いこと良い人をひっかけようとするのではなくて、正面から魅力ある会社に変えていく必要があります。
最低でも、労働基準法など労働関係法令に対する違反は解消しないと、ブラック企業のレッテルを貼られる恐れがあります。
<実務の視点から>
即戦力にできる人材を確保するための採用も、万一問題社員を抱えてしまった場合の対応も、信頼できる国家資格の社労士にご相談ください。