労働基準監督署の再調査(再監督)

2026/08/12|1,010文字

 

再調査(再監督)とは、初回の立入調査(臨検監督)で指摘された事項が本当に改善されたかを確認するために、労働基準監督署が再度事業場へ立入調査を行うことです。

是正報告書の内容が不十分、期限内に提出されない、改善状況を現場で確認する必要があると判断された場合に実施されます。

 

再監督が行われる主なケース

①是正報告書を期限内に提出していない場合には、形式的な不履行でも再監督の対象になります。

②是正報告書は提出したが、内容の実効性を確認する必要がある場合、書面上は改善したとされていても、実態が伴っているかを確認するために行われます。

③是正勧告書の交付のための来署要請に応じない場合には、行政指導への協力姿勢が乏しいと判断されます。

 

再監督の実施状況

・毎年約1万4千件の再監督が行われている。

・法違反が認められた事業場の約10社に1社が再監督の対象となる。

つまり、是正勧告を受けた企業の「一定割合は再度見られる」ことが実務上の現実です。

 

再監督で改善されていない場合のリスク

・再度の是正勧告

・悪質と判断されれば送検の可能性が高まる

毎年約1,000件が送検されており、特に労働安全衛生法違反が多くなっています。

「改善しない=行政指導を軽視している」と評価されるため、企業側のリスクは大きくなります。

 

再監督の対象となりやすい分野

・地方労働行政運営方針で重点項目とされている分野

・多数の労働者に影響する違反

・労災が発生している事案(災害時監督後のフォロー)

特に「労働時間管理」「安全衛生管理」は再監督の可能性が高くなっています。

 

再監督を受けないためには

1.是正勧告書の内容を正確に把握し、期限内に確実に改善する。

2.是正報告書は形式的な記載ではなく、改善の証拠(就業規則変更届、教育実施の記録など)を添付する。

3.改善内容を現場に定着させる(書面だけの改善では不十分)。

4.監督署からの連絡には迅速に対応し、協力的な姿勢を示す。

5.再発防止策を継続的に実施し、監督官が見ても「改善が維持されている」と判断できる状態にする。

 

実務の視点から

再監督は、初回監督で指摘された事項が確実に改善されているかを確認するために行われるものです。

是正報告書の未提出や内容不十分、改善状況の実地確認が必要と判断された場合に実施されます。

再監督で改善が不十分と判断されると、再度の是正勧告や送検のリスクが高まるため、初回監督後の対応が極めて重要です。

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