2026/01/13|1,012文字
プレコンセプションケアとは「妊娠前から心身の健康を整える取組」であり、妊娠・出産を考える人だけでなく、若い世代全般に役立つ新しい健康習慣です。
「pre(前)」+「conception(受精・妊娠)」+「care(ケア)」=妊娠前の健康管理
<プレコンセプションケアの基本>
妊娠を希望する女性だけでなく、思春期以降の男女すべてが対象となります。パートナーや職場も含めた社会全体で支えるべき取組みです。
目的としては、妊娠・出産のリスクを減らす、母子の健康を守る、キャリアとライフイベントの両立を支援する、社会全体の健康水準を高めるといったことがあります。
<なぜ必要なのか>
晩婚化・晩産化により、出産年齢が上がることで、不妊や流産のリスクが増大しています。
生活習慣病や肥満、喫煙、過度の飲酒、強いストレスは妊娠・出産に悪影響があります。
胎児の発育の面からも、妊娠初期に重要な臓器が形成されるため、妊娠に気づいてからでは遅い場合があります。
少子化や働き方改革といった流れのある社会的背景の中で、企業や自治体も支援に取り組む必要があります。
<具体的な取り組み例>
- 個人レベル
適正体重の維持:BMI18.5〜24.9が望ましい
栄養バランス:葉酸を含む食品(ほうれん草、納豆など)やサプリの摂取
運動習慣:週150分程度の運動を目安
禁煙・節酒:喫煙は流産や早産のリスクを高めるため完全禁煙が望ましい
ストレス管理:自分なりの発散方法を持つこと
定期検診:健康診断、子宮頸がん検診、歯科検診、ワクチン接種確認
- 医療機関
持病(糖尿病・高血圧など)のコントロール
感染症検査やワクチン接種の支援
- 職場・企業
健康経営との関連:2025年度から健康経営度調査にプレコンセプションケアが設問として追加
メリット:従業員の定着率向上、妊娠・出産期の離職防止、企業イメージ向上
<社会的意義>
次世代への投資:母体だけでなく生まれてくる子どもの健康を守る
男女双方の取り組み:男性も禁煙や感染症検査に参加することで、女性と胎児の健康を守る
生涯の健康習慣:妊娠に限らず、若い世代が健康管理を身につけることで「質の高い生活」を送れる
<実務の視点から>
プレコンセプションケアは「妊娠前の準備」にとどまらず、人生100年時代を健康に生きるための新しい生活習慣です。
企業にとっては人材定着やブランド価値向上につながり、個人にとっては将来の選択肢を広げる基盤となります。