2026/01/03|1,034文字
退職時に会社へ提出する理由は「一身上の都合」「家庭の事情」「キャリアアップ」など、角が立たない表現が多いです。しかし実際には、社員が会社に言わない“本音”の理由が存在します。これは人間関係や働き方、将来への不安など、会社に直接伝えるとトラブルになりかねない内容が多いからです。
<よくある本音の退職理由>
退職して転職後に、本音の退職理由を聞いてみると、次のような回答が得られます。
① 人間関係のストレス
・上司との相性が悪い
・職場の雰囲気が合わない
・ハラスメントや陰口に疲れた
人間関係は退職理由の中でも最も多いものですが、会社に伝えると「誰が原因か」と問題が広がるため、本人は黙って去るケースが多いです。
② 給与や待遇への不満
・仕事量に比べて給与が低い
・昇給や昇進の見込みがない
・福利厚生が不十分
「お金の話」は直接伝えづらく、会社側も改善が難しいため、表向きは「キャリアアップ」などに置き換えられます。
③ 労働時間・働き方の不満
・残業が多すぎる
・休みが取りづらい
・ワークライフバランスが崩れている
本部で形ばかり働き方改革が進んでも、現場では「休めない」「帰れない」という声が根強く、これが退職の大きな動機になります。
④ 将来への不安
・この会社で成長できる気がしない
・業界の先行きが不安
・自分のキャリアに合わない
「このままここにいても未来が見えない」という感覚は、特に若手社員に多いです。
⑤ 個人的な事情
・家族の介護や育児との両立が難しい
・通勤が負担
・健康上の理由
これらは正直に伝える場合もありますが、細かい事情までは話さず「家庭の事情」とまとめることが多いです。
<なぜ本音を言わないのか?>
・角を立てないため:人間関係や待遇への不満を正直に言うと、会社や上司との関係が悪化する可能性がある。
・改善を期待していないため:辞める決意をした時点で「言っても変わらない」と考える人が多い。
・円満退職を望むため:次の職場に悪影響が出ないよう、穏やかな理由にしておく。
<実務の視点から>
退職理由の「建前」と「本音」のギャップを理解することは、会社の人事戦略にとても重要です。
・表向き「キャリアアップ」と言われても、実際は「給与が低い」かもしれない。
・「家庭の事情」と言われても、実際は「残業が多すぎて家庭と両立できない」かもしれない。
つまり、社員が辞める背景には職場環境の改善ポイントが隠れていることが多いのです。会社がそれを見抜き、改善に取り組むことで離職率を下げることができます。