年金の記事

2021/09/13|1,549文字

 

<DV被害者の生計同一認定要件>

配偶者からの暴力の被害者の場合、暴力を避けるために一時的な別居が必要になる場合があります。

こうした状況下で、加害配偶者が死亡した場合には、一般的な基準で遺族年金等の生計同一認定要件を判断したのでは、妥当性を欠くことになります。

そこで、具体的な事情を踏まえた判断基準が適用されることとなっています。

この判断基準は改定が重ねられていますが、令和3(2021)年10月1日からの新基準では、次のようになっています。

 

1.被保険者(加害配偶者)等の死亡時において、以下のAからEまでのいずれかに該当するために被保険者等と住民票上の住所を異にしている者については、DV被害者であるという事情を勘案して、被保険者等の死亡時という一時点の事情のみならず、別居期間の長短、別居の原因やその解消の可能性、経済的な援助の有無や定期的な音信・訪問の有無等を総合的に考慮して、遺族年金の受給権者に該当するかどうかを判断します。

 

A 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(DV防止法)に基づき裁判所が行う保護命令に係るDV被害者であること。

B 婦人相談所、民間シェルター、母子生活支援施設等において一時保護されているDV被害者であること。

C DVからの保護を受けるために、婦人保護施設、母子生活支援施設等に入所しているDV被害者であること。

D DVを契機として、秘密保持のために基礎年金番号が変更されているDV被害者であること。

E 公的機関その他これに準ずる支援機関が発行する証明書等を通じて、AからDまでの者に準ずると認められるDV被害者であること。

 

2. 1.のA、B、C及びEに該当するかどうかについては、裁判所が発行する保護命令に係る証明書、配偶者からの暴力の被害者の保護に関する証明書(「配偶者からの暴力を受けた者に係る国民年金、厚生年金保険及び船員保険における秘密の保持の配慮について」(平成19 年2月21日庁保険発第 0221001 号)の別紙1をいう。)、住民基本台帳事務における支援措置申出書(相談機関等の意見等によってDV被害者であることが証明されているものに限る。)の写し又は公的機関その他これに準ずる支援機関が発行する証明書を通じて、確認を行う。なお、1.のDに該当する場合は、証明書を通じた確認は不要とする。

 

3. DV被害に関わり得る場合であっても、一時的な別居状態を超えて、消費生活上の家計を異にする状態(経済的な援助も、音信も訪問もない状態)が長期間(おおむね5年を超える期間)継続し固定化しているような場合については、原則として、平成23年通知3⑴①ウ(イ)に該当していないものとして取り扱う。ただし、長期間(おおむね5年を超える期間)となった別居期間において、経済的な援助又は音信や訪問が行われている状態に準ずる状態であると認められる場合には、この限りではない。

 

4. 1.から3.までの規定により生計同一認定要件の判断を行うことが実態と著しく懸け離れたものとなり、かつ、社会通念上妥当性を欠くこととなる場合にあっては、1.から3.までの規定にかかわらず、当該個別事案における個別の事情を総合的に考慮して、被保険者等の死亡の当時その者と生計を同じくしていたかどうかを個別に判断する。

 

<解決社労士の視点から>

家庭内暴力から逃れるために別居していても、公的機関などの支援を受けないと、DV被害者であることの証明ができません。

また、配偶者が死亡した場合にも、自動的に通知が届くわけではありませんから、定期的に確認する必要はあるわけです。

従業員や求人への応募者が、こうした状況にあるとの情報を得たら、これらの点についてアドバイスしておくべきでしょう。

2021/08/09|723文字

 

<年金振込通知書>

年金振込通知書は、原則として年16月に郵送されます。

年度の最初となる4月分の年金は6月に支給されます。

6月が年度の最初の月分の振込月となることから、6月に年金振込通知書が郵送されるのです。

年金振込通知書は、2か月に1回の各支払期の年金振込額を知らせるものです。

2つ以上の年金を受けている人には、年金種類ごとの年金振込通知書が封書で届くこともあります。

振込額や振込口座に変更がなければ、6月から先の支払月には年金振込通知書は送付されません。

もちろん、年金振込通知書が送付されない月でも年金は支払われます。

なお、年金振込通知書に記載されている金額は、あくまでも予定額です。

各支払期に支払額の変更があれば、その都度、年金振込通知書が郵送されます。

 

<税金が急に高くなる場合>

年金振込通知書を見て、税金が急に高くなっていることを知り、驚いて年金事務所に問い合わせるというケースが見られます。

年金から差し引かれる税金(所得税および復興特別所得税)は、所得税法の規定により、支払う年金額から各種控除を行い、残りの額に税率を掛けた額となります。

年金から各種の控除を受けるためには、年金を受けている人に送られている扶養親族等申告書に必要事項を記入して、提出期限までに出すことになっています。

しかし、扶養親族等申告書が提出されない場合には、年金の支給額から25%に相当する公的年金等控除額を差し引いた額の10.21%が所得税および復興特別所得税となります。

昨年と比べて急に高額の税金が徴収されている場合、扶養親族等申告書の提出を忘れている可能性があります。

個別に原因を確認したい場合は、ねんきんダイヤルまたは年金事務所等にお問い合わせください。

2021/08/01|1,155文字

 

年金手帳の再発行https://youtu.be/VFkSxQxs0qo

 

<受給資格期間>

年金を受ける場合は、保険料を納めた期間や加入者であった期間等の合計が一定年数以上必要です。

この年金を受けるために必要な加入期間を受給資格期間といいます。

日本の公的年金では、すべての人に支給される老齢基礎年金の受給資格期間である10年間が基本になります。

国民年金だけでなく、厚生年金、共済組合の加入期間もすべて含まれます。

また、年金額には反映されない合算対象期間や保険料が免除された期間も、受給資格期間になります。

 

<受給権>

この受給資格期間を満たしていることを前提に、老齢年金を受給できるのは、加入していた国民年金・厚生年金などの区分や、性別・生年月日に応じて決められた支給開始年齢に達してからです。

このように受給開始年齢に達したときに、受給権を取得することになります。

 

<法律上は誕生日の前日に歳をとる>

私たちは日常の生活の中では、誕生日に1つ歳をとるものと考えています。

しかし法律上は、誕生日の前日の「午後12時」(2400秒)に歳をとります。

「前日午後12時」と「当日午前0時」は時刻としては同じですが、日付は違うという屁理屈です。

学校でも、42日生まれから翌年41日生まれまでを1学年としています。41日から翌年331日までの間に○歳になる生徒の集団ということです。

これはおそらく「誕生日に年をとる」だと、229日生まれの人は、4年に1回しか歳をとらないので不都合だからでしょう。

2月29日生まれの人は、前日の228日に歳をとることにして救済しているのだと思います。

 

<いつの分から>

たとえば65歳で受給権を取得する場合には、65歳になった月の翌月分から老齢年金をもらえます。

一般には、誕生月の翌月分からですが、各月の1日生まれの人は、前月の末日に65歳になりますから、例外的に65歳の誕生月の分から老齢年金をもらえます。

 

<いつもらえるか>

2月分・3月分は、415日に支給されます。

4月分・5月分は、615日に支給されます。

6月分・7月分は、815日に支給されます。

8月分・9月分は、1015日に支給されます。

10月分・11月分は、1215日に支給されます。

12月分・翌1月分は、215日に支給されます。

15日が金融機関の営業日でなければ、その直前の営業日に支給されます。

しかし、老齢年金をもらうには、年金事務所などで手続をする必要があります。

この手続が遅れれば、その分だけ年金を受け取るのが遅くなります。

また、年金を受け取る権利は、5年間で時効により消滅するのが原則です。

 

年金の受給を繰り上げたり繰り下げたりする制度もあります。

気になることは、お近くの年金事務所でご確認ください。

ただし、大変込み合いますから、事前に電話予約することを強くお勧めします。

2021/07/28|1,262文字

 

基礎年金番号の役割https://youtu.be/5ZBM6hKJUPk

 

<遺族年金>

遺族年金は、一家の働き手や年金受給者などが亡くなったときに、残された家族に給付される年金です。

遺族年金を受取るには、亡くなった人の年金保険料の納付状況に条件があります。

また、亡くなった人の年金の加入状況などによって、受取れる年金の種類が異なってきます。

これは、年金をもらう人ではなく、亡くなった人についての条件です。

一方で、年金をもらう人にも、年齢や優先順位などの条件が設けられています。

ここでは、遺族厚生年金について説明します。

 

<亡くなった人の条件>

次のうち少なくとも1つの条件を満たす必要があります。

1.被保険者(厚生年金加入者)が亡くなったとき、または被保険者期間中の傷病がもとで初診の日から5年以内に亡くなったとき。

加えて、亡くなった人について、保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が国民年金加入期間の3分の2以上あること。

ただし、令和8(2026)41日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

2.老齢厚生年金の受給資格期間が25年以上ある人が亡くなったとき。

3.1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けられる人が亡くなったとき。

これらの条件を満たしているかどうかは、年金事務所などで確認する必要があります。

ご自分で確認できない場合には、社会保険労務士に委託することもできます。

 

<年金をもらう人の条件>

亡くなった人によって生計を維持されていた、妻、子、孫、55歳以上の夫、父母、祖父母

このうち、子と孫は18歳到達年度の年度末を経過していないか、20歳未満で障害年金の障害等級12級であることが必要です。

また、55歳以上の夫、父母、祖父母の支給開始は60歳からとなります。

ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できます。

さらに、子のない妻が30歳未満の場合には、5年間の有期給付となります。

なお、上記の条件を満たす子のある配偶者、子は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

これらの条件を満たした人が全員年金をもらえるわけではなく、法定の優先順位に従って、実際に受給できる人が決まります。

 

<生計を維持されていたとは>

原則として次の要件を満たす場合をいいます。

1.同居していたこと(別居していても、仕送りしていた、健康保険の扶養親族であった等の事情があれば認められます。)。

2.加給年金額等対象者について、前年の収入が850万円未満であること。または所得が6555千円未満であること。

 

<年金事務所で確認を>

年金の仕組は複雑ですから、これらの事項には、細かな例外があります。

また、年金受給者が亡くなった場合には、年金が後払いの形で支給されることから、亡くなった人が受け取り切れなかった年金(未支給年金)を遺族が受け取ることになります。

年金受給者が亡くなったことそのものを届け出る必要がありますから、あわせて年金事務所で確認することをお勧めします。

2021/07/25|1,002文字

 

年金手帳の再発行https://youtu.be/VFkSxQxs0qo

 

<遺族年金>

遺族年金は、一家の働き手や年金受給者などが亡くなったときに、残された家族に給付される年金です。

遺族年金を受け取るには、亡くなった人の年金保険料の納付状況に条件があります。また、亡くなった人の年金の加入状況などによって、受け取れる年金の種類が異なってきます。

これは、年金をもらう人ではなく、亡くなった人についての条件です。

一方で、年金をもらう人にも、年齢などの条件が設けられています。

ここでは、遺族基礎年金について説明します。

 

<亡くなった人の条件>

被保険者(年金加入者)または老齢基礎年金の受給資格期間が25年以上ある人が死亡したことが条件となります。

そして、その死亡した人について、保険料納付済期間と保険料免除期間を合計して加入期間の3分の2以上あることが必要です。

ただし、令和8(2026)41日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

これらの条件を満たしているかどうかは、年金事務所などで確認できます。

ご自分で確認できない場合には、社会保険労務士に委託することもできます。

 

<年金をもらう人の条件>

亡くなった人によって生計を維持されていた (1)子のある配偶者 (2)子 が年金をもらえます。

ただし、「子」が次のどちらかの条件を満たす場合に限ります。

・18歳到達年度の末日(331)を経過していない子

・20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の子

例外的に、「子」に配偶者がいると対象外になります。

 

<生計を維持されていたとは>

原則として次の要件を満たす場合をいいます。

1.同居していたこと(別居していても、仕送りしていた、健康保険の扶養親族であった等の事情があれば認められます。)。

2.加給年金額等対象者について、前年の収入が850万円未満であること。または所得が6555千円未満であること。

 

<年金事務所で確認を>

年金の仕組みは複雑ですから、これらの事項には、細かな例外があります。

また、年金受給者が亡くなった場合には、年金が後払いの形で支給されることから、亡くなった人が受け取り切れなかった年金(未支給年金)を遺族が受け取ることになります。

年金受給者が亡くなったことそのものを届け出る必要がありますから、あわせて年金事務所で確認することをお勧めします。

2021/07/22|1,086文字

 

<該当する場合と手続内容>

適用事業所が、次のいずれかに該当した場合には、事業主が「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を提出します。

・適用事業所が、これまでの年金事務所が管轄する地域外へ住所変更する場合

・上記に併せて名称を変更する場合

 

管轄年金事務所の変更

同一都道府県内の場合…届出日の翌月1日より変更されます。

都道府県外の場合………届出日の翌月1日または翌々月1日より変更されます。

(届書受付日によって異なる場合があります)

 

健康保険料率の変更(協会けんぽ管掌の健康保険の場合)

他の都道府県に事業所が移転する場合、健康保険料率が変更になる場合があります。

この場合、届書に記載された「事業開始年月日」から変更後の健康保険料率が適用されることになり、既に徴収済みの健康保険料に過不足があるときは、年金事務所の管轄変更後に初めて納付する保険料で精算されます。

 

提出時期 事実発生から5日以内

提 出 先 変更前の事業所の所在地を管轄する年金事務所

提出方法 電子申請、郵送、窓口持参

 

<添付書類>

次の1.~3.の場合に応じて、添付書類が必要となります。

 

1.法人事業所の場合(所在地変更・名称変更共通)

法人(商業)登記簿謄本のコピー

 

2.個人事業所の場合(所在地変更)

事業主の住民票のコピー(個人番号の記載がないもの)

 

3.個人事業所の場合(名称変更)

公共料金の領収書のコピー等

 

法人(商業)登記簿謄本のコピー、事業主の住民票のコピー(個人番号の記載がないもの)は、発行から90日以内のものが必要です。

電子申請により提出する場合、添付書類は画像ファイル(JPEG形式またはPDF形式)による添付データとして提出することができます。

事業所の所在地が登記上の所在地等と異なる場合は「賃貸借契約書」のコピーなど事業所所在地の確認できるものを添付します。

 

<その他の留意事項>

この届出は、変更前の事業所の所在地を管轄する年金事務所へ行いますが、変更後の事業所の所在地を管轄する年金事務所へ引き継がれます。

改めて変更後の事業所の所在地を管轄する年金事務所へ届出する必要はありません。

 

協会けんぽ管掌の健康保険の場合で、他の都道府県へ事業所が移転する場合、または名称変更を伴う所在地移転をする場合は、全国健康保険協会(協会けんぽ)支部から新しい被保険者証が事業主あて交付されます。

事業主は、引き換えに従業員から回収した旧被保険者証を全国健康保険協会支部へ返送してください。

全国健康保険協会(協会けんぽ)では、同一都道府県内での事業所所在地の変更の場合は、被保険者証の差し替えは行われません。

2021/07/21|547文字

 

<該当する場合と手続内容>

同一の年金事務所管内で、次のいずれかに該当した場合には、事業主が「適用事業所名称/所在地変更(訂正)届」を提出します。

・同一の年金事務所の管轄地域内で所在地を変更する場合

・会社など適用事業所の名称を変更する場合

・同一の年金事務所の管轄地域内で所在地及び名称を変更する場合

 

提出時期 事実発生から5日以内

提 出 先 郵送で事務センター(事業所の所在地を管轄する年金事務所)

提出方法 電子申請、郵送、窓口持参

 

<添付書類>

次の1.~3.の場合に応じて、添付書類が必要となります。

 

1.法人事業所の場合(所在地変更・名称変更共通)

法人(商業)登記簿謄本のコピー

 

2.個人事業所の場合(所在地変更)

事業主の住民票のコピー(個人番号の記載がないもの)

 

3.個人事業所の場合(名称変更)

公共料金の領収書のコピー等

 

法人(商業)登記簿謄本のコピー、事業主の住民票のコピー(個人番号の記載がないもの)は、発行から90日以内のものが必要です。

電子申請により提出する場合、添付書類は画像ファイル(JPEG形式またはPDF形式)による添付データとして提出することができます。

事業所の所在地が登記上の所在地等と異なる場合は「賃貸借契約書」のコピーなど事業所所在地の確認できるものを添付します。

2021/07/10|579文字

 

<「ねんきん定期便」の海外送付>

日本年金機構に申込むことによって、「ねんきん定期便」を海外の住所に送ってもらうことができます。

パソコンまたはスマートフォンから、「ねんきん定期便お申込みページ」にアクセスして、必要事項を入力して送信するだけです。

https://www.nenkin.go.jp/do/reg_service/

 

申込に際しては、基礎年金番号の入力が必要になります。

不明の場合には、転居前にお近くの年金事務所などで基礎年金番号を確認しておく必要があります。

 

<サービスの利用にあたって>

このサービスを使って、日本国内の住所への送付を申し込むことはできません。

1回申し込むことによって、定期的に郵送されるサービスではなく、1回の手続きで1回限りの送付となります。

申し込んでから「ねんきん定期便」が届くまで、約3か月かかります。

また、年金記録の状況や各国の郵便事情などにより、それ以上の期間を要する場合があります。

「ねんきん定期便お申込みページ」には、メールアドレスの入力欄がありますが、メールの返信サービスは行われていません。

「ねんきん定期便お申込みページ」の入力内容に不備があった場合など「ねんきん定期便」を送付できないときは、その旨を記載した「エアメール」が送付されます。

この場合には、再度申し込むことによって、送付を受けられるようになります。

2021/07/07|1,816文字

 

<運営方針>

日本年金機構のホームページには、次の運営方針が掲げられています。

最終更新は、平成25年(2013年)1128日となっています。

 

1.組織ガバナンスの確立

1.お客様である国民の信頼を得られる組織の実現を目指し、組織改革・意識改革・業務改革を断行する。

2.理事長の強いリーダーシップの下、職員一人ひとりが意欲と使命感をもって自ら変わる、自ら機構をつくり上げていくという意識で改革に取り組み、組織改革を断行する。

3.組織内の対話とコミュニケーションを通じて、目標の共有化を図るとともに、働きやすい職場環境作り、風通しの良い組織作りを進める。

4.リスクの未然防止に重点を置いた厳格な内部統制の仕組みを構築する。

5.理事長に直結した内部監査部門による効果的な内部監査を通じて、機構自らがPDCAサイクルの中で不断の改善努力を行うとともに、外部監査の活用を図ることにより、内部統制の有効性を検証するための体制を整備する。

6.職員に対しコンプライアンス意識を徹底するとともに、コンプライアンス・リスク管理担当部門や外部通報窓口の設置などの体制を整備する。

7.システム開発・管理・運用に係る権限と責任の明確化、CIO(システム担当理事)やPJMO(本部のシステム部門)の設置、システム人材の確保・育成などにより、ITガバナンスの構築を含むIT体制を確立する。

8.お客様本位の立場に立った健全な労使関係を確立する。

 

2.新たな人事方針の確立

組織の一体感を醸成するとともに能力・成果の適正な評価、計画的な人材育成等を実行するための人事方針を確立し、別途定める。

 

3.親切・迅速・正確で効率的なサービスの提供

1.職員全員が年金記録管理や個人情報管理の重要性を再認識するとともに、お客様である国民の信任を受けて年金記録を正確に管理し、正しく年金をお支払いするという使命感と責任感をもって業務にあたる。

2.お客様に対する十分な説明、信頼される対応を旨とし、お客様の立場に立った懇切丁寧なサービスの提供を行う。

3.適用・徴収・給付等の各業務について、法令や業務処理マニュアルに従った迅速・適正な処理を推進する。

4.現行業務についての徹底した見直しを行い合理化・効率化を図るとともに、できる限りの標準化を進める。

5.業務効率化やコスト削減、お客様サービスの向上に資するため、積極的に業務の外部委託を進めるとともに、委託業務の品質の維持・向上のために委託者としての管理責任を果たす。

6.契約の競争性・透明性の確保を図るとともに、公正な契約を担保するための厳格なチェックを実行する。

 

4.国民の意見の反映等

1.広報については、分かりやすく親切な情報提供を効果的に行うとともに、機構の業務目標や成果などについて、年次報告書等により情報公開に向けた取組をより一層充実する。

2.国民のニーズを的確に把握し、業務運営に反映する。このための仕組みとして、充実した機能を有する運営評議会を設置する。

3.被保険者、事業主、受給者、地方公共団体等の協力の下に、事業を適正に運営するとともに、年金事業に対する国民一般の理解を高めるよう努力する。

メンタルヘルス対策(自殺予防対策を含みます)、過重労働対策は、事業者の社会的責任であり、活力ある職場づくりへの第一歩です。

 

<年金事務所の現状>

年金加入者(被保険者)や年金受給者の相談窓口として、年金事務所や街角の年金相談センターなどが設置されています。

かつては社会保険庁の傘下に、社会保険事務所が設置されていましたが、民営化により年金事務所となり、その機能もほぼ年金に特化されています。

上記の運営方針の中で、「コスト削減」は人員削減によって成果が数値にあらわれます。

しかし、「お客様サービスの向上」は数値化が容易ではありません。

人員削減によりサービスが低下したのではないかと不安を感じています。

年金相談は、原則予約制ですし、その予約は1週間以上先になってしまうことも多いのです。

予約なしに相談することも可能ですが、2時間以上待ちが一般的です。

新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたら、もっと混雑するかもしれません。

何か不安や疑問があれば、今のうちに相談しておくことをお勧めします。

また、どちらかというと街角の年金相談センターの方が空いているようです。

最寄りの年金事務所にこだわらず、空いている所を狙ってはいかがでしょうか。

2021/07/03|740文字

 

<基礎年金番号の導入>

かつて年金記録は、国民年金、厚生年金、船員保険それぞれの制度ごとに設定された年金手帳記号番号により管理されていました。

しかし、平成9(1997)年1月からすべての記録を一つの基礎年金番号で管理する制度に切り替えられました。

 

<宙に浮いた年金記録>

これによって、従来の年金手帳記号番号の記録は、順次基礎年金番号に結びつけられてきました。

ところが、平成18(2006)年6月末時点でもなお、基礎年金番号に統合されていない年金記録が約5,095万件存在することが明らかになり、問題視されました。

このように基礎年金番号に統合されていない未統合記録は、持ち主が不明の記録であり、宙に浮いた年金記録となってしまいます。

 

<未統合記録の解消>

宙に浮いた年金記録の問題を解消するため、平成19(2007)年12月以降、「ねんきん特別便」をはじめとする各種のお知らせが送付され、自分の年金記録の確認をするよう促されてきましたが、いまだに持ち主が確認できない記録が残っています。

このような未統合記録は、本人しか知りえない当時の状況が原因で持ち主が判明しない可能性があるため、年金記録を回復するには本人から心当たりの事柄について申し出る必要があります。

近所の年金事務所に行けば、自分の基礎年金番号に結びつけられた年金記録の他に、「ひょっとしたら自分のものかもしれない年金記録」についての確認をすることができます。

ある期間について、どこの何という名前の会社でどんな仕事をしていたか、覚えていることを話すことによって、確かに自分の年金記録であると認定される場合があります。

これによって、年金の受取額が増えることも多いので、心当たりがあっても無くても、一度は確認することをお勧めします。

2021/05/17|445文字

 

<国民年金の届出>

会社を退職した時点で20歳から59歳までの人は手続が必要です。

同様に、退職者に扶養されている20歳から59歳の配偶者も届出が必要です。

手続の窓口は、お住まいの市区町村の国民年金担当窓口です。

年金手帳など基礎年金番号がわかる書類があれば、手続がスムーズです。

退職によって、会社員・公務員など厚生年金の加入者の扶養に入る配偶者は、加入者の勤務先への届出が必要です。

 

<保険料の納付が困難なら>

保険料の納付が困難であることを理由に、国民年金の手続をしないのは損です。

申請によって、保険料の一部または全額が免除になる制度がありますので、窓口で相談することをお勧めします。

退職(失業)の場合は、前年の所得をゼロとして審査されます。

また、免除の割合に応じて一定の年金額が保障されます。

手続をしなければ、この保障が受けられません。

病気や事故で障害が残った場合の障害年金や、遺族年金についても、免除の手続をしておけば受給の権利が確保されます。

手続は、退職後速やかに行うことをお勧めします。

2021/05/08|629文字

 

<付加年金と付加保険料>

自営業者などの国民年金第1号被保険者と65歳未満の任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する年金額を増やせます。

ただし、国民年金基金に加入している人は、付加保険料を納めることができません。

 

定額保険料は、令和3(2021)年度で月額16,610円です。

付加保険料は、月額400円です。

 

申込先は、市区役所や町村役場、年金事務所の窓口です。

 

<付加年金の額>

付加年金額は、「200円×付加保険料納付月数」(年額)です。

 

例えば、20歳から60歳までの40年間、付加保険料を納めていた場合の付加年金額は次のとおりとなります。

 

200円 × 480月(40年) = 96,000円

 

計算上、付加保険料を納めた分は2年間で元が取れる計算になります。

ただし、物価変動による物価スライド(増額・減額)はありませんので、将来、物価水準が上がり貨幣価値が下がれば元が取れないこともありえます。

 

<付加保険料納付の注意点>

1.付加保険料の納付は、申し込んだ月分からとなります。

2.付加保険料の納期限は、翌月末日(納期限)と定められています。

3.納期限を経過した場合でも、期限から2年間は付加保険料を納めることができます。

4.付加保険料を納付することを希望しない場合は、付加保険料納付辞退申出書の提出が必要となります。

5.月末が土曜日、日曜日、休日等にあたる場合や年末の納期限は、翌月最初の金融機関等の営業日となります。

2021/04/17|842文字

 

YouTube99で始まる仮基礎年金番号

https://youtu.be/mnVvNppgRsA

 

<基礎年金番号>

各個人の年金加入記録は「基礎年金番号」によって管理されています。

これは、〇〇〇〇-〇〇〇〇〇〇(4ケタ-6ケタ)の形の10ケタの数字です。

この基礎年金番号は、正しく記録管理を行うためにも、1人に1つの番号であることが前提となっています。

 

<仮基礎年金番号>

99で始まる基礎年金番号は、仮基礎年金番号と呼ばれています。

この仮基礎年金番号を持っている人は、基礎年金番号を複数持っている可能性があります。

仮基礎年金番号が付けられたのは、年金への加入時に年金手帳が事業主へ提示されず、そのために加入届の基礎年金番号が未記入だったなど、正しく基礎年金番号が確認できなかったため、確認が取れるまでの間、仮基礎年金番号で記録の管理を行うことになっているからです。

 

<起こりうる不都合>

基礎年金番号が複数あると、記録管理上はそれぞれ別人の記録として取り扱われることになり、その結果、本来支払う必要のない保険料の支払案内が届くなど、年金に関する案内が正しく行われない等の問題が発生します。

 

<不都合の解消>

99で始まる基礎年金番号を持っている人には、「基礎年金番号確認のお願い」が郵送されます。

郵送された人が「基礎年金番号確認のお願い」に記入した内容を基に、別の基礎年金番号をダブって持っていないかの確認が行われます。

もし、99で始まる基礎年金番号を持っているのに「基礎年金番号確認のお願い」が届かない場合や、記入して返送する前に紛失してしまった場合には、お近くの年金事務所にご相談ください。

 

<解決社労士の視点から>

まれに基礎年金番号を複数持っている人がいます。

基礎年金番号制度ができる前に、入社手続で勤務先に年金手帳を提示せず、しかも誤った生年月日で手続が行われた場合などが考えられます。

この場合にも、基礎年金番号を1つにまとめる手続が必要です。

お近くの年金事務所にご相談ください。

 
YouTube被保険者 被扶養者「被」とは?
https://youtu.be/TLTo2eFOMfU

2021/04/03|1,187文字

 

YouTube被保険者 被扶養者「被」とは?

https://youtu.be/TLTo2eFOMfU

 

<国民年金の手続>

海外に居住することになれば、国民年金の加入義務が無くなります。

つまり、国民年金の強制加入被保険者ではなくなります。

しかし、日本国籍の人であれば、国民年金に任意加入することができます。

これから海外に転居する人は、国内居住地の市区町村役場で手続します。

保険料を納める方法は、国内にいる親族等の協力者が、本人に代わって納める方法と、日本国内に開設している預貯金口座から引落とす方法があります。

なお、海外の大学等に留学した場合には、学生納付特例制度(保険料納付を猶予する制度)は利用できません。

任意加入し保険料を納めることで、海外在住期間に死亡した場合、病気やけがで障害が残った場合に、遺族基礎年金や障害基礎年金が支給されます。

 

<厚生年金保険の手続>

厚生年金保険は、海外に住所がある人に対しても引き続き適用されます。

そのため、加入者(被保険者)が会社から外国勤務を命じられた場合は、外国の年金制度と二重に加入しなければならないという問題が生じていました。

こうした問題の解消を進めるため、国は、外国と順次社会保障協定を締結し、二重加入等の防止を図っています。

事業主により協定相手国へ5年を超えない見込みで派遣される場合には、協定の例外規定が適用されます。

この場合には、引き続き日本の厚生年金保険のみに加入し、協定相手国での加入が免除されます。

ただし協定によっては、派遣期間が5年を超える見込みであっても、派遣開始日から5年間は日本の厚生年金保険のみに加入し、協定相手国での加入が免除されます。

 

<協定による例外規定適用手続>

一時的に日本から協定相手国に派遣され就労する人について、協定相手国の年金制度への加入が免除されるためには、日本の厚生年金保険に加入していることを証明する「適用証明書」の交付を受ける必要があります。

事業主が所轄の年金事務所(郵送の場合には事務センター)に申請手続を行います。

 

【具体的な手続】

1.事業主が年金事務所に「適用証明書交付申請書」を提出します。

2.審査の結果、申請が認められた場合には、「適用証明書」が交付されます。

3.派遣された社員(被保険者)は、協定相手国内の事業所に「適用証明書」を提出します。

4.協定相手国の当局により相手国実施機関に提示または提出を求められた時、また協定相手国の年金制度に加入していない理由を尋ねられた時には、「適用証明書」を提示または提出します。

 

当初の一時派遣期間の予定を延長して、協定相手国で就労する必要が生じた場合は、事業主から年金事務所に「適用証明書期間継続・延長申請書」を提出します。

両国関係機関間での協議の結果、延長申請が認められた場合には、新しい「適用証明書」が交付されます。

「適用証明書」を紛失・棄損した場合、記載内容に変更があった場合には、「適用証明書再交付申請書」を提出してください。

 

解決社労士

2021/02/25|1,054文字

 

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<障害の程度が重くなったときの届出>

障害の程度が重くなり、障害の等級が変われば、手続することによって年金額は増額されます。

この場合には、近くの年金事務所または街角の年金相談センターで、年金額の改定請求の手続を行います。

請求の用紙は、年金事務所または街角の年金相談センターにあります。

請求の用紙に、氏名、生年月日、年金証書に記載されている基礎年金番号と年金コード、けがや病名などを記入して診断書を添えて提出します。

ただし過去1年以内に、障害等級の変更または年金額の改定請求を行っている場合には、この請求ができません。

(省令に定められた障害の程度が増進したことが明らかである場合には、1年を待たずに請求することができます。)

 

<障害の程度が軽くなったときの届出>

障害年金は、普通、毎年1回、現況届と一緒に提出する診断書によって審査され、障害の程度が軽くなったときは、年金額の変更などが行われます。

障害の程度が年金を受けられないほど良くなったときには、そのことを近くの年金事務所または街角の年金相談センターに届け出ることになります。

届の用紙は年金事務所または街角の年金相談センターにもありますが、「ねんきんダイヤル」に電話すれば、送ってもらうこともできます。

届には障害の程度が良くなった年月日、年金証書に記載されている基礎年金番号と年金コード、生年月日などを記入します。

 

<障害が軽くなって年金が止められていたが重くなって受給できるとき>

障害年金を受けることができる障害の程度に該当すれば、今まで支払の止まっていた年金が支払われます。

この場合には、近くの年金事務所または街角の年金相談センターに届け出ます。

届には、氏名、生年月日、年金証書に記載されている基礎年金番号と年金コード、けがや病名などを記入して診断書を添えて提出します。

 

※これらの手続に必要な用紙は、国民年金を受けている人の場合、市区役所または町村役場の国民年金の窓口でも受け取れます。

 

<ねんきんダイヤル>

一般的な年金相談に関する問い合わせや、窓口での相談の予約も受けています。 ねんきんダイヤル 0570-05-1165

( 050で始まる電話からかける場合 03-6700-1165

 

受付時間

月曜日は午前8時半から午後7

火曜日から金曜日は午前8時半から午後515

第2土曜日は午前9時半から午後4

※月曜日が祝日の場合は、翌日以降の開所日初日に午後7時まで相談を受けています。

※第2土曜日を除く祝日及び1229日から13日はお休みです。

 

解決社労士

2021/02/10|1,849文字

 

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<受給資格期間の短縮>

年金機能強化法の改正により、年金受給資格期間が25年から10年に短縮されました(平成29(2017)年8月)。

受給資格期間というのは、原則65歳から老齢基礎年金を受給するための条件となる期間で、次の3つの期間の合計です。

A.厚生年金保険や国民年金の保険料を納付した期間

B.国民年金の保険料の納付を免除された期間

C.合算対象期間(カラ期間)

 

<C.合算対象期間(カラ期間)>

上の3つのうち、A.とB.は原則として年金事務所で年金記録を見れば確認できます。

しかし、C.は一人ひとりが個人的に把握している事実ですから、年金事務所で確認できることはほとんどありません。

このカラ期間は自分で確認するしかないのです。

ところが、主なものだけでも次のようにたくさんありますから、すべてを確認するのは大変です。

それでも、「本当に自分は老齢年金をもらえないのか」を知るには、A.とB.の期間が両方ともゼロでない限り、可能性は残されていますので確認するしかありません。

 

●主な合算対象期間(※は20歳以上60歳未満の期間に限ります。)

 

【昭和61年4月1日以降の期間】

1.日本人であって海外に居住していた期間のうち国民年金に任意加入しなかった期間

2.平成3年3月までの学生(夜間制、通信制を除き、年金法上に規定された各種学校を含む)であって国民年金に任意加入しなかった期間

3.第2号被保険者としての被保険者期間のうち20歳未満の期間又は60歳以上の期間

4.国民年金に任意加入したが保険料が未納となっている期間

5.昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、海外在住期間のうち、取得又は許可前の期間

 

【昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの期間】

1.厚生年金保険、船員保険及び共済組合の加入者の配偶者で国民年金に任意加入しなかった期間

2.被用者年金制度等から支給される老齢(退職)年金受給権者とその配偶者、老齢(退職)年金の受給資格期間を満たした人とその配偶者、障害年金受給権者とその配偶者、遺族年金受給権者で国民年金に任意加入しなかった期間

3.学生(夜間制、通信制、各種学校を除く)であって国民年金に任意加入しなかった期間

4.昭和36年4月以降の国会議員であった期間(昭和55年4月以降は国民年金に任意加入しなかった期間)

5.昭和37年12月以降の地方議員であった期間で、国民年金に任意加入しなかった期間

6.昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、外国籍であるために国民年金の加入が除外されていた昭和56年12月までの在日期間

7.昭和36年5月1日以降に日本国籍を取得した方又は永住許可を受けた方の、海外在住期間のうち、取得又は許可前の期間

8.日本人であって海外に居住していた期間

9.厚生年金保険・船員保険の脱退手当金を受けた期間(昭和61年4月から65歳に達する日の前月までの間に保険料納付済期間(免除期間を含む)がある人に限る)

10.国民年金の任意脱退の承認を受けて、国民年金の被保険者にならなかった期間

11.厚生年金保険、船員保険の被保険者及び共済組合の組合員期間のうち、20歳未満の期間又は60歳以上の期間

12.国民年金に任意加入したが保険料が未納となっている期間

 

【昭和36年3月31日以前の期間】

1.厚生年金保険・船員保険の被保険者期間(昭和36年4月以降に公的年金加入期間がある場合に限る)

2.共済組合の組合員期間(昭和36年4月以降に引き続いている場合に限る)

 

<C.合算対象期間(カラ期間)が長い場合>

10年短縮年金がもらえるかもしれないと思い、カラ期間を確認してみたら、年金受給資格期間が10年どころか25年を超えてしまったという場合もあります。

10年短縮年金であれば、平成29(2017)年9月分を10月に受給し始めます。

ところが、受給資格期間が長くて通常の老齢年金を受給する権利が判明すると、時効で権利が消滅した分を除き過去の年金もさかのぼって受給できます。

しかも、25年というのは原則で、様々な短縮特例もありますから、カラ期間は思いつく限りかき集めて計算することをお勧めします。

 

<解決社労士の視点から>

カラ期間の一覧表を見ても、確かに分かりにくいと思います。

また、カラ期間が判明した場合には、年金の受給手続で証明資料が必要になります。

具体的なことは、お近くの年金事務所か信頼できる社労士にご相談ください。

2021/01/07|602文字

 

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<無報酬の経営者>

会社の設立直後は利益が出ず、代表者は無報酬で頑張るということがあります。

やがて利益が出たら、その利益に見合う報酬をもらうことにしようというわけです。

また、代表者の親族が名目的に役員に名を連ね、形式的に経営者扱いになっていることもあります。

そして、この場合にも無報酬のことがあります。

 

<保険料負担の建前>

社会保険(健康保険と厚生年金保険)の保険料は、その会社などで報酬を得て、その報酬の中から負担するというのが建前です。

ですから、無報酬なら保険料を負担することには無理があり、負担できないというのが常識的な判断になります。

 

<不都合の発生>

報酬が無かったり、低額だったりの場合には、健康保険料が国民健康保険料よりも安くて済みます。

また、出産手当金や傷病手当金といった給付を受けることもできます。

特に70歳以上であれば、厚生年金の加入義務がありませんから、保険料は健康保険料だけの負担となります。

こうしたことは、いかにも不公平で不合理に思われます。

 

<実際の運用>

無報酬の経営者は社会保険に加入しない、また、経営者が無報酬となった場合には社会保険の資格を失うというのが実際の取扱いです。

年金事務所でもこのように指導しています。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

無理をして社会保険に加入して、損をしている経営者の方もいらっしゃいます。

具体的なことは、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士

2020/10/10|1,064文字

 

<初診日の確認>

障害年金は、初診日が国民年金加入中の期間にあれば障害基礎年金の対象となり、厚生年金加入中の期間にあれば障害厚生年金の対象となります。

ですから、初診日が確認できなければ、原則として、障害基礎年金と障害厚生年金のどちらの手続をすることもできないことになってしまいます。

一般に、初診日の確認は、初診時の医療機関の証明により行います。

しかし、初診時の医療機関の証明が添付できない場合であっても、初診日を合理的に推定できるような一定の書類により、本人が申し立てた日を初診日と確認することができます。

社内に、初診日の証明ができずに、障害年金の請求を諦めた社員がいる場合、以下を参考に、再度、請求の可否を検討するようお勧めします。

 

<第三者による証明>

隣人、友人、民生委員などの第三者が見たり聞いたりした初診日の頃の受診状況を証明できる場合は、この第三者証明書類と本人申立ての初診日についての参考資料により、本人の申し立てた初診日を確認します。

第三者証明書類の他に、本人申立ての初診日についての参考資料が必要です。

また、原則として、複数の第三者による証明が必要です。

 

<初診日が一定の期間内にあると確認できる場合>

参考資料により、初診日が一定の期間内にあると確認された場合で、この期間について、継続して障害年金を受けるための保険料納付要件を満たしているときは、一定の期間の始期と終期を示す参考資料と本人申立ての初診日についての参考資料により、審査の上、本人の申し立てた初診日を確認します。

 

<20歳前に初診日がある場合>

初診日を具体的に特定しなくとも、審査の上、本人の申し立てた初診日が認められる措置がとられるようになっています。

2番目以降に受診した医療機関の受診日から、障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できる場合や、その受診日前に厚生年金の加入期間がない場合には、この措置がとられます。

2番目以降に受診した医療機関の受診日から、障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できる場合というのは、具体的には、2番目以降に受診した医療機関の受診日が、18歳6か月前である場合や、18歳6か月~20歳到達日以前にあって、20歳到達日以前に、その障害の原因となった病気やけがが治った(症状が固定した)場合が該当します。

また、初診日より後の受診しか証明できない場合であっても、それが20歳到達日以前であって厚生年金加入期間が無い場合であり、障害認定日が20歳到達日以前であることが確認できれば、初診の病院の証明は不要です。

 

解決社労士

2020/09/30|791文字

 

<国民年金の対象者と加入手続>

国籍に関係なく、日本国内に居住している20歳以上60歳未満の人は、国民年金の加入者(被保険者)となります。

勤め人で厚生年金や共済組合の加入者である人や、その人に扶養されている配偶者を除き、国民年金第1号の加入手続をすることが必要です。

手続は、市区役所または町村役場で行います。

 

<国民年金被保険者資格取得届書>

20歳の誕生月の前月か誕生月の上旬に日本年金機構から「国民年金被保険者資格取得届書」が郵送されます。

これに必要事項を記入し、市区役所か町村役場または年金事務所に提出します。

保険料をすぐに納付し始めるのが難しい場合には、保険料の納付猶予制度や学生納付特例制度の申請書を同時に提出することもできます。

 

<年金手帳>

上の手続をすると、年金手帳が届きます。

保険料納付の確認や将来年金を受け取る際に必要です。

大切に保管してください。

ただし、勤め人や障害・遺族年金を受給している人などは、すでに年金手帳を持っていますから届きません。

年金手帳は、1人1冊を一生使うものです。

ただ、政府の電子化が進んでいますから、将来的には年金手帳が廃止される見込です。

 

<国民年金保険料納付書>

納付書が届きますので、保険料を納めてください。

法律上は、20歳の誕生日の前日に20歳となりますから、誕生日の前日が含まれる月の分からの保険料を納付することになります。

つまり、1日生まれの人は、誕生日の前月分からの納付が必要です。

保険料は、銀行などやコンビニでの納付の他、電子納付もできます。

また、口座振替やクレジット納付も可能です。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

保険料が納められないからという理由で、何も手続をしないのは驚くほど損です。

具体的な理由は、市区役所か町村役場または年金事務所でご確認ください。

それでも納得できない場合には、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士

2020/09/17|864文字

 

<受給資格期間の短縮>

年金機能強化法の改正があって、平成29(2017)81日より年金受給資格期間が25年から10年に短縮されました。

受給資格期間というのは、原則65歳から老齢基礎年金を受給するための条件となる期間で、次の3つの期間の合計です。

1.厚生年金保険や国民年金の保険料を納付した期間

2.国民年金の保険料の納付を免除された期間

3.合算対象期間(カラ期間)

 

<納付期間の勘違い>

国民年金(老齢基礎年金)は、国籍を問わず日本国内に住所があると、20歳から60歳になるまで強制的に加入することになります。

その間、保険料の滞納や免除期間がない限り、この満額を受け取ることになります。

満額は、令和2(2020)年度で781,700円(年額)です。

たしかに、年金受給資格期間は25年から10年に短縮されたのですが、10年間だけ年金保険料を納めれば、あとは納めなくても良いというわけではありません。

10年を超えて年金保険料を納めても、40年に到達するまでは、満額受給することはできず、納付期間に応じた年金しか受給できません。

十分な年金を受給するには、なるべく長期間、年金保険料を納付することが必要です。

 

<保険料の免除についての勘違い>

国民年金の保険料の免除には、法定免除、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除、納付猶予、学生納付特例があります。

免除されたら、納付したのと同じ効果があるというわけではありません。

平成21(2009)4月分以降について、法定免除、全額免除は、納付した場合の2分の1の効果、半額免除は、納付した場合の8分の6の効果をもたらすことになります。

学生納付特例では、後から年金保険料を納めなければ、年金額には反映されません。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

年金について、個人の具体的なデータは、年金事務所や街角の年金相談センターで確認することができます。

ご自分で確認する時間的余裕が無かったり、年金事務所などで相談したけれども、今一つわからないときには、信頼できる社労士にご相談ください

 

解決社労士

2020/09/05|444文字

 

<厚生年金基金からの支払>

厚生年金基金や企業年金連合会は、厚生年金基金の加入期間について、60代前半からの特別支給の老齢厚生年金の「報酬比例部分」と65歳からの老齢厚生年金のうち、報酬の再評価や物価スライドをしないで計算した部分の支払を国に代わって行っています。

また、国に代わって支払う部分に各基金の規約により基金独自の給付設計による加算を行い、国の給付水準を上回る支払を行っています。

 

<問い合わせ先>

このような各基金の規約による計算については、日本年金機構では把握できません。

つまり、年金事務所や街角の年金相談センターで、企業年金の支払額を確認することはできません。

そのため、厚生年金基金から支払われる額については、加入している(加入していた)厚生年金基金または企業年金連合会に問い合わせることになります。

 

企業年金連合会

電話0570-02-2666(PHS・IP電話は03-5777-2666)

受付時間:平日9時~17時(土・日・祝祭日および年末・年始を除く。)

 

解決社労士

2020/09/04|1,450文字

 

<障害年金と初診日>

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、受け取ることができる年金です。

障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やケガで初めて医師の診療を受けたとき(初診日)に国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。

このことから、障害年金を受け取ろうとする場合には、初診日を証明する必要があります。

障害年金は障害の程度により、障害基礎年金が1級と2級、障害厚生年金が1級から3級に区分されて支給されます。

 

<納付要件>

障害基礎年金を受けるためには、初診日の前日において、次のいずれかの要件を満たしていること(保険料納付要件)が必要です。ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。

(1)初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の3分の2以上の期間について、保険料が納付または免除されていること

(2)初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間について、保険料が納付または免除されていること(令和8年3月31日までに初診日がある場合)

 

<未納の意味>

20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合の障害基礎年金は、そもそも保険料の納付を予定していない期間に初診日があるので、納付要件は問われません。

しかし、保険料を納付すべき期間に、あまり保険料を納付していない人に年金が支給されるというのでは、年金制度の前提が崩れてしまいますので、一定期間の保険料納付が年金支給の条件とされているわけです。

ただし、事情により保険料の納付が困難と認められる人については、保険料の納付が免除されたり、猶予されたりという制度もあります。

結局、「未納」というのは、納付が無く、免除されていないこと、さらに、納付が猶予された場合には猶予期間内に納付が完了していないことを意味します。

 

<納付要件の意味>

納付要件は、一定期間内に「未納」の期間が無いこと、あるいは少ないことを意味します。

納付要件は、「初診日の前日において」判断されます。

これは、保険料を未納のまま放置していた人が、いよいよ具合が悪くなって医師の診療を受けた日(初診日)に、保険料を遡って収めた場合にも年金が受給できるとするのは、道義に反するからです。

「初診日のある月の前々月まで」の期間が判定の対象とされるのも、国民年金や厚生年金の保険料の納付期限が、翌月末日となっていることから、「年金をもらえそうだから保険料を納めておこう」と考えた人にも年金が支給されるのでは、やはり道義に反するからです。

 

<会社で心がけること>

年金保険料の納付状況については、個人情報ですから、電話で問い合わせても答えてもらうことができません。

年金事務所や街角の年金相談センターで、本人が確認するか、委任状を書いてもらって代理の人が確認することになります。

ですから、会社が従業員の納付状況を確認することまでは求められていません。

しかし、無職だった人が入社した場合には、その直前の期間、無収入であることを理由に保険料を納付せず、必要な手続もとっていないことがあります。

ですから、入社時研修の内容には納付要件の話も加えておくことをお勧めします。

また、健康状態が悪くなって勤務時間が減少し、社会保険を脱退(資格喪失)する従業員に対しても、念のため、納付要件の説明をしておくことをお勧めします。

 

解決社労士

2020/08/29|755文字

 

<死亡一時金の受給者>

国民年金には、日本国内に住む20歳以上60歳未満の人すべてが加入します。

このうち自営業者や学生などの加入者を「国民年金第1号被保険者」といいます。

死亡一時金は、国民年金第1号被保険者の保険料納付済期間が36月以上ある人が死亡した時に遺族が受け取れます。

4分の1納付期間は4分の1に相当する期間、半額納付期間は2分の1に相当する期間、4分の3納付期間は4分の3に相当する月数で計算します。

死亡一時金を受け取ることができる遺族は、死亡した時に死亡した人と生計を同一にしていた人で、死亡した人の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順番で第一順位の人です。

 

<死亡一時金の額>

保険料納付月数

金 額

36月以上180月未満

120,000円

180月以上240月未満

145,000円

240月以上300月未満

170,000円

300月以上360月未満

220,000円

360月以上420月未満

270,000円

420月以上

320,000円

死亡した月の前月までに付加保険料納付済期間が36月以上ある場合には、上の表の金額に8,500円が加算されます。

 

<請求できない場合>

亡くなった人が、障害基礎年金または老齢基礎年金を受けていたとき、または、遺族基礎年金を受けられる人がいる場合には、死亡一時金を請求することはできません。

死亡一時金は、死亡日の翌日から2年を経過した場合には請求できなくなります。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

死亡一時金の請求書類の提出先は住所地の市区町村役場の窓口になります。

お近くの年金事務所または街角の年金相談センターでも手続できます。

請求できるかどうかの確認は、年金事務所などで行います。

もし、ご自分で手続できない場合や、迷うことがあれば、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士

2020/08/14|604文字

 

<マクロ経済スライド>

年金の給付水準は、賃金や物価により変動します。

しかし、あまりに大きな変動は給付額が不安定になり好ましくありません。

マクロ経済スライドは、賃金や物価の改定率を調整して、緩やかに年金の給付水準を調整する仕組みです。

これによって、保険料等の収入と年金給付等の支出の均衡が保たれるようになりますし、子や孫など将来の現役世代の負担が過重なものとならないよう保険料の負担水準を定めることになります。

 

<具体的な仕組み>

賃金や物価による改定率から、加入者(被保険者)の減少と平均余命の伸びに応じて算出した「スライド調整率」を差し引くことによって、年金の給付水準を調整します。

そして、賃金や物価がある程度上昇する場合にはそのまま適用しますが、賃金や物価の伸びが小さく、適用すると年金額が下がってしまう場合には、年金額の改定は行われません。

さらに、賃金や物価の伸びがマイナスの場合は調整を行わず、賃金や物価の下落分のみ年金額を下げることになります。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

個人の年金額に変更があった場合、その原因がすぐに分からないこともあります。

年金額そのものが変わったのではなく、天引き(控除)されている金額が変わっていることもあります。

お近くの年金事務所などで確認すれば良いのですが、時間が無かったり、一度説明を受けたけれども良く分からない場合には、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士

2020/08/13|986文字

 

<厚生年金の対象者>

国民年金に上乗せされた保障を受けることができる厚生年金の制度は、いわゆる勤め人を対象としています。

したがって、学生や自営業者は国民年金のみに加入することになります。

 

<厚生年金の加入条件>

厚生年金の加入条件(資格取得要件)は健康保険と同じです。

以下の条件を満たした人は、自動的に加入(資格取得)します。

そして、会社は加入手続をとる義務があります。

労働者が加入を拒んだ場合でも、会社はこの義務を免除されません。

まず、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が正社員の4分の3以上であれば、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などの雇用形態にかかわらず加入することになります。

また、この条件を満たす加入者(被保険者)が501人以上いる企業では、1週間の所定労働時間が20時間以上であり、月収8万8000円(年間106万円)以上となったときに加入するのが原則です。

しかし、従業員5人以下の個人事業所で働く場合や、契約期間が2か月以下で更新しなかった場合など、一定の場合に加入できないこともあります。

なお、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数は、会社が労働者に書面で明示する義務を負っています。

ですから、予め決めておく必要があります。

 

<受けられる年金の種類>

厚生年金に一定の期間加入していることにより、つぎの年金を受けられます。

・老齢厚生年金(原則として65歳から)

・障害厚生年金(病気、事故によって障害が残った場合)

・遺族厚生年金(加入者が死亡したときに、扶養していた妻、18歳未満の子、一定範囲の親族に支給される)

これらは、支払った保険料に応じて支給されます。

また、国民年金は全国民に共通の基礎年金が支払われ、厚生年金は基礎年金に上乗せして年金が支払われる制度です。

この制度により支払われる、老齢基礎年金と老齢厚生年金、障害基礎年金と障害厚生年金、遺族基礎年金と遺族厚生年金は、同じ事由で支払われるため、1つの年金とみなされ併せて受けることができます。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

国民年金や厚生年金の加入期間、保険料の納付状況、将来年金を受ける可能性については、お近くの年金事務所などで確認することができます。

お時間が無くてご自身で確認できない場合や、一度相談に行ってみて分かりにくかったときには、信頼できる社労士にご相談ください。

 

解決社労士

2020/06/16|1,984文字

 

<年金制度改正法の成立>

令和2年5月29日、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立しました。

この法律は、より多くの人がこれまでよりも長い期間にわたり多様な形で働くようになることが見込まれる中で、今後の社会・経済の変化を年金制度に反映し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図るためのものです。

企業実務にも大きな影響を与える内容となっています。

 

<被用者保険(厚生年金、健康保険)の適用範囲の拡大>

多様な就労を年金制度に反映するため、被用者保険の適用が拡大されます。

具体的には、短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件(現行、従業員数500人超)が段階的に引き下げられ、令和4年10月に100人超規模、令和6年10月に50人超規模となります。

賃金要件(月額8.8万円以上)、労働時間要件(週労働時間20時間以上)、学生除外要件については現行のままとし、勤務期間要件(現行、1年以上)については実務上の取扱いの現状も踏まえて撤廃し、フルタイムの被保険者と同様の2か月超の要件を適用することとなります。

加えて、5人以上の個人事業所の適用業種に、弁護士、税理士、社会保険労務士の士業が追加されます。

 

<在職中の年金受給の在り方の見直し>

在職老齢年金制度は、就労し賃金と年金の合計額が一定以上になる60歳以上の老齢厚生年金受給者を対象として、全部または一部の年金支給を停止する仕組みです。

今回の改正で、60歳台前半の在職老齢年金制度(低在老)については、就労に与える影響が一定程度確認されている観点、60歳台前半の就労、特に令和12年度まで支給開始年齢の引上げが続く女性の就労を支援するという観点、制度をわかりやすくするという利点もあるという観点から制度の見直しが行われます。

具体的には、60~64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金制度(低在老)について、年金の支給が停止される基準を現行の28万円から65歳以上の在職老齢年金制度(高在老)と同じ47万円に合わせます。

この制度改正は、令和4年4月から適用されます。

また、65歳以上の在職中の老齢厚生年金受給者について、年金額を毎年10月に改定する在職定時改定の制度が導入されます。

これまでは、退職等により厚生年金被保険者の資格を喪失するまでは、老齢厚生年金の額は改定されませんでした。

在職定時改定の導入により、就労を継続したことの効果が、退職を待たずに早期に年金額に反映されることで年金を受給しながら働く在職受給権者の経済基盤の充実が図られます。

この制度導入も、令和4年4月からとなります。

 

<受給開始時期の選択肢の拡大>

高齢期の就労の拡大等を踏まえ、高齢者が自身の就労状況等に合わせて年金受給の方法を選択できるよう、繰下げ制度について、より柔軟で使いやすいものとするための見直しが行なわれます。

現行制度では、60歳から70歳まで自分で選択可能となっている年金受給開始時期について、その上限が75歳に引き上げられます。

繰下げ増額率は1月あたり、プラス0.7%(最大プラス84%)となります。

この制度改正は、令和4年4月から適用されます。

 

<確定拠出年金の加入可能要件の見直し>

確定拠出年金(DC)制度は、拠出された掛金とその運用収益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。掛金を事業主が拠出する企業型DCと、加入者自身が拠出する個人型DC(iDeCo)があります。

公的年金制度改正にあわせて、高齢期の就労が拡大する中で長期化する高齢期の経済基盤を充実できるよう、また、中小企業を含むより多くの企業や個人が制度を活用して老後所得を確保することができるよう、次の改正が行われます。

〇2022年5月から、DCに加入できる年齢が引き上げられます。

〇2022年4月からDCの受給開始時期、確定給付企業年金(DB)の支給開始時期の選択肢が拡大されます。

〇(公布日から6か月を超えない範囲で)政令で定める日から中小企業向け制度(簡易型DC・iDeCoプラス)の対象範囲が拡大されます。

〇2022年10月から企業型DCに加入している人がiDeCoに加入しやすくなります(各企業の労使の合意が不要となります)。

 

<企業実務に与える影響>

被用者保険の適用範囲拡大は、企業の保険料負担が増額する方向で影響を及ぼします。

在職中の年金受給の在り方については、60歳以上の従業員の労働条件を考える場合、制度の見直しを踏まえた労使の話し合いが必要となります。

「給与をもらい過ぎても、年金が削られて損だから」という従来の理屈は、当てはまりにくくなります。

受給開始時期の選択肢の拡大は、「私が何歳まで働けるのか明示して欲しい」という要求につながってくるものと思われます。

 

解決社労士

2020/06/13|1,595文字

 

<年金制度改正法の成立>

令和2年5月29日、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立しました。

この法律は、より多くの人がこれまでよりも長い期間にわたり多様な形で働くようになることが見込まれる中で、今後の社会・経済の変化を年金制度に反映し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図るためのものです。

企業実務にも大きな影響を与える内容となっています。

 

<改正の趣旨と目的>

より多くの人がより長く多様な形で働く社会へと変化する中で、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図るため、今回の改正では、①被用者保険の適用拡大、②在職中の年金受給の在り方の見直し(在職老齢年金制度の見直し、在職定時改定の導入)、③受給開始時期の選択肢の拡大、④確定拠出年金の加入可能要件の見直し等が行われます。

今後の社会・経済の変化を展望すると、人手不足が進行するとともに、健康寿命が延伸し、中長期的には現役世代の人口の急速な減少が見込まれる中で、特に高齢者や女性の就業が進み、より多くの人がこれまでよりも長い期間にわたり多様な形で働くようになることが見込まれます。こうした社会・経済の変化を年金制度に反映し、長期化する高齢期の経済基盤の充実を図るのが目的です。

 

<改正の概要>

1.被用者保険の適用拡大 【厚生年金保険法、健康保険法、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一 部を改正する法律(平成24年改正法)、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法】

 ① 短時間労働者を被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件について、段階的に引き下げる(現行500人超→100人超→50人超)。

 ② 5人以上の個人事業所に係る適用業種に、弁護士、税理士等の資格を有する者が行う法律又は会計に係る業務を行う事業を追加する。

 ③ 厚生年金・健康保険の適用対象である国・自治体等で勤務する短時間労働者に対して、公務員共済の短期給付を適用する。

2.在職中の年金受給の在り方の見直し 【厚生年金保険法】

 ① 高齢期の就労継続を早期に年金額に反映するため、在職中の老齢厚生年金受給者(65歳以上)の年金額を毎年定時に改定することとする。

 ② 60歳から64歳に支給される特別支給の老齢厚生年金を対象とした在職老齢年金制度について、支給停止とならない範囲を拡大する(支給停止 が開始される賃金と年金の合計額の基準を、現行の28万円から47万円(令和2年度額)に引き上げる。)。

3.受給開始時期の選択肢の拡大 【国民年金法、厚生年金保険法等】 現在60歳から70歳の間となっている年金の受給開始時期の選択肢を、60歳から75歳の間に拡大する。

4.確定拠出年金の加入可能要件の見直し等 【確定拠出年金法、確定給付企業年金法、独立行政法人農業者年金基金法等】

 ① 確定拠出年金の加入可能年齢を引き上げる(※)とともに、受給開始時期等の選択肢を拡大する。 ※ 企業型DC:厚生年金被保険者のうち65歳未満→70歳未満 個人型DC (iDeCo):公的年金の被保険者のうち60歳未満→65歳未満

 ② 確定拠出年金における中小企業向け制度の対象範囲の拡大(100人以下→300人以下)、企業型DC加入者のiDeCo加入の要件緩和など、制度 面・手続面の改善を図る。

5.その他 【国民年金法、厚生年金保険法、年金生活者支援給付金の支給に関する法律、児童扶養手当法等】

 ① 国民年金手帳から基礎年金番号通知書への切替え

 ② 未婚のひとり親等を寡婦と同様に国民年金保険料の申請全額免除基準等に追加

 ③ 短期滞在の外国人に対する脱退一時金の支給上限年数を3年から5年に引上げ(具体の年数は政令で規定)

 ④ 年金生活者支援給付金制度における所得・世帯情報の照会の対象者の見直し

 ⑤ 児童扶養手当と障害年金の併給調整の見直し 等

 

解決社労士

2020/06/09|895文字

 

<3つのパターン>

障害年金は、障害の状況や請求の時期によって、請求の方式が認定日請求、遡及請求、事後重症請求の3通りに分かれます。

 

<認定日請求>

障害年金請求の本来の形ですが、実際には少数派です。

この請求は、予め準備しておいて、タイムリーに行う必要があるからです。

認定日請求は、初診日から16か月経過後の障害認定日の時点で、障害が障害年金を受給できる程度である場合に行います。

障害認定日から1年以内に請求する必要があります。

障害認定日から3か月以内の症状で作成された診断書が必要です。

支給が決定されると、障害認定月の翌月から支給されます。

 

<遡及請求>

認定日請求のタイミングで請求しなかった場合に、障害認定日に遡って請求する形です。

各月の年金請求権の消滅時効期間は5年間ですから、5年前の分まで請求が可能です。

この間の年金は、第1回目に、まとめて支給されます。

診断書は、次の2枚が必要です。

・障害認定日から3か月以内の症状で作成された診断書

・請求時までの3か月以内に作成された診断書

支給が決定されると、障害認定月の翌月から支給されます。

 

<事後重症請求>

障害認定日の時点で、障害が障害年金を受給できる程度ではなかった人が、後から障害の程度が重くなって受給できる程度になった場合に行います。

ただし、65歳以降に障害に該当しても請求できません。

請求時までの3か月以内に作成された診断書が必要です。

遡っての支給はありません。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

3つのパターンのうち、一番早く受給できるのは認定日請求です。

しかし、認定日請求は遡及請求や事後重症請求よりも件数が少ないのです。

その原因は、ご本人や主治医が年金の受給を考えなかったからというのが多いのです。

もし、身体や精神の障害が発生したなら、なるべく早く、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

受給の条件や時期、金額など、「もしも」の前提で相談するなら社労士がベストです。

特に、精神の障害であれば、ご本人か相談するのが困難なこともありますから、ご家族からの相談が良いと思います。

万一に備えて、頭の片隅に置いてくださればと思います。

 

解決社労士

2020/05/24|778文字

 

<児童扶養手当>

子供がいる世帯に支給される手当としては、児童手当が一般的です。

児童手当は、15歳の誕生日を迎えた日以降の最初の3月31日までにある子の人数に応じて支給されます。

これに対して、児童扶養手当は、父母が離婚した児童、片方の親が死亡した児童、父母が一定の障害状態にある児童など、何らかの事情で子の養育が困難な状態にある世帯の養育者に対して支給されます。

したがって、児童扶養手当を受給している人は、児童手当を受給している人よりも、かなり少ないことになります。

それでも、会社は児童扶養手当の受給資格の有無について、把握しているわけですから、手続に協力し、また、必要な手続を案内しなければならないでしょう。

 

<併給制限>

児童扶養手当は、公的年金等を受けることができるときは、手当額の全部または一部を受給できません。

「公的年金等」というのは、遺族年金、障害年金、老齢年金、労災年金、遺族補償などをいいます。

公的年金等の額が児童扶養手当額より低い場合は、その差額分を児童扶養手当として受給できます。

 

<市区町村での手続>

児童扶養手当の受給者が、公的年金等を新たに受給する場合には、速やかに市区町村に連絡し、児童扶養手当の窓口に次の書類を提出する必要があります。

・公的年金給付等受給状況届

・公的年金給付等受給証明書、年金証書、年金決定通知書のいずれか

 

<手当の返還>

公的年金等の請求手続が遅れたために、過去に遡って給付された場合や、公的年金等の受給を開始してから、市区町村への手続をするまでの期間が長かった場合には、過去に受給した児童扶養手当の返還が必要になる場合があります。

公的年金等の請求時期についても、殆どの場合、会社は把握していますから、対象者に速やかな手続を促し、過去に受給した児童扶養手当の返還義務が発生しないように、配慮してあげることが大事です。

 

解決社労士

2020/05/15|2,230文字

 

<年金改革法>

令和2年5月12日、衆議院本会議で年金改革法(年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律案)の審議が行われ、これに先立ち5月8日の厚生労働委員会で付された附帯決議を踏まえた修正案が可決されました。

この附帯決議には、今後の年金制度改革の方向性が示されており、大変重要な内容を含んでいます。

 

<短時間労働者の社会保険加入基準>

短時間労働者に対する被用者保険の適用については、被用者には被用者保険を適用するとの考え方に立ち、更なる適用拡大に向け、検討を促進すること。特に、当分の間の経過措置となっている企業規模要件については、できる限り早期の撤廃に向け、速やかに検討を開始すること。

現在は、元々の基準での被保険者数が501名以上の企業で、短時間労働者の社会保険加入基準が緩和されています。

この加入基準は、より規模の小さな企業にも、順次適用されていく方向で法改正が重ねられます。

附帯決議は、すべての企業で短時間労働者の社会保険加入基準が緩和されるよう、急ぐべきであると提言しています。

 

<中小企業の支援>

被用者保険の適用拡大により保険料負担が増加する中小企業に対しては、各種の支援措置の充実を検討すること。

社会保険料は、労使折半が基本ですから、小規模な企業にも社会保険加入基準の緩和が適用されれば、保険料負担が大きくなります。

これに対する助成金などの支援拡大を提言しています。

 

<年金制度の検討>

今後の年金制度の検討に当たっては、これまでの財政検証において、国民年金の調整期間の見通しが厚生年金保険の調整期間の見通しと比較して長期化し、モデル年金の所得代替率に占める基礎年金の額に相当する部分に係るものが減少していることが示されていることを十分に踏まえて行うこと。

年金制度の検討方法でも、検討結果でも、国民年金と厚生年金保険との間にアンバランスが見られるので、これを是正するように提言しています。

 

<国民年金の支給額引き上げ>

将来の所得代替率の低下が見込まれる基礎年金の給付水準の引上げ等を図るため、国民年金の加入期間を延長し、老齢基礎年金額の算定の基礎となる年数の上限を45年とすることについて、基礎年金国庫負担の増加分の財源確保策も含め、速やかに検討を進めること。

将来的には、国民年金(老齢基礎年金)の支給額が、老後の生活を支えるのに不十分となることが見込まれるため、国民年金保険料の納付期間を40年間から45年間に延長すべきではないかと提言しています。

 

<繰下げ受給>

年金の繰下げ受給については、年金額が増額される一方で、加給年金や振替加算が支給されない場合があること、社会保険料や所得税、住民税の負担が増加する場合があることについても、国民にわかりやすい形で周知徹底すること。

年金の繰下げ受給は、受給額が増額される点ばかりが強調されていますが、いくつかあるデメリットについても、国民に周知すべきことが提言しています。

 

<年金積立金の管理>

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)等が管理・運用する年金積立金については、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行うことから、市場の動向等を踏まえた適切なリスク管理を行うこと。また、会計検査院から開示を求められていたストレステスト等の中長期のリスク情報については、GPIFの業務概況書に記載するなど少なくとも年一回は公表すること。

年金積立金の適正なリスク管理は、常に求められているところですが、情報開示の改善が新たに提言しています。

 

<プラスアルファの年金>

国民が高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を行うに当たって、これに対する支援を公平に受けられるようにする等その充実を図る観点から、個人型確定拠出年金および国民年金基金の加入の要件、個人型確定拠出年金に係る拠出限度額および中小事業主掛金を拠出できる中小事業主の範囲等について、税制上の措置を含め全般的な検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

国民皆年金に相当する部分だけでは、老後の生活費が不足する懸念があるため、国民が自主的に努力するための必要な措置を講ずるよう提言しています。

 

<年金生活者支援給付金>

年金生活者支援給付金の額その他の事項については、低所得である高齢者等の生活状況、低所得者対策の実施状況および老齢基礎年金の額等を勘案し、総合的に検討すること。

年金生活者支援給付金は、消費税率引上げ分を活用し、年金を含めても所得が低い人の生活を支援するために、年金に上乗せして支給するものです。

これについても、総合的に検討すべきことを提言しています。

 

<産前産後・育児休業期間の保険料の免除制度>

今後、社会保障の支え手である現役世代の負担増が見込まれる中、特に子育て世代の負担軽減を図るため、被用者保険には産前産後・育児休業期間の保険料の免除制度が設けられていることを踏まえ、財政負担の在り方にも留意しつつ、国民年金の検討と併せて国民健康保険の保険料における配慮の必要性や在り方等についても検討すること。

産前産後・育児休業期間の保険料の免除制度は、順次拡大されてきています。

それでも、国民健康保険料については制度が無いため、免除制度の導入検討を提言しています。

 

社会保険の財源は、主に税金と保険料です。

しかし、企業の負担も大きくなっています。

今後も年金制度改革から目が離せません。

 

解決社労士

2020/05/09|790文字

 

<繰り下げ>

特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受給できる人を除き、老齢年金の受給開始年齢は原則として65歳です。

この受給開始時期を遅らせることによって、老齢年金の受給額を増やすことができます。

この場合、年金受給開始年齢は上がることが多く、紛らわしいのですが、年金の「繰り下げ」と呼んでいます。

繰り下げ1か月につき0.7%の増額となります。

最長で5年間繰り下げることができますから、最大で42%増額できる計算です。

老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受給できる場合に、両方を同時に繰り下げることもできますし、片方だけ繰り下げることもできます。

年金受給者に妻や子がいると加算される「加給年金」という仕組もあります。

老齢厚生年金を繰り下げている期間中は、加給年金を受給できませんので、老齢基礎年金だけを繰り下げるとお得なこともあります。

 

<70歳まで働く>

働いて厚生年金に加入し続けていれば、70歳までは、加入期間が延びることによって、退職後の年金額も増えます。

働いて収入がある期間だけ年金の繰り下げをするなどが考えられます。

 

<追納>

経済的な理由で、国民年金保険料の全部または一部の免除を受けた期間がある人は、その内容に応じて年金額が減額されます。

この場合、10年以内に追納すれば、追納した保険料が年金額に反映され受給額が増えることになります。

学生納付特例制度など、国民年金保険料の納付猶予制度を利用した人は、そのままでは年金額が減額されてしまいます。

この場合にも、10年以内に追納すれば、追納した保険料が年金額に反映され受給額が増えることになります。

 

<任意加入>

老齢基礎年金が満額でない場合など、60代前半で厚生年金に加入していなければ、国民年金に任意加入して、満額となるまで受給額を増額することができます。

 

上記の他にも、付加年金や国民年金基金制度を利用することもできます。

 

解決社労士

2020/05/04|1,038文字

 

<概要>

新型コロナウイルス感染症拡大の影響による減収を理由とする国民年金保険料の特例免除申請の受付が開始されました(令和2年5月1日)。

令和2年4月30日、日本年金機構が令和2年2月分以降の国民年金保険料を対象として、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による減収等のため、国民年金保険料の納付が困難となった場合の臨時の特例免除申請の受付手続を明らかにしました。

特例免除の申請にあたっては、申請書のほかに所得の申立書の提出が必須とされています。

これらの書式も、日本年金機構ホームページでダウンロードすることができます。

当然ですが、感染症拡大防止の観点から、できる限り郵送によることが求められています。

 

<申請の種類>

・臨時特例による国民年金保険料の免除・猶予

・臨時特例による学生納付特例申請

 

<対象者>

次の条件を両方とも満たした人が対象になります。

・令和2年2月以降に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により収入が減少したこと

・令和2年2月以降の所得等の状況から見て、当年中の所得の見込みが、現行の国民年金保険料の免除等に該当する水準になることが見込まれること

 

<承認基準>

 

臨時特例による国民年金保険料の免除・猶予

①全額免除:(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

②4分の3免除:78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

③半額免除:118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

④4分の1免除:158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等

※地方税法に定める障害者および寡婦の場合、基準額が変わります。

 

臨時特例による学生納付特例申請

118万円+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等

 

<必要書類>

 

臨時特例による国民年金保険料の免除・猶予

・国民年金保険料免除・納付猶予申請書

・所得の申立書(簡易な所得見込み額の申立書(臨時特例用))

※マイナンバーにより郵送で申請する場合には、マイナンバーカードの写しなどの本人確認書類の添付が必要です。

 

臨時特例による学生納付特例申請

・国民年金保険料学生納付特例申請書

・所得の申立書

・学生証のコピー

※新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、学生証等の発行が遅延し手元にない場合は、申請書の備考欄に「学生証発行遅延のため後日送付」と記入したうえで申請書を提出し、学生証等が手元に届いたら、コピーを速やかに提出します。

※マイナンバーにより郵送で申請する場合には、マイナンバーカードの写しなどの本人確認書類を添付が必要です。

 

解決社労士

2020/04/28|843文字

 

<障害年金の更新期間>

社内にも、障害年金を受けながら勤務している従業員がいると思います。

障害年金の更新期間は1~5年の間で設定されており、更新期間満了(誕生月末日)までに診断書を提出し、障害等級に該当していることが確認されれば、障害年金の受給が継続される仕組みです。

会社としては、この更新手続が円滑に進むよう、更新のための受診日に年次有給休暇を確実に取得できるようにするなど、配慮する必要があります。

ただし、症状が「永久固定」の場合には、診断書の提出が不要です。

 

<提出期限延長の概要>

この度、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、障害状態確認届(診断書)の提出期限が1年間延長されることとなりました。

具体的には、令和2年2月末から令和3年2月末までに提出期限を迎える障害年金受給者について、提出期限がそれぞれ1年間延長されます。

これに伴い、令和2年2月から令和2年6月の間に提出期限を迎える受給者は、現時点で、診断書を作成・提出する必要がありません。

また、令和2年7月から令和3年2月までの間に提出期限を迎える受給者に、今回は日本年金機構から障害状態確認届(診断書)が送付されません。

障害状態確認届(診断書)は、来年以降、改めて送付されます。

※特別障害給付金の受給資格者も対象となります。

 

<対象者>

対象者は、全国および海外に居住する受給権者等です。

延長後の提出期限前に症状が悪化した場合は、増額改定の請求を行うことができます。

ただし、障害等級3級で65歳以上の人は請求できない場合があります。

 

<診断書を提出済みの人への配慮>

対象者のうち、既に診断書を提出した人については、診断書を審査した上で、不利益にならないよう、以下の取扱いが行われます。

 

・障害等級継続または増額改定と判定された場合は、延長前の提出期限の翌月から、判定結果を反映します。

・減額改定・支給停止と判定された場合は、現状の支給を継続し、延長後の提出期限時に、再度、診断書を提出してもらい、審査・判定を行います。

 

解決社労士 

2020/04/26|857文字

 

<委任状が必要です>

全国の年金事務所や街角の年金相談センターで、ご本人の代わりに誰か別の人が年金相談を受ける場合には、たとえ家族であっても委任状が必要です。

「家族だからいいだろう」と思って委任状を用意していなかったり、反対に「委任状を持っているから代理で相談を受ける人の身分証明は要らないだろう」と思って身分の証明になるものを持っていなかったりで、相談を受けられないというケースは意外と多いものです。

 

<委任状の様式>

委任状に法定の様式はありませんが、日本年金機構のホームページでダウンロードして使うのが便利です。

委任状を作成した年月日、本人の年金手帳や年金証書などに記載されている基礎年金番号と年金コード、氏名、住所、生年月日、委任する内容と代理人の氏名、住所、本人との関係を記入し、本人が署名のうえ印鑑を押したものであれば有効です。

本人の署名があっても印鑑が必要です。

 

<相談窓口に持参するもの>

・委任状(本人の署名・押印があるもの)

・代理人の本人確認ができる書類(運転免許証など)

・本人の印鑑(証明書等の(再)交付を受けるときなど)

 

<委任状の注意点>

委任状の内容に不備がある場合、希望する相談を受けられない場合がありますので、記入漏れがないように注意しましょう。

また、委任する内容については、できる限り具体的に記入することになっています。

 

<相談は電話予約を>

個人のデータを踏まえた年金相談となると、やはり年金事務所で受けることになります。

ただ、大変混雑が予想されますので、電話で予約したうえで相談を受けることをお勧めします。予約の際には、基礎年金番号を聞かれますので準備が必要です。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

「そもそも何をどう相談して良いのかわからない」「説明を受けてもわかる気がしない」ということであれば、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

ご本人に代わって年金相談を社労士に任せることもできます。

そうすれば、ご本人が納得できるように社労士から説明を受けることができます。

 

解決社労士

2020/03/22|834文字

 

<受給資格期間の短縮>

年金機能強化法の改正により、年金受給資格期間が25年から10年に短縮されています。

受給資格期間というのは、原則65歳から老齢基礎年金を受給するための条件となる期間で、次の3つの期間の合計です。

1.厚生年金保険や国民年金の保険料を納付した期間

2.国民年金の保険料の納付を免除された期間

3.合算対象期間(カラ期間)

実際に年金保険料を納付していない期間も、計算に含まれるということです。

古い法律の基準で、自分はもう老齢年金を受け取れないとあきらめている人が、受給権を与えられていることに気付くということが、今でも多発しています。

 

<1.厚生年金保険や国民年金の保険料を納付した期間>

専業主婦のように勤め人の配偶者として扶養されている場合、正確には国民年金の第3号被保険者の場合、保険料を納付する必要がありません。

しかし、保険料を納付しているものとして扱われますので、この期間は保険料を納付した期間に含まれます。

 

<2.国民年金の保険料の納付を免除された期間>

国民年金の保険料の免除には、法定免除、全額免除、4分の3免除、半額免除、4分の1免除、納付猶予、学生納付特例があります。

 

<3.合算対象期間(カラ期間)>

これには大変多くの種類があります。

ほんの一例として、海外に居住していた期間のうち、20歳以上60歳未満の期間で、任意加入しなかった場合の期間が挙げられます。

 

<法改正による支給開始>

年金受給資格期間の短縮は、平成29(2017)年8月1日の法改正によるもので、平成29年9月支給分(平成29年10月支払い分)からの適用です。

法改正によって、年金の受給資格を得たことが明らかな人には、平成29年8月に日本年金機構から通知が届きました。

しかし、受給権のある人全員に通知が届いたわけではありません。

「年金はもらえない」と思っている人の中には、「もらえるのに手続していない」という人が多く含まれています。

もう一度、確認してみる価値はあると思います。

 

解決社労士

2020/03/14|741文字

 

<受給には手続が必要>

年金は、年金を受ける資格ができたとき、自動的に支給が始まるものではありません。

年金を受ける資格のある人が、年金を受けるための手続(年金請求)を行う必要があります。

 

<年金請求書の提出>

日本国外に居住している人は、日本での最終居住地を管轄する年金事務所か街角の年金相談センターに「年金請求書(101号)」を提出します。

受付は支給開始年齢になってからです。

支給開始年齢になる前に提出しても受付されませんのでご注意ください。

これに添付する戸籍・住民票などは、受給権発生日以降に交付されたもので、年金請求書の提出日の6か月前までに交付されたものが必要です。

なお、特別支給の老齢厚生年金は「繰下げ制度」はありません。

受給権発生日以降に速やかに請求してください。

 

<社会保障協定について>

日本や協定相手国の年金を受け取るための期間を満たしていなかった場合でも、社会保障協定により、協定相手国と日本の年金加入期間を相互に通算し、日本や相手国の年金を受給することができます。

 

2019年10月1日現在、社会保障協定の発効状況は以下のとおりです。日本は23か国と協定を署名済で、うち20か国は発効しています。

「保険料の二重負担防止」「年金加入期間の通算」は、日本とこれらの国の間のみで有効であることにご注意ください。

だたし、イギリス、韓国、イタリア及び中国については、「保険料の二重負担防止」のみです。

協定が発効済の国 ドイツ イギリス 韓国 アメリカ ベルギー フランス カナダ オーストラリア オランダ チェコ スペイン アイルランド ブラジル スイス ハンガリー インド ルクセンブルク フィリピン スロバキア 中国
署名済未発効の国 イタリア スウェーデン フィンランド

 

解決社労士

 

 

2020/02/28|545文字

 

<お知らせの郵送先>

お住まいのお近くの年金事務所(日本年金機構)から、年金についてのお知らせが郵送で届きます。

このときのあて先は、日本年金機構に登録された住所です。

引っ越して住民票を移した場合、これに連動して日本年金機構に登録された住所も変更になる場合がほとんどです。

連動しない場合には、市区役所/町村役場で住民票を移す手続とは別に、年金事務所で住所変更の手続が必要になります。

 

<郵便物の転送依頼>

郵便物を引越し先に転送してもらう手続をしてあっても、年金関係の書類が転送されない場合もあります。

封筒に「転送不要」と書いてあると、転送しないルールになっているのです。

年金関係の書類の他に、銀行など金融機関からの郵便物や、選挙の投票所の入場券を郵送する封筒には、この「転送不要」の表示があって転送されません。

 

<住民票のある所と違う住所への郵送>

年金事務所で手続すれば、住民票のある住所とは別の場所に郵送してもらうこともできます。

何らかの事情で必要があれば、この手続きをしておくとよいでしょう。

 

年金についてのお知らせが届かず、自分で調べたり手続きしたりがむずかしいときは、信頼できる社労士(社会保険労務士)にお任せください。

届いた書類の内容についてもわかりやすい説明を受けることができます。

 

解決社労士

2020/02/19|337文字

 

※個人情報保護のため、メールや電話で基礎年金番号を確認することはできません。

 

<手元の書類による確認方法>

1.青色の年金手帳 ― 基礎年金番号が印字されています

2.基礎年金番号通知書 ― 青色以外の年金手帳の場合に郵送されました

3.国民年金保険料の口座振替額通知書

4.国民年金保険料の納付書、領収書

5.年金証書

6.各種通知書(年金額改定通知書、年金振込通知書など)

7.「ねんきん定期便」

 

<書類以外による確認方法>

1.勤め人の方は、お勤め先の総務・人事関係の部署にお尋ねください。

2.「ねんきん定期便・ねんきんネット等専用ダイヤル(0570-058-555)」にお電話ください。後日、基礎年金番号が記載された書類が郵送されます。

3.お近くの年金事務所の窓口でご相談ください。

 

解決社労士

2019/12/13|1,272文字

 

<老齢年金受給者の願い>

働きながら老齢年金をもらう場合に、年金の一部がカットされるという話をよく耳にします。

しかし、必ずカットされるわけではなく、全額もらっている人もいます。

せっかくの年金ですから、基準を理解して1円たりとも削られずにもらいたいというのが、年金受給者の本音でしょう。

 

<社会保険に入らずに働く場合>

社会保険に入らなければ、基本的には給与などと年金との調整はありません。

つまり、社会保険に入る基準内で働いていれば、基本的に給与などと年金との調整がないのです。

そして、社会保険に入る原則の基準としては、今後1年間を見通して、正社員など正規職員の4分の375分)以上の勤務日数かつ勤務時間となることですから、これを下回れば社会保険には入りません。

平成28(2016)101日からは、次のすべての条件を満たしている場合にも、社会保険に入ることとなりました。

 

1.週の所定労働時間が20時間以上であること

2.賃金月額が月8.8万円以上(年約106万円以上)であること

3.1年以上使用されることが見込まれること

4.厚生年金の加入者(被保険者)数が501名以上の勤務先で働いていること

5.昼間学生ではないこと

 

さらに、平成29(2017)年4月1日からは、厚生年金の加入者(被保険者)数が500名以下の企業でも、「労使合意(従業員の2分の1以上と事業主との合意)に基づき申し出た事業所」「地方公共団体に属する事業所」であれば、501名以上の事業所と同じ基準が適用されることになりました。

 

具体的な加入基準は、その勤務先の正規職員の所定労働時間などによって左右されますので、求人広告に対して応募する際に、社会保険に入ることになるのか、入る基準を満たすのかは確認しておきましょう。

 

<社会保険に入って働く60歳以上65歳未満の場合>(2019年度)

1年間で受ける年金の合計額を12で割って「基本月額」を算出します。

つぎに、1年間の賃金(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)の合計額を12で割って「総報酬月額相当額」を算出します。

この「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が28万円以下であれば、年金は全額支給されます。

 

<この基準を満たしても高年齢雇用継続給付による調整に注意!>

高年齢雇用継続給付というのは、雇用保険の加入期間が5年以上ある60歳から65歳になるまでの加入者(被保険者)に対して、給与が60歳になった時の75%4分の3)未満になった人を対象に、最高で給与の15%にあたる額が支払われるものです。

支給停止される年金額は、社会保険料の基準となる標準報酬月額の0.18%から6%にあたる額です。

 

<社会保険に入って働く65歳以上の場合>(2019年度)

1年間で受ける年金の合計額を12で割って「基本月額」を算出します。

つぎに、1年間の賃金(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)の合計額を12で割って「総報酬月額相当額」を算出します。

「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が46万円以下であれば、年金は全額支給されます。

 

解決社労士

2019/12/8|443文字

 

<失業手当と年金との調整>

65歳になるまでの老齢厚生年金は、ハローワークで求職の申し込みをしたときは、実際に失業手当(雇用保険の基本手当)を受けなくても、一定の期間は加給年金額を含め年金の全額が支給停止されます。

 

<調整の基本的なしくみ>

年金が支給停止される期間(調整対象期間)は、求職の申し込みをした月の翌月から失業手当の受給期間が経過した月まで、または、最後の支給認定日の月までです。

ただし、調整対象期間中に失業手当を受けなかった場合の、その月分の年金の支給や、失業手当の受給期間が経過したときの年金の支給開始は約3か月後となります。

 

<事後精算>

調整対象期間中に、失業手当を受けた日がある場合には、年金の全額が支給停止されます。

このため、失業手当を受けた日数の合計が同じでも、月をまたいで失業手当を受けたかどうかにより、支給停止される月数が違ってきます。

この場合、失業手当の受給期間が経過した日、または、所定給付日数を受け終わった日に調整が行われ、さかのぼって年金が支給されます。

 

解決社労士

2019/11/28|811文字

 

<国籍にかかわらず日本に住んでいれば>

日本国内に居住している20歳以上60歳未満の人は、国民年金の被保険者(加入者)となります。

20歳になれば、厚生年金保険加入者や共済組合加入者、またはその配偶者に扶養されている人を除き、国民年金第1号の加入手続きをすることが必要です。

手続きは、居住地の市区役所または町村役場で行います。

また、国民年金第1号被保険者は毎月、保険料を納めることが必要です。

保険料を納めることが難しいときは、納付猶予制度や免除制度などがあります。

この手続きをするとしないとでは、将来年金を受け取れるかどうか、また受給額に大きな差が出てきます。

「払えないから放置」ではなくて、「払えないなら相談」を強くお勧めします。

 

<まずは「国民年金被保険者資格取得届書」を提出>

20歳の誕生月の前月に日本年金機構から送られる「国民年金被保険者資格取得届書」に必要事項を明記し、市区役所や町村役場または年金事務所に提出します。

このとき、保険料の納付猶予制度や学生納付特例制度の申請書を同時に提出することもできます。

 

<「年金手帳」が届きます>

保険料納付の確認や将来年金を受け取る際に必要です。

大切に保管してください。

「年金手帳」は一人一冊を一生使います。

厚生年金保険の被保険者(加入者)だった人、共済組合に加入していた人、障害・遺族年金を受給している人には送られません。

※現在は、年金手帳の廃止が検討されています。

 

<「国民年金保険料納付書」が届きます>

納付書で保険料を納めてください。

ご自身の生年月日の前日が含まれる月の分からの保険料を納めることになります。

法律上は、誕生日の前日に1歳年をとるので、法律上20歳になった月の分からということです。

保険料は金融機関のほか、コンビニエンスストアでの納付、電子納付もできます。

また、口座振替やクレジット納付も可能です。

納付書は保険料の納付猶予などを申請した人にも送られています。

 

解決社労士

2019/11/17|513文字

 

<受給資格が確認できた人には>

65歳から老齢基礎年金、老齢厚生年金(厚生年金保険などの加入期間がある人)の受給権(年金を受け取る権利)が発生する人に対して、60歳到達月の3か月前に、年金の受給資格がある旨および特別支給の老齢厚生年金の受給権について記載した「年金に関するお知らせ」というハガキが日本年金機構からご本人あてに郵送されます。

 

<受給資格が確認できない人には>

日本年金機構が基礎年金番号で管理する年金加入記録のみでは、老齢基礎年金の受給資格(期間要件)が確認できない人に対し、60歳到達月の3か月前に、年金加入期間の確認、年金請求の手続などをお知らせする「年金に関するお知らせ」というハガキが日本年金機構からご本人あてに郵送されます。

 

<ハガキが届かない場合には>

60歳になる人には、60歳に到達する3か月前に日本年金機構から「年金請求書(事前送付用)」または「年金に関するお知らせ(ハガキ)」が郵送されます。

どちらも届かない場合、日本年金機構に登録されている住所地が現住所と異なるなどの理由から、届いていない可能性があります。

届かない場合には、お近くの年金事務所または街角の年金相談センターにお問い合わせください。

 

解決社労士

2019/11/12|1,151文字

 

令和元(2019)年10月30日、厚生労働省の社会保障審議会年金部会で、年金手帳の廃止が採り上げられました。

 

<年金手帳の必要性の低下>

年金手帳は、保険料納付の領収の証明、基礎年金番号の本人通知という機能を果たしてきました。

しかし現在では、保険料の納付に年金手帳は使いません。

また、加入者(被保険者)情報がシステムで管理されていますし、マイナンバー(個人番号)の導入によって、手帳という形式をとる必要がなくなってきています。

かつては多くの手続で、年金手帳の添付が求められていましたが、現在では、行政手続の簡素化や利便性向上のため、「基礎年金番号を明らかにする書類」で手続を可能としています。

さらに、給与関連の事務でマイナンバー(個人番号)を確認している事業者では、基礎年金番号に代えて、マイナンバーの記載をして届出をした場合は、基礎年金番号を明らかにする書類の提出は不要とされています。

 

<法改正の方向性>

20歳になった人、20歳前に厚生年金加入者(被保険者)となった人など、新たに国民年金の加入者(被保険者)となった人に対しては、年金手帳を交付せず「資格取得のお知らせ」を通知することにする法改正が検討されています。

これによって、手帳の作成や交付コストの節減も図れますし、企業側の業務の簡素化や効率化を推進することができます。

なお、平成28(2016)年度実績では、年金手帳の発行が153万件、再発行が74.5万件で、その費用は2.7億円に及んでいます。

 

<基礎年金番号通知書>

新たな「基礎年金番号通知書(仮称)」については、すでにその仕様まで次のように検討されています。

1. 年金手帳の代替として年金制度の象徴となるようなシンボリックなもの(色つきの上質紙など)とすること

2. 手元に丁重に保管してもらうため、名称を「基礎年金番号通知書(仮称)」とし、大臣印の印影を入れること

3. 現在、共済年金加入者に送付している「基礎年金番号通知書」との統一を行うこと

 

<会社の対応の変更点>

現在は、新人の入社にあたって、年金手帳を提出してもらい基礎年金番号を確認していますが、法改正後は「基礎年金番号通知書(仮称)」しか保有しない人も出てきます。

ですから、いずれか片方の提出を求めることになります。

また、どちらも保有していない人について、マイナンバー(個人番号)の確認により手続きを進めても問題ありません。

さらに現在は、年金手帳を紛失した社員からの申し出に応じて、会社が年金手帳の再交付手続きをしていますが、法改正後は、年金手帳の交付も再交付も行われなくなりますから、この手続きはなくなります。

基礎年金番号が分からなくなった社員には、個人的に年金事務所や街角の年金相談センターで確認してもらうことになります。

 

解決社労士

2019/10/19|1,018文字

 

<ガイドラインができた理由>

障害基礎年金や障害厚生年金などの障害等級は、「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」に基づいて認定されています。

しかし、精神障害や知的障害の認定で、地域によりその傾向に違いが生じていることが確認されました。

こうしたことを踏まえ、精神障害や知的障害の認定が障害認定基準に基づいて適正に行われ、地域差による不公平が生じないようにするため、厚生労働省に設置した「精神・知的障害に係る障害年金の認定の地域差に関する専門家検討会」で、等級判定の標準的な考え方を示したガイドラインや適切な等級判定に必要な情報の充実を図るための方策について、議論がなされました。

この専門家検討会の議論を踏まえて、精神障害と知的障害の認定の地域差の改善に向けて対応するため、『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』が策定され、平成28(2016)年9月1日から実施されています。

 

<等級判定の標準的な考え方を示したガイドライン>

精神障害と知的障害の障害年金の認定に地域差による不公平が生じないよう、 障害の程度を診査する医師が等級判定する際に参考にする全国共通の尺度と して、以下を盛り込んだガイドラインが策定されました。

・診断書の記載事項を踏まえた「等級の目安」

・総合的に等級判定する際の「考慮すべき要素」の例示

今後は、障害認定基準とこのガイドラインに基づいて、等級判定を行います。

 

<診断書(精神の障害)の記載要領>

障害年金請求者や受給者の病状と日常生活状況を適切に診断書へ反映するために、診断書を作成する医師向けに、診断書の記載時に留意すべきポイントなどを示した記載要領が作成されました。

 

<請求者等の詳細な日常生活状況を把握するための照会文書>

障害の程度を診査する医師が、障害年金請求者や受給者の詳細な日常生活状況を把握するために、 請求者等へ照会する際に使用する文書(「日常生活及び就労に関する状況について(照会)」)が作成されました。これによって、主な照会事項が整理されました。

 

<年金請求をする人が心がけること>

障害年金を請求しようとする場合には、医師が正確に判断できるよう、普段の生活ぶりなどについて、具体的な様子をていねいに伝える必要があります。

しかし、判断するのは医師の権限です。

ご自分で年金を請求する場合でも、社会保険労務士が代理して行う場合でも、このことは忘れないようにしましょう。

 

解決社労士 柳田 恵一

2019/10/15|1,148文字

 

<障害者手帳>

障害者手帳には、身体障害者手帳、精神障害者福祉保健手帳、療育手帳の3つがあります。

こうした手帳を持っていることで、様々な福祉サービスを受けることができます。

また、仕事探しのときには、障害者雇用枠への応募が可能です。

障害者雇用率が段階的に引き上げられていることにより、企業も障害者の雇用には積極的にならざるを得ません。

 

<障害年金受給の基本3要件>

障害者を採用するにあたっては、障害年金の受給を前提に給与水準を考えてしまうこともあります。

しかし、障害者手帳を持っているからといって、障害年金を受給する資格があるとは限らないのです。

障害年金を受けるには、基本的に初診日、保険料の納付、障害の状態についての3要件を満たしていることが必要です。

 

【初診日要件=初診日が被保険者期間等にあること】

障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの期間にあること

① 国民年金または厚生年金に加入している期間(被保険者期間)

② 20 歳前または 60 歳以上 65 歳未満で国内に居住している期間

原則として、初診日が国民年金加入期間にあれば障害基礎年金、厚生年金加入期間にあれば障害厚生年金に振り分けられることになります。

初診日が不明であれば、この振り分けができないことになります。

 

【納付要件=保険料の納付要件を満たしていること】

次の①または②を満たしていること

① 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あること

② 初診日において65歳未満であり、初診日の属する月の前々月までの直近の1年間に保険料の未納期間がないこと(初診日が2026年4月1日前の場合の特例)

ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。

保険料を支払う経済的な余裕が無ければ、保険料の免除を受ければ良いわけです。何も手続きをしないうちに障害者になってしまうと、この納付要件を満たさないことがあります。

 

【障害要件=一定の障害の状態にあること】

① 障害認定日に、障害の状態が法令で定める障害の程度(障害基礎年金は1級・2級、障害厚生年金は1級~3級)に該当すること

② 障害認定日後に、障害の程度が増進し、65 歳になるまでに障害の状態が法令で定められた状態に該当すること

障害認定日は、障害の状態を定める日のことで、その障害の原因となった病気やけがについての初診日から1年6カ月をすぎた日、または1年6カ月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日をいいます。

症状が固定することを、治癒(ちゆ)と言うことがあります。

障害基礎年金では、3級の障害には年金が支給されません。

 

解決社労士 柳田 恵一

<年金生活者支援給付金>

年金生活者支援給付金は、公的年金等を含む収入の額が一定以下の人に対して支給されます。

給付金制度は10月1日の開始ですが、初回給付は12月中旬に振り込まれます。

10・11月分の年金支給と同時に行われるわけです。

給付金の支給を受けるには、年金の請求書とは別に、給付金の請求書を提出する必要があります。

対象者には、今月上旬から順次この請求書が届く予定です。

請求書を12月末日までに提出しなかった場合には、請求月の翌月分からの支給となります。

それより前の給付金については、権利が消えてしまいます。

年金とは異なり、遡って過去の分を受給することはできませんから注意が必要です。

 

<今年の4月1日までに老齢基礎年金を受給している人の手続>

① 給付金の請求書が送られてくる

② はがき形式の「年金生活者支援給付金請求書」を切り取り、提出年月日、氏名、電話番号を記入し、記入部分に目隠しシールを貼る

③ 切手を貼る

④ 郵便ポストに投函する

 

<今年の4月2日以降に老齢基礎年金を請求した人の手続>

① 誕生日の約3か月前に年金の請求書と給付金の請求書が併せて送られてくる

② 請求書に、マイナンバー、氏名、生年月日、住所等を記入する

③ 65歳になる誕生日の前日以降に、年金と給付金の請求書を一緒に年金事務所に提出する

④ 審査の後、給付金の通知書が送られてくる

 

2019.09.04. 解決社労士 柳田 恵一

<年金関係法令の規定>

この法律において、「配偶者」、「夫」および「妻」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする。〔国民年金法第5条第7項、厚生年金保険法第3条第2項〕

つまり事実上夫婦であれば、国民年金・厚生年金のどちらでも、夫婦と同様に扱われるということです。

 

<事実婚(内縁)>

事実上の夫婦と認められるためには、婚姻届を出していないだけで実態は夫婦であるという事情が必要です。

まず形式的に、婚姻届を出そうと思えば出せること、つまり原則として、事実上の夫婦のどちらにも戸籍上の配偶者がいないことが必要です。

法律上の正式な配偶者がいれば、重ねて結婚することはできないからです。

また実質的に、お互いに結婚する意思をもって、夫婦としての共同生活を営み、生計を同じくしているという事実が必要です。

 

<実際の手続き>

法律上の夫婦とは異なり、住民票の写しなどで夫婦であることは確認できません。

それぞれに法律上の配偶者がいないことを示す書類と、同居の事実を示す書類を添付して、年金関係の手続きを行うことになります。

また、事実婚状態にありながら別居しているような場合には、たとえば遺族年金や加給年金では「事実婚関係及び生計同一関係に関する申立書」という書式があって、これに記入のうえ第三者による証明を書いてもらう必要があります。

さらに事実婚状態にあって、勤め人である内縁の夫が、内縁の妻を扶養している場合には、会社を通じて国民年金の第3号被保険者とすることができ、保険料の免除を受けることもできるのですが、事実婚をどうしても会社に知られたくないために手続きできずにいるということもあります。

 

2019.08.27. 解決社労士 柳田 恵一

<基礎年金番号の形式>

基礎年金番号は、国民年金・厚生年金保険・共済組合といったすべての公的年金制度で共通して使用する「1人に1つの番号」です。

基礎年金番号は10ケタの数字で表示され、4ケタと6ケタの組み合わせとなっています。0000-000000という形式です。

 

<基礎年金番号の導入>

公的年金制度では、平成8(1996)年12月までは、年金制度ごとに異なる番号により年金加入記録を管理していました。

そのため、転職等により加入する制度を移り変わった場合、国民年金または厚生年金保険の「年金手帳の記号番号」、共済組合の組合員番号等、一人で複数の年金番号を持っていました。

このため、年金を請求する際には制度ごと番号ごとに照会が必要となり、調査のために時間を要していました。

この不都合を解消するために、平成9(1997)年1月から基礎年金番号が導入されました。

 

<基礎年金番号についての注意点>

正しく運用されていれば、基礎年金番号と同様に年金手帳も「1人1冊」です。

複数の年金手帳があったり、基礎年金番号が不明の場合には、お近くの年金事務所などで確認しておくことをお勧めします。

これからは個人番号(マイナンバー)の活用が進み、基礎年金番号に取って代わる日が来るかもしれません。

そうなっても、基礎年金番号が重要な個人情報であることに変わりはありません。大事に扱いましょう。

 

2019.08.16. 解決社労士 柳田 恵一

<第3号被保険者とは>

第3号被保険者は、会社員や公務員など国民年金の第2号被保険者に扶養される配偶者(20歳以上60歳未満)が対象です。

勤め人の配偶者ということで、夫が妻の扶養に入っている場合も対象となります。

夫婦のうち、扶養している側は、会社員など厚生年金等の加入者ですが、同時に国民年金の第2号被保険者でもあります。

しかし、第3号被保険者は、国民年金にのみ加入し、厚生年金等には加入しません。

 

<保険料の免除>

第3号被保険者である期間は、保険料をご自身で納付する必要はないのですが、保険料納付済期間として将来の年金額に反映されます。

 

<第3号被保険者になったときの届出>

配偶者に扶養されることになった場合には、第3号被保険者になりますので、第3号被保険者に該当する旨の届出を配偶者の勤務する会社(事業主)に提出してください。

 

<第3号被保険者でなくなったときの届出>

配偶者の扶養から外れた場合には、第1号被保険者になりますので、住所地の市区町村に第1号被保険者への種別変更届を提出してください。

60歳未満の場合、ご本人の年収見込みが130万円以上になると、社会保険の扶養から外れます。所得税の扶養とは基準が異なりますので注意しましょう。

 

2019.08.12. 解決社労士 柳田 恵一

<国民年金について>

日本国内に住んでいる20歳から60歳になるまでの人は、国籍にかかわりなく国民年金の対象者になっています。

国民年金は、老後の生活だけでなく、障害者になった場合の生活や、本人が死亡した後に残された家族の生活を保障するために、一定の生活費が支給される公的な制度です。

国民年金の保険料を納めていないと、自分の身にもしものことが起こっても、年金が支給されなかったり減額されたりします。

経済的な事情などで保険料を払えないときは、保険料の免除や減額、延納の制度もあります。

この手続きをしておけば、払っていない期間があっても、年金の減額などの不利益が小さくなります。

住んでいる場所の市区役所・町村役場の国民年金担当窓口で申請をしてください。

 

<厚生年金について>

勤め人の場合、国民年金の上乗せ部分としてプラスアルファの保障を受けることができる厚生年金の制度があります。

厚生年金は、原則として1日または1週間の所定労働時間、および1か月の所定労働日数が正社員のおおむね4分の3以上であれば、パート、アルバイト、派遣社員、契約社員などの雇用形態にかかわらず加入することになります。

会社や労働者の意思は関係ありません。

厚生年金に一定期間加入していると、国民年金だけの場合よりも有利な年金を受け取ることができます。

しかも、厚生年金の保険料は、給料(標準報酬月額と標準賞与額)の約18%を会社と労働者で半分ずつ負担します。

この保険料には、国民年金の保険料も含まれています。

 

<保険料負担額>

平成31(2019)年度の国民年金保険料は、月額16,410円です。

厚生年金保険料は、標準となる月給が165,000円以上175,000円未満なら、月額15,555円です(働いている人の負担額)。

ですから、月給が約17万円で賞与などが無ければ、働いている人の負担は国民年金よりも厚生年金のほうが少なくて、万一の場合の保障も手厚いということがいえます。

 

2019.08.09. 解決社労士 柳田 恵一

<国民年金の加入期間>

国民年金の加入期間は、原則として20歳から60歳になるまでの40年間です。

40年間、国民年金の保険料を納付していれば、65歳から満額の老齢基礎年金を受給できます。

また、老齢基礎年金の受給資格期間である10年間以上、国民年金の保険料を納付していれば、納付期間に応じて老齢基礎年金を受給することができます。

平成29(2017)年8月1日に年金機能強化法が改正され、年金受給資格期間が25年から10年に短縮されました。

受給資格期間というのは、原則65歳から老齢基礎年金を受給するための条件となる期間で、次の3つの期間の合計です。

1.厚生年金保険や国民年金の保険料を納付した期間

2.国民年金の保険料の納付を免除された期間

3.合算対象期間(カラ期間)

 

<任意加入とは>

60歳になるまでに老齢基礎年金の受給資格期間(10年間)を満たしていない場合や、40年間の納付済期間がないため老齢基礎年金を満額受給できない場合であって、厚生年金・共済組合に加入していないときは、60歳以降(申出された月以降)でも国民年金に加入することができます。

ただし、さかのぼって加入することはできません。

これは、義務として加入するのではなく、希望すれば加入できるということで「任意加入」といいます。

 

<任意加入の期間>

・年金額を増やしたい人は65歳になるまでの間

・受給資格期間を満たしていない人は70歳になるまでの間

・外国に居住する日本人は20歳以上65歳未満の間

なお、平成20(2008)年4月1日から、外国に居住する日本人を除き、保険料の納付方法は口座振替が原則となりました。

日本国内に住んでいる人が、任意加入の申し込みをするための窓口は、お住まいの市区役所・町村役場です。

 

2019.08.06. 解決社労士 柳田 恵一

障害年金受給者が提出する障害状態確認届(診断書)などの手続きについて、一部変更がありましたので以下にご紹介します。

 

<障害状態確認届(診断書)の作成期間>

〔変更前〕

提出期限前1か月以内

〔変更後〕

提出期限前3か月以内

〔影 響〕

これまで誕生月の前月末頃に日本年金機構から送付されていた障害状態確認届(診断書)の用紙は、提出期限が令和元(2019)年8月以降となる対象者から、誕生月の3か月前の月末に送付されるようになります。

 

<障害給付額改定請求書に添付する診断書の作成期間>

〔変更前〕

提出日前1か月以内

〔変更後〕

提出日前3か月以内

〔影 響〕

令和元(2019)年8月以降に請求する分から変更となります。

 

<20歳前傷病による障害基礎年金受給者の所得状況届>

日本年金機構に提出していた所得状況届(ハガキ)は、日本年金機構が市区町村から情報提供を受けることになり提出不要となります。

ただし、例外的に日本年金機構が市区町村から情報提供を受けられない場合には、今までどおり提出が必要となりますので、届出に関する案内が対象者に送付されます。

 

<20歳前傷病による障害基礎年金の障害状態確認届(診断書)の提出時期>

〔変更前〕

7月末までに提出

〔変更後〕

誕生月の末日までに提出

〔影 響〕

障害状態確認届(診断書)の用紙は、提出期限が令和元年8月以降となる対象者から、誕生月の3か月前の月末に送付されるようになります。

 

2019.07.30. 解決社労士 柳田 恵一

<合意分割制度>

平成19(2007)年4月1日以後に離婚等をした人が、結婚期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を元夫婦間で分割することができる制度です。

 

<分割の効果>

この分割制度により、厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を当事者間で分割した場合は、当事者それぞれの老齢厚生年金等の年金額は、分割後の記録に基づき計算されます。

 

<分割の条件>

次の3つです。

・結婚期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること。

・元夫婦双方の合意または裁判手続により按分割合を定めたこと。

※合意がまとまらない場合は、元夫婦の一方の求めにより、裁判所が按分割合を定めることができます。

・原則として離婚等から2年以内の請求期限を経過していないこと。

※裁判、審判、調停があった場合など請求期限の例外もあります。

ここで、按分割合(あんぶんわりあい)というのは、分割対象となる結婚期間中の元夫婦双方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)合計額のうち、分割を受けることによって増額される側の、分割後の持ち分割合をいいます。

 

<情報提供の請求>

按分割合を定めるためには、分割の対象となる期間や、その期間の元夫婦それぞれの標準報酬月額・標準賞与額、また、按分割合を定めることができる範囲などの情報を、正確に把握する必要があります。

このため、元夫婦双方または一方からの請求により、日本年金機構(年金事務所)が合意分割を行うために必要な情報を提供しています。

この請求は、合意分割の請求期限内に行う必要があります。

 

<合意分割と3号分割が同時に行われる場合>

合意分割の請求が行われた場合、結婚期間中に3号分割の対象となる期間が含まれるときは、合意分割と同時に3号分割の請求があったものとみなされます。

したがって、3号分割の対象となる期間は、3号分割による標準報酬の分割に加え、合意分割による標準報酬の分割も行われます。

 

2019.07.29. 解決社労士 柳田 恵一

<3号分割制度>

平成20(2008)年5月1日以後に離婚等をした人で、離婚前に「国民年金の第3号被保険者」であった人からの請求により行われます。

正確には「離婚時の第3号被保険者期間の厚生年金の分割制度」といいます。

ここで、「国民年金の第3号被保険者」というのは、配偶者が会社などの勤務先で厚生年金に加入していて、その配偶者の扶養に入っていたために、年金保険料を支払わずに国民年金の加入者となっている人をいいます。

 

<分割の効果>

この制度によって、平成20(2008)年4月1日以後の「国民年金の第3号被保険者」期間の元配偶者の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を2分の1ずつ、元夫婦間で分割することができます。

元夫婦それぞれの老齢厚生年金等の年金額は,分割後の記録に基づき計算されます。年金額が分割されるということではありません。

離婚せずに夫婦であり続けた場合の年金額は、離婚してそれぞれが受け取る年金額よりも多いのが一般です。

 

<分割の条件>

次の2つです。

・夫婦だった期間中に、平成20(2008)年4月1日以後の国民年金の第3号被保険者期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること。

・原則として離婚等から2年以内に請求すること。

 

<注意事項>

・年金分割の効果は、厚生年金の報酬比例部分(厚生年金基金が国に代行して支給する部分を含む)に限られ、国民年金の老齢基礎年金等には影響はありません。

・現に老齢厚生年金を受けている場合は、年金分割の請求をした月の翌月から年金額が変更されます。

・元配偶者を扶養していた人が、障害厚生年金の受給権者で、この分割請求の対象となる期間を年金額の基礎としている場合は、「3号分割」請求は認められません。

・分割の対象となるのは、夫婦だった期間中の記録のみです。

・老齢基礎年金を受給するための支給要件は、その人自身の年金記録によって判断されます。

・離婚後、同じ相手と再婚した場合、請求期限は、それぞれの夫婦だった期間ごとに判断されます。

・裁判、審判、調停があった場合など、請求期限が離婚等から2年以内ではないこともあります。

 

2019.07.28. 解決社労士 柳田 恵一

<脱退一時金とは>

国民年金も厚生年金も、日本国内に住所があれば国籍に関係なく加入します。

しかし、滞在期間の短い外国人の多くは、老齢年金をもらうために必要な期間(受給資格期間)を満たすことができません。

平成29(2017)年8月1日、受給資格期間は25年から10年に短縮されました。それでも、10年以上の滞在というのは、かなりの長期滞在です。

そこで、保険料が掛け捨てになるのを防ぐために、外国人が国民年金や厚生年金を抜けて日本を出国した場合には、日本に住所がなくなった日から2年以内に脱退一時金を請求することができます。

 

<国民年金の脱退一時金>

支給の条件は、原則として、国民年金の第1号被保険者(任意加入被保険者も含む)期間が6月以上あることです。

ただし、障害基礎年金などの年金を受けたことがあるときは請求できません。

脱退一時金の額は、最後に保険料を納付した月が属する年度と、保険料納付済月数に応じて決められています。

 

<厚生年金の脱退一時金>

支給の条件は原則として、厚生年金の加入期間が6月以上あることです。

ただし、障害厚生年金などの年金を受けたことがあるときは請求できません。

脱退一時金の額は、次の式で計算されます。

加入期間の平均標準報酬額 × 支給率

 

もし、年金に加入していて帰国する外国人の方に知り合いがいれば、ぜひ教えてさしあげてください。

 

2019.06.29. 解決社労士 柳田 恵一

<在職老齢年金>

働きながら老齢年金を受けることができます。これを在職老齢年金といいます。

厚生年金保険の適用される会社で勤務する70歳未満の人は、年金を受けていても若い人と同じ条件で厚生年金に加入します。

毎日新聞の報道によると、政府・与党は「在職老齢年金制度」廃止の検討に入ったそうです。

在職老齢年金制度により、支給されるはずの厚生年金が減額され、高齢者の就労意欲をそいでいる恐れがあるからです。

 

<60歳以上65歳未満の支給停止>(平成31(2019)年度の場合)

年金額の一部または全部が、支給停止されることがあります。

まず、1年間で受ける年金の合計額を12で割って「基本月額」を算出します。

つぎに、1年間の賃金と賞与の合計額を12で割って「総報酬月額相当額」を算出します。

この「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が28万円以下であれば、年金は全額支給されます。

28万円を超えるときは、「基本月額」が28万円以下か超えるか、「総報酬月額相当額」が47万円以下か超えるかの区分に従い、4つの計算式のどれかによって支給停止額が計算されます。

 

<「基本月額」が28万円以下で、「総報酬月額相当額」が47万円以下>

支給停止額

=(「基本月額」+「総報酬月額相当額」-28万円)×6

 

<「基本月額」が28万円以下で、「総報酬月額相当額」が47万円を超える>

支給停止額

=(「基本月額」+19万円)×6+(「総報酬月額相当額」-47万円)×12

 

<「基本月額」が28万円を超え、「総報酬月額相当額」が47万円以下>

支給停止額

=「総報酬月額相当額」×6

 

<「基本月額」が28万円を超え、「総報酬月額相当額」が47万円を超える>

支給停止額

=282万円+(「総報酬月額相当額」-47万円)×12

 

<高年齢雇用継続給付を受ける場合の支給停止>

60歳以上65歳未満の人は、雇用保険の高年齢雇用継続給付を受けることがあります。

この場合には、賃金額の0.18%~6%が支給停止されます。

 

<65歳以上の支給停止>(平成31(2019)年度の場合)

「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が47万円以下であれば、年金は全額支給されます。

47万円を超えるときは、次の金額が支給停止となります。

(「基本月額」+「総報酬月額相当額」-47万円)×6

 

<加給年金額が加算されている場合>

加給年金額を除く老齢厚生年金が、全額支給停止される場合には、加入年金額も全額支給停止となります。

この他の場合には、加給年金額は全額支給されます。

 

2019.04.21. 解決社労士 柳田 恵一

<通達の改正>

平成31(2019)年2月1日、厚生労働省年金局事業管理課長から「20 歳前障害基礎年金が遡及して請求された場合の所得証明書の取扱いについて」の通達を一部改正する通達が出されました。

 

<改正の目的>

20歳前に初診日がある障害基礎年金について、所得証明書の添付は、原則として遡及する期間の当初まで遡って請求者に求められますが、時効により権利が消滅している期間についてまで求めるのは不合理なので、これを是正するのが目的です。

 

<具体的な内容>

20歳前障害基礎年金の請求に当たっては、国民年金法施行規則により所得証明書(所得状況届及び所得の状況に関する所定の書類)を請求書に添えることとされています。

この所得証明書の添付は、原則として遡及する期間の当初まで遡って請求者に求められます。

しかし、市区町村で所得証明書が発行できる期間に限度があるため、発行できない期間の所得証明書については、国民年金法施行規則により「特別な事情がある場合において、特に必要があると認めるとき」に該当するものとして、所得証明書に代えて「所得状況に関する本人の申立書」を添付することになっています。

この一方で、2か月に1回の年金支給額のそれぞれが時効消滅する期間については、所得が基準額を超えていた場合は所得制限により支給停止となり、所得が基準額以下であった場合は権利が時効消滅するため、いずれにしても年金は支給されません。

ですから、時効にかかってしまった期間についても、必ず所得証明書を添付しなければならないというのは不合理なわけです。

これを是正するため、権利が時効消滅する期間については、所得証明書の添付に代えて「所得状況に関する本人の申立書」を20歳前障害基礎年金の請求書に添付することが認められるようになりました。

 

年金の受給権が時効消滅している期間については、市区町村で所得証明書が発行できるかできないかに関係なく、所得証明書の添付に代えて「所得状況に関する本人の申立書」を添付すれば良いことになったわけです。

 

2019.02.12.解決社労士

<通達の改正>

平成31(2019)年2月1日、厚生労働省年金局事業管理課長から「障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて」の通達を一部改正する通達が出されました。

 

<改正の目的>

20 歳前に初診日がある障害基礎年金について、裁定に必要な要件を確認しつつ、請求者の負担軽減を図るのが目的です。

 

<具体的な内容>

20歳前に初診日がある障害基礎年金の請求で、障害認定日が20歳以前であることが確認できた場合の取扱いについて、次の内容が加わりました。

 

20歳前に初診日がある障害基礎年金については、障害認定日が20歳に達した日以前である場合は、障害の程度を認定する時期は一律に20歳となる。このため、2番目以降に受診した医療機関の受診した事実を証明する資料に記載された当該医療機関の受診日から、障害認定日が20歳以前であることを確認でき、かつ、その受診日前に厚生年金等の加入期間がない場合には、初診日の医証を追加で請求者に求めずとも、20歳前の期間で請求者が申し立てた初診日を認めることができることとする。

 

20歳前に初診日がある障害基礎年金の請求では、証明資料の範囲が拡張されます。

 

旧通達 = 初診日を明らかにする書類から障害認定日(20歳以前)が認定できなければならない。

 

新通達 = 初診日以外の受診を明らかにする書類から、障害認定日が20歳以前であることを確認できれば良い。

 

2019.02.11.解決社労士

<総務省から厚生労働省への勧告>

平成30(2018)年12月25日、総務省は保険料納付率の向上や無年金者・低年金者の発生抑止等の観点から、国民年金の適用、国民年金保険料の収納その他の業務運営の状況を調査し、その結果を取りまとめ、必要な改善措置について勧告しその内容を公表しました。

主なポイントは、以下の通りです。

 

<国民年金保険料の的確な収納(納付率向上)>

【主な調査結果】

○ 20歳到達者の国⺠年⾦の資格取得に係る届出を促すための業務の効果が⼗分に上がっておらず、年⾦事務所の業務負担も⼤きい状況

○ 各種の収納対策はおおむね着実に実施され、納付率は上昇傾向。⼀⽅で、納付率の向上に有効な⼝座振替を促進する取組については、効果が⼗分に上がっていない。

 

【主な勧告】

■ 20歳到達者について現在の適⽤の仕組み等を早期に⾒直し

■ ⼝座振替の利⽤促進を図る取組の強化

 

<無年金者・低年金者の発生抑止

【主な調査結果】

○ ⾃治体から的確に情報を得られなかったことにより、保険料を免除されるべき者が承認されなかった例や、実施すべき免除勧奨・職権処理を実施できていない例あり

○ 追納は納付義務のない保険料を納める任意の制度であるとして、追納勧奨が積極的に⾏われておらず、中期⽬標等においても特段の⽬標等を明⽰していない。

 

【主な勧告】

■ 的確な情報に基づく免除審査等の実施

■ 追納制度の利⽤促進に係る⽬標の設定

 

<業務運営に対する国民の信頼性の確保>

【主な調査結果】

○ 事務処理誤り発⽣件数は全体として減少傾向。ただし、事務処理誤り発⽣後の処理に⻑期を要している例あり

○ 平成25年に全国の受給権者の⽣存確認等調査を実施して以来、同様の調査を実施していないなど、所在不明となった者を的確に把握できていない状況

○ ⼀度提出済みの書類の添付をその後も義務付けたり、納付順を誤った追納が⼀律に還付されているなど、国⺠の視点に⽴ったサービスとなっていない例あり

 

【主な勧告】

■ 事務処理誤り発⽣後の処理の迅速化

■ 所在不明となった者の的確な把握

■ 添付書類の⾒直し、追納処理の弾⼒化等

 

厚生労働省が、総務省の勧告に従って改善を進めるには、人材交流を図るのが近道ではないかと思われます。

 

2019.01.14.解決社労士

※最新情報に基づき、2019年3月4日に更新しました。

 

<趣旨>

2019年10月の消費税率10%への増税時の景気対策として、年金生活者支援給付金が低年金者に支給されます。

年金生活者支援給付金は、公的年金等の収入や所得額が一定基準額以下の、高齢者の生活を支援するために、年金に上乗せして支給されるものです。

 

<対象者>

次の条件をすべて満たしている場合に対象者となります。

 

・65歳以上で老齢基礎年金を受けていること

・世帯全員の市町村民税が非課税であること

・前年の年金収入額と所得額の合計が879,300円以下であること

・日本国内に住所があること

 

<請求手続き>

対象者であっても、請求しないと支給されません。

平成31(2019)年4月以降に65歳に到達する人、生年月日でいうと昭和29(1954)年4月2日以降生まれの人には、年金請求手続き書類とともに通知が届きます。

 

【請求手続き】

① 請求書に記入

② 65歳の誕生日の前日以降に、年金の請求書と一緒に年金事務所等に提出(添付書類は原則不要)

③ 審査の後、年金証書の後に通知書が到着(2019年10月以降)

④ 給付金が年金に上乗せされて支給

 

<給付金の支払い>

年金と同様に2か月分が翌々月の中旬に、年金と同じ口座に振り込まれます。

(たとえば、10月分と11月分が12月中旬に振り込まれます。)

2019年12月までに請求した場合には、制度が始まる2019年10月分からの支払いとなります。(振り込みは12月から)

請求が遅れ、2020年1月以降に請求した場合には、さかのぼっての支払いは行われません。請求した月の翌月分からの支払いとなります。

 

<給付額>

給付額は原則として、次の①と②の合計額となりますが、毎年物価スライドにより改定されます。

 

① 保険料納付済期間に基づく額(月額)

5,000円 × 保険料納付済期間 / 480月

 

② 保険料免除期間に基づく額(月額)

約10,800円 × 保険料免除期間 / 480月

保険料全額免除、3/4免除、1/2免除の期間は約10,800円ですが、保険料1/4免除の期間は約5,400円となります。

 

つまり、免除期間が多いと給付額が多くなります。

 

<詐欺に注意>

5年ほど前、「社会保険機構」を名乗る架空の組織から、日本年金機構のロゴマークを使用して「年金生活者支援給付金の支給に関する法律(年金生活者支援給付金法)」という文書が個人宛てに郵送されています。

問い合わせ先は、年金事務所です。うっかり詐欺グループの指定する連絡先には連絡しないようにご注意ください。

 

2019.01.13.解決社労士

<社会保険の賞与支払届>

賞与についても、健康保険・厚生年金保険の毎月の保険料と同率の保険料を納付することになっています。事業主が加入者(被保険者)や70歳以上被用者へ賞与を支給した場合には、支給日より5日以内に「被保険者賞与支払届」により支給額等を届出します。

「5日以内」というのは、賞与の支給日当日は含まず、翌日から数えて5日目までにということです。

この届出内容により標準賞与額が決定され、これにより賞与の保険料額が決定されるとともに、被保険者が受給する年金額の計算の基礎となるものです。

 

<70歳以上被用者>

70歳以上であって厚生年金保険の適用事業所に新たに使用される人、または加入者(被保険者)が70歳到達後も継続して使用される場合で、次の要件すべてに該当する人を指します。

 

【対象要件】

・70歳以上の人・過去に厚生年金保険に加入していた人(被保険者期間を有する人)

・厚生年金保険法第27条に規定する適用事業所に使用される人であって、かつ、同法第12条各号に定める者に該当しない人

 

<提出もれが見つかるケース>

ある従業員が、自宅で少し古い「ねんきん定期便」を確認したところ、何年か前の賞与について「標準賞与額」の記載が抜けていたため会社に確認した。

これを受けて、会社が当時の「被保険者賞与支払届」を探したが見つからず、当時の賃金台帳等を調べたところ、他の従業員も含めて届の提出を忘れていたことが判明した。

こんな形で見つかります。

早く気づけば、すぐに年金事務所に書類を提出すれば良いのですが、賞与を支払ってから既に2年以上経過している場合には、時効期間の問題があります。

このような場合には、以下のような対処が必要となります。

 

<年金事務所への相談>

事業主から、自主的に届出もれがあったことを申し出る場合は、「事業主からの自主的な申出にかかる「申出者リスト」(賞与支払届提出もれ用)」を作成し、当時の賃金台帳等の写しを添付のうえ、事業所を管轄する年金事務所の窓口で相談します。

 

<お知らせ文書の送付>

事業主から提出された「申出者リスト」に基づき、届出もれとなっている当時の従業員に、その人の住所地を管轄する年金事務所より「お知らせ文書」が送付されます。

そこには、年金事務所の窓口で記録を確認するように書かれています。

また、質問がある場合や、窓口が開いている時間帯に年金事務所に行けない場合の連絡先も書かれています。

 

こうした手続きでは、事務処理の負担だけでなく、退職者にも連絡を取り説明するなどの心理的な負担も大きいものです。

社内での対応が難しければ、社会保険労務士にご用命ください。

 

2019.01.08.解決社労士

<事前の相談>

生活保護制度の利用を希望する場合には、まず地域の福祉事務所の生活保護担当に相談します。

ここで、生活保護制度の説明を受けるとともに、生活福祉資金、各種社会保障施策等の活用について検討することになります。

その日1日を過ごすのも大変になってから相談に訪れる人もいますが、今後の見通しが立たなくなったら早めに相談するべきでしょう。

 

<保護申請後の調査>

生活保護の申請をすると、保護の決定のために次のような調査が行われます。

 

・生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)

・預貯金、保険、不動産等の資産調査

・扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査

・年金等の社会保障給付、就労収入等の調査

・就労の可能性の調査

 

扶養義務者による扶養の可否の調査は、対象者のプライバシーなどのこともあり、どうしても形式的なものになりがちです。 

また、年金受給額などは保護開始後に詳しく調査されるものです。

 

<保護費の支給>

基準となる最低生活費から収入(年金や就労収入等)を差し引いた額が、保護費として毎月支給されます。

したがって、生活保護の受給中は、収入の状況を毎月申告することになります。

また、世帯の実態に応じて、福祉事務所のケースワーカーが年数回の訪問調査を行います。

就労の可能性のある方については、就労に向けた助言や指導が行われます。

しかし、生活保護世帯も高齢化が進み、就労が困難なケースが増えています。

 

<老齢年金の受給>

生活保護を受け始めてから、老齢年金の手続きをすれば受給できることがわかる場合があります。

この場合、一般には5年前の分までさかのぼり、まとめて受給することになります。

このときの受給額が多額の場合には、生活保護が一時ストップすることもありますし、その後の受給額が充分であれば保護廃止の決定が行われることもあります。

 

<年金相談は早めに>

「今はまだ大丈夫」ということで、年金をもらう手続を怠っている方も、かなりの数にのぼります。

しかし、面倒に思わず、年金事務所の窓口に行って、相談していただきたいものです。生活費に困り余裕の無い状態になってからでは、落ち着いて話を聞くこともできなくなりますので。

お客様相談室では、一般の職員の他、社会保険労務士が対応にあたっています。

いくらネットや本で調べてみても、個人の保険料納付記録が無ければ、確実なことはわかりません。

年金を受け取る権利には、時効期間もあります。もし、年金をもらえる状態で、長年放置していれば、権利は消えていってしまいます。そうならないためにも、是非一度、ご相談をしていただきたいです。

 

<障害年金の受給>

年金というと、まず老齢年金が思い浮かびます。

しかし、働けなくなって生活保護の申請をする方の中には、障害年金の受給対象となる方も含まれています。障害があるために働けないケースがあるからです。

ただし、この障害年金を受けるには、保険料納付要件、初診日の証明、障害の状態等いくつものハードルがあります。

生活費に困り余裕の無い状態になる前に、老齢年金と同じく年金事務所で相談することをお勧めします。

ただ、老齢年金よりも少々複雑な話となることが多いようです。不安がある場合や、年金事務所での相談に納得できない場合には、思い切って、社会保険労務士に相談してみてはいかがでしょうか。

 

2018.12.28.解決社労士

<少子化対策>

次世代育成支援の観点から、国民年金第1号被保険者が出産を行った際には、出産前後の一定期間の国民年金保険料が免除される制度が平成31(2019)年4月から始まります。

 

<保険料が免除される期間>

出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間(産前産後期間)の国民年金保険料が免除されます。

なお、双子や三つ子など多胎妊娠の場合は、出産予定日または出産日が属する月の3か月前から6か月間の国民年金保険料が免除されます。

ここで出産とは、妊娠85日(4か月)以上の出産をいいます。死産、流産、早産を含みます。

妊娠については、1か月を28日で計算します。3か月で84日( 28 × 3 = 84)なのですが、これを1日超えて85日となれば、4か月以上と考えます。

 

<対象者>

「国民年金第1号被保険者」で出産日が平成31(2019)年2月1日以降の人。

「国民年金第1号被保険者」は、日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の自営業者、農業・漁業者、学生および無職の人とその配偶者(厚生年金保険や共済組合等に加入しておらず、第3号被保険者でない人)。

また、第3号被保険者というのは、厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養されている配偶者で、原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の人。

ただし、65歳以上の老齢基礎年金などを受ける権利を有している人は、第2号被保険者からは除かれます。

 

<申請日>

出産予定日の6か月前から申請書類の提出が可能です。ただし、提出できるのは平成31(2019)年4月からです。

 

<申請先>

住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口へ申請書を提出します。

 

<申請書類>

申請書は、平成31(2019)年4月から年金事務所または市(区)役所・町村役場の国民年金の窓口に備え付けられます。

 

2018.12.21.解決社労士

<遺族年金>

遺族年金は、一家の働き手や年金受給者などが亡くなったときに、残された家族に給付される年金です。

遺族年金を受け取るには、亡くなった人の年金保険料の納付状況に条件があります。また、亡くなった人の年金の加入状況などによって、受け取れる年金の種類が異なってきます。これは、年金をもらう人ではなく、亡くなった人についての条件です。

一方で、年金をもらう人にも、年齢や優先順位などの条件が設けられています。

ここでは、遺族厚生年金について説明します。

 

<亡くなった人の条件>

次のうち少なくとも1つの条件を満たす必要があります。

 

(1)厚生年金に加入している人が在職中に死亡した場合

(2)在職中に初診日のある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡した場合

(3)障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者が死亡した場合

(4)受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合

 

このうち、(1)(2)(3)が短期要件で、(4)が長期要件です。

平成29(2017)年8月の法改正で、「10年年金」になりましたが、これは老齢年金の話であって、遺族年金には当てはまりません。ですから、(4)の条件は25年のままです。

また、(1)(2)の場合、死亡日前に国民年金の保険料を納めていなければならない期間があるときは、原則として保険料納付済期間と保険料免除期間の合計が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。

ただし、2026年4月1日前の場合は死亡日に65歳未満であれば、死亡日の属する月の前々月までの1年間の保険料を納付しなければならない期間のうちに、保険料の滞納がなければ受けられます。

 

<年金をもらう人の条件>

亡くなった人によって生計を維持されていた、妻、子、孫、55歳以上の夫、父母、祖父母

このうち、子と孫は18歳到達年度の年度末を経過していないか、20歳未満で障害年金の障害等級1・2級であることが必要です。

また、55歳以上の夫、父母、祖父母の支給開始は60歳からとなります。ただし、夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、遺族厚生年金も合わせて受給できます。

さらに、子のない妻が30歳未満の場合には、5年間の有期給付となります。

なお、上記の条件を満たす子のある配偶者、子は、遺族基礎年金も併せて受けられます。

これらの条件を満たした人が全員年金をもらえるわけではなく、法定の優先順位に従って、実際に受給できる人が決まります。

 

<生計を維持されていたとは>

原則として次の要件を満たす場合をいいます。

 

(1)同居していたこと(別居していても、仕送りしていた、健康保険の扶養親族であった等の事情があれば認められます。)。

(2)加給年金額等対象者について、前年の収入が850万円未満であること。または所得が655万5千円未満であること。

 

<年金事務所で確認を>

年金の仕組みは複雑ですから、これらの事項には、細かな例外があります。

また、年金受給者が亡くなった場合には、年金が後払いの形で支給されることから、亡くなった人が受け取り切れなかった年金(未支給年金)を遺族が受け取ることになります。

年金受給者が亡くなったことそのものを届け出る必要がありますから、あわせて年金事務所で確認することをお勧めします。

 

2018.10.11.解決社労士

<働きながらもらう老齢年金>

働きながら老齢年金を受けることができます。これを在職老齢年金といいます。

厚生年金保険の適用される会社で勤務する70歳未満の方は、年金を受けていても若い方と同じ条件で厚生年金に加入します。

しかし、年金額の一部または全部が支給停止されることがあります。

まず、1年間で受ける年金の合計額を12で割って「基本月額」を算出します。

つぎに、1年間の賃金と賞与の合計額を12で割って「総報酬月額相当額」を算出します。

60歳以上65歳未満の方の場合、この「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が28万円以下であれば、年金は全額支給されます。

28万円を超えるときは、「基本月額」が28万円以下か超えるか、「総報酬月額相当額」が46万円以下か超えるかの区分に従い、4つの計算式のどれかによって支給停止額が計算されます。

 

<「基本月額」が28万円以下で、「総報酬月額相当額」が46万円以下>

支給停止額

=(「基本月額」+「総報酬月額相当額」-28万円)×6

 

<「基本月額」が28万円以下で、「総報酬月額相当額」が46万円を超える>

支給停止額

=(「基本月額」+19万円)×6+(「総報酬月額相当額」-46万円)×12

 

<「基本月額」が28万円を超え、「総報酬月額相当額」が46万円以下>

支給停止額

=「総報酬月額相当額」×6

 

<「基本月額」が28万円を超え、「総報酬月額相当額」が46万円を超える>

支給停止額

=276万円+(「総報酬月額相当額」-46万円)×12

 

<高年齢雇用継続給付を受ける場合の支給停止>

60歳以上65歳未満の方は、雇用保険の高年齢雇用継続給付を受けることがあります。

この場合には、賃金額の0.18%~6%が支給停止されます。

 

<65歳以上の方の支給停止>

「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計額が46万円以下であれば、年金は全額支給されます。

46万円を超えるときは、次の金額が支給停止となります。

(「基本月額」+「総報酬月額相当額」-46万円)×6

なお、平成27年10月以降は、70歳以上の方、議員、共済組合加入者も在職支給停止の対象者となっています。

 

<加給年金額が加算されている場合>

加給年金額を除く老齢厚生年金が、全額支給停止される場合には、加入年金額も全額支給停止となります。

この他の場合には、加給年金額は全額支給されます。

 

2018.09.02.解決社労士

<加入逃れの実態>

本来は厚生年金の加入対象なのに、会社の法定福利費を不当に削減するため、あるいは、手続がよくわからないなどの理由で、会社が正しく手続をしないケースがあります。

このような理由で、やむなく国民年金に入っている従業員は、推計で約200万人に上るというのが平成27(2015)年末の実態でした。

これを受け、政府は厳しい対応が必要と判断しました。

 

<マイナンバー導入による実態解明>

マイナンバー制度の利用により、税関連情報と社会保険関連情報を照合すれば、不正な加入逃れの実態は解明されるといわれています。

国税庁による会社の税関連情報と、厚生年金の加入記録を突合した結果、厚生年金の加入対象となる可能性がある会社は、平成27(2015)年末の時点で全国に約79万あったそうです。

こうしたことから、全国の日本年金機構職員が中心となって、詳しく会社の実態が調査されています。

 

<刑事告発の準備>

厚生労働省と日本年金機構は、保険料を払いたくないなどの理由で厚生年金への加入を逃れている悪質な事業主について、刑事告発するかどうかを判断するための新たな客観的基準を策定しています。機構と警察庁とで基準確定のための協議もしています。

全国一律の基準を設けることで、迷うことなく逮捕や書類送検ができるようにしているわけです。

ここまで準備を進めてきて、刑事告発をためらうことは考えにくい情勢です。

 

2018.08.03.解決社労士

<繰下げ受給とは>

年金の繰下げ受給というのは、受給権が発生してもすぐには受給を開始せず、年金の受給開始を先送りして受給することです。

老齢基礎年金は、65歳で請求せずに66歳以降70歳までの間で申し出た時から老齢年金を繰下げて請求できます。

繰下げには、老齢基礎年金の繰下げの他に、老齢厚生年金の繰下げがあります。

ただし、65歳よりも前に受給できる特別支給の老齢厚生年金は「繰下げ制度」がありません。受給権発生日以降は、速やかに請求してください。

 

<老齢基礎年金の繰下げ受給(昭和1642日以後生まれの場合)>

昭和1642日以後に生まれた人については、支給の繰下げを申し出た日の年齢に応じてではなく、月単位で年金額の増額が行われることになります。また、その増額率は一生変わりません。

年齢の計算は「年齢計算に関する法律」に基づいて行われ、たとえば「60歳に達した日」とは、60歳の誕生日の前日になります。

 

繰下げできるのは、他の年金の権利が発生するまでの間です。

65歳に達した日から66歳に達した日までの間に、遺族基礎年金、障害基礎年金(老齢厚生年金の繰下げについては、障害基礎年金を除く)、厚生年金保険や共済組合など被用者年金各法による年金(老齢・退職給付を除く。昭和61年改正前の旧法による年金を含む)を受ける権利がある場合は、繰下げ請求をすることはできません。

 

他の年金の権利が発生したら、すみやかに年金の請求手続きを行ってください。

66歳に達した日より後に他の年金を受ける権利ができた場合は、その年金を受ける権利ができた時点で増額率が固定されます。この場合、65歳からの本来支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金をさかのぼって請求するか、増額された繰下げ支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金の請求をするかを選択できます。ただし、平成17331日以前に他の年金を受ける権利がある場合は、老齢基礎年金の繰下げ請求はできません。

 

繰下げ請求は、老齢基礎年金の権利発生から1年以上待って行いましょう。

65歳に達した日以後に年金の受け取りに必要な加入期間を満たして老齢基礎年金を受ける権利ができた方で、繰下げ請求を予定している場合は、その受ける権利ができた日から1年を経過した日より後に繰下げ請求ができます。

 

老齢厚生年金と老齢基礎年金をそれぞれに繰下げ時期を選択できます。

昭和1742日以降生まれの方(平成1941日以降に老齢厚生年金を受ける権利ができた方を含む)は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を別々の希望月で繰下げできます。

 

加算額は、繰下げしても増額されません。

振替加算額は、繰下げしても増額されません。また、繰下げ待機期間中は、振替加算部分のみを受けることはできません。

 

繰下げによる年金は、請求された月の翌月分からの支払いとなります。

70歳到達日以後の繰下げ請求は、請求時期にかかわらず70歳到達時点での増額率になり、70歳までさかのぼって決定され支払われます。ただし、平成2641日より前に70歳に到達している方が、平成2641日以降に遅れて請求した場合、平成265月分からしか年金が支払われませんのでご注意ください。

 

「繰下げによる増額請求」または「増額のない年金をさかのぼって受給」のどちらか一方を選択できます。

繰下げ請求をせず、66歳以後に65歳にさかのぼって、本来支給の年金を請求することもできます。70歳到達(誕生日の前日)月より後に65歳時にさかのぼった請求が行われると、時効により年金が支払われない部分が発生します。必ず70歳到達月までに請求してください。

 

繰下げ請求は、遺族が代わって行うことはできません。

繰下げ待機中に亡くなられた場合で、遺族の方からの未支給請求が可能な場合は、65歳の本来請求で年金決定されたうえで未支給年金として支払われます。

 

なお、昭和1641日以前に生まれた方の場合には、希望すれば66歳以降から、繰下げて老齢基礎年金を受けることができます。繰下げ支給の請求をした時点の年齢に応じて年金額が増額され、その増額率は一生変わりません。

 

<老齢厚生年金の繰下げ受給>(老齢基礎年金の繰下げ受給と同じ部分が多いため説明が重複します)

昭和1742日以後に生まれの方は、原則、66歳に達した日以後に、支給の繰下げの申出ができます。ただし、65歳に達した日から66歳の誕生日の前日までの間に、障害厚生年金、遺族厚生年金などの年金を受ける権利を有したことがあるときは、申出はできません。

また、66歳に達した日以後に、障害厚生年金や遺族厚生年金などを受ける権利が発生した場合は、支給の繰下げの申出はできますが、この場合、他の年金が発生した月を基準として増額率が定められ、繰下げ加算額が計算されます。増額された老齢厚生年金は、実際に支給の繰下げの申出をした翌月から支給されることになりますので、ご留意ください。

昭和1741日以前生まれの方であって、平成1941日以後に老齢厚生年金を受けることができることとなった方も支給の繰下げの申出を行うことができます。

 

繰下げできるのは、他の年金の権利が発生するまでの間です。

65歳に達した日から66歳に達した日までの間に、遺族基礎年金もしくは厚生年金保険や共済組合など被用者年金各法による年金(老齢・退職給付を除く。昭和61年改正前の旧法による年金を含む)を受ける権利がある場合は、繰下げ請求をすることはできません。

 

他の年金の権利が発生したら、すみやかに年金の請求手続きを行ってください。

66歳に達した日より後に他の年金を受ける権利ができた場合は、その年金を受ける権利ができた時点で増額率が固定されます。この場合、65歳からの本来支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金をさかのぼって請求するか、増額された繰下げ支給の老齢基礎年金及び老齢厚生年金の請求をするかを選択できます。ただし、平成17331日以前に他の年金を受ける権利がある場合は、老齢基礎年金の繰下げ請求はできません。

 

繰下げ請求は、老齢厚生年金の権利発生から1年以上待って行います。

65歳に達した日以後に年金の受け取りに必要な加入期間を満たして老齢厚生年金を受ける権利ができた方で、繰下げ請求を予定している場合は、その受ける権利ができた日から1年を経過した日より後に繰下げ請求ができます。

 

老齢厚生年金と老齢基礎年金をそれぞれに繰下げ時期を選択できます。

昭和1742日以降生まれの方(平成1941日以降に老齢厚生年金を受ける権利ができた方を含む)は、老齢厚生年金と老齢基礎年金を別々の希望月で繰下げできます。

 

加算額は、繰下げしても増額されません。

加給年金額(配偶者加給年金、子の加給年金)は、繰下げしても増額されません。また、繰下げ待機期間中は、加給年金部分のみを受けることはできません。

 

繰下げによる年金は、請求された月の翌月分からの支払いとなります。70歳到達日以後の繰下げ請求は、請求時期にかかわらず70歳到達時点での増額率になり、70歳までさかのぼって決定され支払われます。ただし、平成2641日より前に70歳に到達している方が、平成2641日以降に遅れて請求した場合、平成265月分からしか年金が支払われませんのでご注意ください。

 

「繰下げによる増額請求」または「増額のない年金をさかのぼって受給」のどちらか一方を選択できます

繰下げ請求をせず、66歳以後に65歳にさかのぼって、本来支給の年金を請求することもできます。70歳到達(誕生日の前日)月より後に65歳時にさかのぼった請求が行われると、時効により年金が支払われない部分が発生します。必ず70歳到達月までに請求してください。

 

繰下げ請求は、遺族が代わって行うことはできません。

繰下げ待機中に亡くなられた場合で、遺族の方からの未支給請求が可能な場合は、65歳の本来請求で年金決定されたうえで未支給年金として支払われます。

 

在職中の方は、調整後の年金が増額の対象となります。

繰下げ待機中に厚生年金保険の被保険者となった場合は、65歳時の本来請求による老齢厚生年金額から在職支給停止額を差し引いた額が、繰下げによる増額の対象となります。

 

共済組合等から支給される老齢厚生年金(退職共済年金)がある場合は、日本年金機構から支給される老齢厚生年金と同時に繰下げ請求を行う必要があります。

共済組合等から支給される老齢厚生年金(退職共済年金)を65歳から受給している場合は、日本年金機構から支給される老齢厚生年金の繰下げ請求はできません。また、繰下げ請求を行う場合は、共済組合等と日本年金機構のどちらか先に繰下げ申出を行った日で両方の老齢厚生年金を繰下げすることとなります。

 

厚生年金基金または企業年金連合会(基金等)から年金を受給されている方が、老齢厚生年金の支給の繰下げ請求を希望される場合は、基金等の年金も合わせて繰下げとなりますので、年金の支給先である基金等にご連絡ください。

 

<お勧めしたいこと>

老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方または一方の繰下げを考えている場合でも、受給額が具体的にいくらになるのか、お近くの年金事務所などで確認しておくことをお勧めします。

配偶者が亡くなった場合の遺族年金や、振替加算額など、一人ひとりの事情によって何が有利なのか、どんなリスクがあるのかが変わってきますので注意しましょう。

 

2018.07.23.解決社労士

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