退職金を支払わなくても大丈夫な場合

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<支払いの約束や慣行が無い場合>

退職金の支給について、就業規則や労働条件通知書などに規定が無く、支給する慣行も無いのであれば、雇い主側に支払いの義務はありません。

しかし規定が無くても、退職金を支給する慣行があれば、その慣行を就業規則や労働条件通知書などに規定することを怠っているだけですから、規定がある場合と同様に支払い義務が発生します。

 

<対象者が限定されている場合>

就業規則などに、「勤続3年を超える正社員に支給する」という規定があれば、パート社員など非正規社員に支給する必要はありません。勤続3年以下の正社員も同様です。

しかし、正社員用の就業規則しか無い、就業規則に正社員の明確な定義が無いなどの不備があれば、本人からの請求によって支払わざるを得ないこともあります。

こうした点を含め、就業規則や労働条件通知書は、社会保険労務士(社労士)のチェックを受けておくことをお勧めします。

 

<不支給の例外規定がある場合>

退職金の不支給について、就業規則や労働条件通知書などに規定があって、客観的に合理的な理由があり社会通念上相当な場合には、例外的に不支給とすることが許される場合もあります。

「規定さえあれば不支給で構わない」ということではありません。

 

「会社の承諾なく退職した者には退職金を支給しない」という規定は、その承諾が会社の主観的な判断ですから、客観的に合理的とはいえないでしょう。

 

「懲戒解雇の場合は退職金を支給しない」という規定があっても、必ずしも不支給が許されるわけではありません。

退職金を不支給としても良いのは「労働者のそれまでの勤続における功労を抹消するほどの信義に反する行為」があった場合に限られます。

それほどの事情があったわけではないのなら、懲戒解雇そのものが不当解雇となり無効である可能性があります。

 

本当に退職金を支払わなくても大丈夫かといった専門性の高いことは、信頼できる国家資格者の社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

2017.11.26.解決社労士