パートタイムの記事

<パートタイム労働法などの改正>

平成2741日付でパートタイム労働法、施行規則、指針が改正されています。すでに3年近く経過していますから、知らないでは済まされません。

 

<パートタイム労働者の範囲>

「1週間の所定労働時間が、同一の事業所に雇用される正社員など通常の労働者に比べて短い労働者」のことをいいます。

労働条件は、労働条件通知書などの書面により労働者に通知しておくことが、事業主に義務づけられています。

 

<採用時の説明義務>

パートタイム労働者を雇ったときは、事業主に次のようなことについての説明義務があります。〔パートタイム労働法141項〕

・賃金制度の具体的な内容

・教育訓練の具体的な内容

・利用できる福利厚生施設

・正社員への転換を推進する措置の具体的な内容

 

また採用後も、パートタイム労働者から次のようなことについて質問があれば、事業主はきちんと理解できるように説明する義務があります。〔パートタイム労働法142項〕

・どのような要素をどのように考慮して賃金を決定したか

・参加できる教育訓練の内容がどうしてそのように決まっているのか

・利用できる福利厚生施設の範囲がどうしてそのように決まっているのか

・正社員への転換推進措置は何を考慮してそのように決まったのか

 

小さな会社では、具体的なことが何一つ決まっていないということもありえます。

こうした状態では、法律違反ということとは別に、職場としての魅力が無いため、退職者が多い一方で、新人を採用できないことになりかねません。

 

遵法経営の点からも、人手不足解消の点からも、なるべく経費をかけずに改善を進める必要があります。

こうした専門性の高いことは、信頼できる国家資格者の社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

2017.12.16.解決社労士

<名ばかりパートタイマー>

入社した時は、短時間勤務で仕事も定型的な内容だったのに、その後、勤務時間が正社員と同様になり、権限と責任が重くなって正社員並みになるというケースがあります。

労働条件は、労働契約によって決まりますが、その内容を示す労働契約書(雇用契約書)が改定されずに放置されることもあります。

労働契約書が改定されていなくても、勤務の実態により労働契約の内容が変更されて、仕事や責任の内容が正社員と同じになったのであれば、企業はその待遇を改善して、不合理な労働条件格差を解消する義務があります。

 

<企業の法的義務>

パートタイム労働法は、企業に対して、パートタイム労働者の仕事内容に応じた公正な処遇のほか、パートタイム労働者が正社員に転換できる措置と、自分の待遇について説明を受け、相談できる窓口を社内に設けることを義務付けています。

また、説明を求めたことを理由として、その人を不利益に扱うことを禁じています。

 

<労働局への相談>

企業がパートタイム労働法に違反しているのに改善しようとしないとき、あるいは説明に応じなかったり、説明されても納得できなかったりしたときは、国の行政機関(東京労働局雇用環境・均等部など)に相談することになります。

労働局が相談を受けた場合には、パートタイム労働法に関して、当事者に助言、指導、勧告のほか、話合いの場を設ける調停をすることもあります。

また、雇い主が勧告に従わないときは、厚生労働大臣が企業名を公表できることになっています。これは企業にとって大きな打撃となってしまいます。

もちろん、労働局に相談したことを理由に不利益な取扱いをすることは禁止されています。

 

<労働基準監督署への申告>

労働条件が、労働時間、割増賃金、最低賃金などの法律上の最低基準に違反しているのであれば、パートタイム労働者が労働基準監督署に申告することもあります。

労働基準監督署に相談したことを理由として不利益に取り扱うことも禁止されています。

 

<労働組合の利用>

実際には、法律で認められた権利を守るためであっても、上司に説明を求めたり、行政に助けを求めたりしたら、嫌がらせを受ける恐れもあります。

このようなとき、同じ疑問を持つ社内の人と一緒に労働組合を結成したり、外部の労働組合に加入したりした上で、雇い主と交渉することもあります。

労働組合には、法律上の労働条件を守ることだけでなく、よりよい労働条件を求めて交渉することが認められています。

 

<労働訴訟>

より強力な手段として、訴訟を起こすことも考えられます。

訴訟の手続きがわからないときや不安があるときは、法テラス(日本司法支援センター)に相談したり、弁護士会に相談したりすることもあります。

 

こうしてみると、正社員並みに働いているパートタイマーが、その処遇を改善してもらえないときに、権利を実現する手段は豊富だといえます。

一方で、企業がこうした問題の発生を予防するには、労働関連法令の順守が最良の手段です。

とはいえ、少子高齢化対策を中心に法令の改正は急速に進んでいて、現行法の内容や法改正の動向を把握するのは、企業にとって難しいことになっています。

こうした専門性の高いことは、信頼できる国家資格者の社会保険労務士(社労士)にご相談ください。

 

2017.11.21.解決社労士