2022年 7月 4日

2022/07/04|899文字

 

<送検状況の概要>

令和4(2022)年6月30日、東京労働局が令和3年度の送検状況を取りまとめ公表しました。

令和3(2021)年4月から令和4(2022)年3月までの1年間に、東京労働局と管下の労働基準監督署(支署)では、81件(前年度比11件増)の司法事件を東京地方検察庁に送検しました。

送検した司法事件の違反事項をみると、労働安全衛生法が定める危険防止措置に関する違反が36件となっているなど、労働安全衛生法違反の事案が増加(前年度比9件増)しています。

また、労働基準法・最低賃金法では、賃金・退職金不払に関する違反や労働時間に関する違反等がみられました。

業種別でみると、建設業(17件)が最も多く、ついで清掃・と畜業(15件)となっています。

 

<違反事項の内容>

労働基準法・最低賃金法違反により送検したのは36件で、主な送検事項は、賃金・退職金不払に関する違反が14件、労働時間・休日に関する違反が5件、割増賃金不払に関する違反が3件でした。

労働安全衛生法違反により送検したのは45件で、主な送検事項は、高所からの墜落・転落や機械等への接触等についての危険防止措置に関する違反が36件(前年比17件増)のほか、労災隠しが2件でした。

 

<今後の対応について>

東京労働局と管下の労働基準監督署では、法違反を原因として重大な労働災害を発生させたものや、同種の法違反を繰り返し、遵法状況に悪影響を及ぼすもの等、重大・悪質な事案に対しては、引き続き、送検も含め厳正に対処していくとしています。

 

<解決社労士の視点から>

企業に遵法経営が求められるのは当然ですが、労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法などの罰則に触れる行為は、犯罪として送検され、刑事裁判を経て刑の執行に至ることもあります。

「悪質な事案」と判断される基準としては、必ずしも金額の多寡ではなく、違法行為の反復・継続、あるいは報告の拒否、虚偽の報告といったことが重視されています。

なお、「労災かくし」というのは、一般に労働者死傷病報告を提出しないことをもって判断されます。

一連の労災保険関係の手続の中でも、特に漏れがないように注意しましょう。

 

アクセスカウンター

月別過去の記事

年月日別過去の記事

2022年7月
« 6月   8月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031