扶養家族の記事

<一口に「扶養から外れる」と言っても>

所得税と社会保険とでは基準が違います。

税法上は扶養から外れても、社会保険上は扶養に入ったままということもあるのです。もちろん、この逆もあります。

 

<社会保険上の基準>

60歳未満の配偶者は、1年間の収入見込み額が130万円以上になると、扶養から外れることになります。

また、配偶者が勤務先で社会保険に加入すると、当然に扶養から外れます。

この基準は、平成3011日以降も変わらない予定です。

 

<税法上の基準>

平成29年までは、配偶者が60歳未満の場合、1月から12月までの年収が103万円を超えると、扶養から外れることになります。

ところが、平成3011日からは、103万円の基準が150万円に引き上げられます。

配偶者特別控除の基準も、141万円から201万円に引き上げられます。

 

<注意したい点>

この法改正は、働きたい人が就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点から行われるものです。

しかし、給与収入が150万円までは配偶者の扶養に入れるようになるというのは、あくまでも税金の話です。130万円以上になれば、社会保険の扶養からは外れます。

法改正により、税法上の基準と社会保険上の基準が逆転しますので、注意が必要となります。

 

2017.05.06.解決社労士

<配偶者控除と配偶者特別控除>

配偶者に年間38万円を超える所得があると、配偶者控除の適用は受けられません。

しかし、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを配偶者特別控除といいます。

なお、配偶者特別控除は夫婦の間で互いに受けることはできません。

 

<配偶者特別控除を受ける条件>

まず、控除を受ける人のその年の合計所得金額が1千万円以下であること。

そして、控除を受ける人の配偶者が、次の6つのすべてに当てはまること。

・法律上の配偶者であること(内縁関係を含みません)。

・控除を受ける人と生計を一にしていること。

・その年に青色申告者の事業専従者としての給与の支払を受けていないこと。

・白色申告者の事業専従者でないこと。

・控除を受ける人とは別の人の扶養親族となっていないこと。

・年間の合計所得金額が38万円超76万円未満であること。

 

<具体的な控除額は?>

配偶者の合計所得金額に応じて控除額は、次の表のようになります。

配偶者の合計所得金額

配偶者特別控除の控除額

38万円を超え40万円未満

38万円

40万円以上45万円未満

36万円

45万円以上50万円未満

31万円

50万円以上55万円未満

26万円

55万円以上60万円未満

21万円

60万円以上65万円未満

16万円

65万円以上70万円未満

11万円

70万円以上75万円未満

6万円

75万円以上76万円未満

3万円

76万円以上

0円

 

<配偶者特別控除を受けるための手続きは?>

給与所得者の場合、配偶者特別控除は年末調整で受けることができますので、「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を勤務先に提出してください。

なお、平成28年分より、日本国内に居住していない配偶者について配偶者特別控除を受ける際には、以下の書類を提出または提示しなければなりません。

・控除を受ける人の配偶者であることが確認できる書類(戸籍の附票の写しその他の国または地方公共団体が発行した書類およびその国外居住配偶者の旅券の写し等)

・控除を受ける人が配偶者の生活費等に充てるための支払いを行ったことが確認できる書類(送金依頼書、クレジットカード利用明細書等)

 

2016.03.09.

<まずは源泉徴収>

会社など給与の支払者は、役員または使用人に対して給与を支払うたびに、所得税と復興特別所得税の見込み額を天引きしています。

これを源泉徴収といいます。

源泉徴収した税金は、原則として、給与などを実際に支払った月の翌月10日までに国に納めなければなりません。

こうして国は税金の徴収漏れを防げますし、一種の分割払いになることで一度に多額の税金を納付することも防げます。

 

<つぎに税額の確定>

ところが、その年1年間に給与から源泉徴収をした税金の合計額は、必ずしもその人が1年間に納めるべき税額とはなりません。

そこで、その年の1月1日から12月31日までの間に支払うべきことが確定した給与の合計額に応じ、一覧表により給与所得控除後の給与の額を求めます。

ここから、扶養控除などの所得控除を差し引き、所得税の税率を当てはめて税額を求めます。

 

<最後に年末調整>

源泉徴収をした税金の合計額と、1年間に納めるべき税金には、差額が発生します。この差額をその年最後の給与で精算するのが年末調整です。

一般には、源泉徴収をした金額の方が多いため、徴収しすぎた税額を返金します。これを「年調還付」などと呼んでいます。

反対に、1年間に納めるべき税金の方が多い場合には、追加で差額の税額を徴収します。これを「年調不足」などと呼んでいます。

年末調整の対象となる人は、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人です。

ただし、2,000万円を超える給与の支払を受ける人は、年末調整の対象になりません。

 

2016.02.20.

<所得税計算のしくみ>

所得税は、所得金額に税率を掛けるのではなく、所得金額から扶養控除などを差し引いて課税所得を計算し、この課税所得に税率を掛けて算出します。

ですから扶養控除が多いほど、課税所得が減り税金は安くなります。

 

<扶養控除の意味>

所得税や個人住民税の納税者に、控除対象扶養親族となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを扶養控除といいます。

ここで、控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

 

<扶養親族の範囲>

扶養親族とは、その年の12月31日の時点で、次の4つの要件すべてに当てはまる人です。

ただし、納税者が年の途中で死亡・出国する場合は、その時点が基準となります。

1.配偶者以外の親族(6親等内の血族と3親等内の姻族)または都道府県知事から養育を委託された児童や市町村長から養護を委託された老人であること。

2.納税者と生計を一にしていること。

3.年間の合計所得金額が38万円以下であること。

(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

4.青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと。

 

<扶養控除の金額>(平成27年4月現在)

たとえば、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人、つまり特定扶養親族の場合には、所得税で63万円、住民税で45万円となっています。

 

2016.02.01.

<扶養に入るケース>

結婚して、配偶者を扶養に入れる場合だけでなく、配偶者が、たとえば出産準備のために仕事を辞めた場合も、扶養に入ることになりますね。

どちらも、嬉しいお話です。

 

<「扶養に入る」と言っても…>

社会保険上と税法上では、扶養に入る基準が違うのです。

税法上は扶養から外れるけれど、社会保険上は扶養に入ったままということもあるのです。もちろん、この逆もあります。

 

<社会保険上の基準は?>

これから先、1年間の収入見込み額が、130万円未満になると、扶養に入ることになります。

ただし、配偶者が、60歳以上か障害者の場合には、180万円未満が基準となります。

また、配偶者が勤務先で社会保険に加入していると、配偶者の扶養には入れません。

健康保険組合で健康保険に入っている場合には、少し例外があります。それぞれの健康保険組合で、ご確認ください。

 

<社会保険の扶養に入ると?>

会社で働いていて厚生年金に入っていた人が、退職して、配偶者の扶養に入ると、国民年金の第3号被保険者になります。保険料は、支払わなくても、国民年金の保険料を支払っているのと、同じ効果があります。

会社で働いていて健康保険に入っていた人が、退職して、配偶者の扶養に入ると、保険料を支払うことなく、配偶者の健康保険が使えるようになります。

ただし、配偶者が、国民健康保険だと、扶養家族という考え方が無いので、世帯全体で保険料を支払う形になります。

 

<税法上の基準は?>

その年の1月から12月までの年収が、103万円未満だと、扶養に入ることになります。

ただし、配偶者が60歳から64歳までの場合には108万円、65歳以上の場合には158万円が基準となります。

 

2016.01.13.