正社員の月給を試用期間だけ15万円としても問題ないか?

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<試用期間だけ低めの月給>

試用期間中は低めの月給にしておいて、本採用になったら本人の働きぶりに見合った月給に引き上げるのは、よく行われていることです。

労働基準法も試用期間中の賃金が低めになることに配慮して、平均賃金を計算する場合には、試用期間を除くことになっています。〔労働基準法12条3項5号〕

求人広告でも、入社時の労働条件通知書でも、試用期間の月給について正しく明示していれば問題ありません。

 

<最低賃金法との関係>

月給を1か月の所定労働時間で割って、都道府県ごとの最低賃金を下回れば、最低賃金法違反となります。

入社にあたっては、労働条件通知書などで所定労働時間を示さなければ違法なのですが、計算方法としては次のようになります。

土日のみが休日で、あとは一切休日がない場合、1日8時間勤務なら、

365日×(5日÷7日)×8時間÷12か月=173.8時間

となりますから、174時間と定めればよいでしょう。

都道府県ごとの最低賃金×174時間 を月給が下回れば、月給が安すぎるので、最低賃金法違反ということになります。

月給が15万円で、月間所定労働時間が174時間であれば、

150,000円÷174時間=862円

ですから平成28年7月現在、最低賃金がこれを上回る東京都と神奈川県では違法となってしまいます。

 

<さらに定額残業代を含む場合>

月給に定額残業代を含むのであれば、求人の段階からこれを明示する必要があります。

たとえば、月間所定労働時間が174時間で、15万円の月給に20時間分の定額残業代を含むのであれば、残業代抜きの純粋な基本給をPとすると、

150,000円=P+P÷174時間×20時間×1.25 ですから、これを解いて、

残業代抜きの基本給が131,155円、20時間分の残業代が18,845円となります。

すると、今度は131,155円が最低賃金の基準となりますから、

131,155円÷174時間=753.8円

ですから平成28年7月現在、最低賃金がこれを上回る北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、広島県では違法となってしまいます。

 

2016.07.28.