インターンシップの活用範囲の拡大

2022/06/22|820文字

 

<以前の三省合意>

文部科学省・厚生労働省・経済産業省の三省合意である「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」の平成27(2015)年改正版では、インターンシップは「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」と定義され、そこで取得した学生情報を広報活動や採用選考活動に使用してはならないとされていました。

 

<産学協議会の報告書>

これに対し、「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」(産学協議会)は、令和4(2022)年4月に公表した報告書で、インターンシップについて新たな定義を定め、一定の基準に準拠するインターンシップで得られた学生情報については、その情報を採用活動開始後に活用可能とすることで産学が合意に至ったとし、三省合意は早急な見直しの要望を受けていました。

 

<三省合意の改正>

これを踏まえ、令和4(2022)年6月13日、三省合意が改正されました。

令和6(2024)年度の大学卒業予定者、大学院修士課程の修了予定者より、就業体験要件(必ず就業体験を行う。インターンシップ実施期間の半分を超える日数を職場での就業体験に充てる)や、実施期間要件(インターンシップの実施期間は、汎用的能力活用型では5日間以上、専門能力活用型では2週間以上)等一定の基準に準拠するインターンシップで得られた学生情報については、その情報を採用活動開始後に活用可能となります。

 

<類型の限定>

今回の改正で、インターンシップで得られた学生情報を採用活動開始後に活用できるとはいえ、その対象は限定されています。

学生のキャリア形成支援における産学協働の取組の4類型のうち、タイプ3とタイプ4の基準を満たしたものたけが対象となります。

 

参考:学生のキャリア形成支援に係る産学協働の取組の4類型

タイプ1 オープン・カンパニー

タイプ2 キャリア教育

タイプ3 汎用的能力・専門活用型インターンシップ

タイプ4 高度専門型インターンシップ

 

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