2月は月給からの欠勤控除に注意

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<注意ポイント>

月間所定労働日数は、実際の勤務日数と比較して割増賃金や欠勤控除を行う基準となるものではありません。日数同士の比較をするのは不合理なのです。

月間所定労働日数は、残業や欠勤があった場合に、月給から時間単価を計算して、その金額を計算するために使っています。

2月はカレンダー上の日数が少ないですから、勤務日数が少なくなるのが自然です。毎年2月の給与が減ってしまうのでは、月給制にした意味がありません。

実際の勤務日数に応じて給与を計算するのであれば、日給制の労働契約にすべきです。

 

<具体例>

たとえば、月間所定労働日数が22日の場合に、会社のルールに従って休みをとっていたら、ある月は24日出勤となり、また別の月は20日出勤となったとします。

このとき2日分の休日出勤手当が発生したり、2日分の欠勤控除が発生したりでは、月給が毎月変動してしまいます。明らかに不合理です。

そもそも休日出勤や欠勤は、1週間を一区切りとして計算します。ここに月間所定労働日数は出てきません。

月間所定労働日数は時間単価の計算に使うだけです。

結局、月間所定労働日数は給与計算をする人だけが意識していて、他の社員はカレンダーを見ながら会社のルールに従い出勤していれば、月給の変動は無いのが正常な姿です。

 

<一般的な所定労働日数>

「所定」は「定まる所」つまり「決めたこと」「決まっていること」ですから、所定労働日数というのは就業規則や労働契約で決められている労働日数です。

年次有給休暇など休暇の取得や欠勤の発生がありますので、実労働日数とは一致しません。

年間所定労働日数は、うるう年も平年と同じ日数とすることが多いようです。

月間所定労働日数は、大の月も小の月も同じ日数とすることが多いようです。

年間所定労働日数 ÷ 12 = 月間所定労働日数とするのが一般です。このとき、分かりやすくするために、1日未満の端数は切り捨てることが多いようです。

 

<残業手当の計算>

月給を月間所定労働時間で割って時間単価を計算し、時間外労働1時間当たりの賃金を、時間単価 × 1.25 などとして計算するのが一般です。

この場合、月間所定労働時間 = 1日の所定労働時間 × 月間所定労働日数 で計算されます。

会社によっては、年間所定労働時間 ÷ 12を基準に直接月間所定労働時間を定めています。

月によって、月間所定労働日数が変動すると、残業手当の時間単価が月によって変動するなどの不都合が発生しうるので、毎月同じ日数にするのが無難でしょう。

 

<所定労働日数が無いと>

月間所定労働日数を固定した日数に決めないまま給与計算をしている会社、あるいは外部に委託している会社は、社員のモチベーションを低下させている恐れがあります。

時間単価の低い期間は仕事を先送りにして、時間単価の高い期間に残業して業務をこなせば、手取り額が増えるという現象も発生します。

また、平成31(2019)年4月1日からは、労働者からの申し出が無くても、使用者が積極的に年次有給休暇を取得させる義務を負うことになります。ところが、週単位あるいは年単位での所定労働日数が決まっていなければ、年次有給休暇の付与日数が確定できません。

現時点で所定労働日数の決まっていない社員がいる会社では、遅くとも平成31(2019)年3月までには、社労士に相談するなどして確定しておきましょう。

 

2019.02.04.解決社労士