ひとり残業の問題点

2021/11/15|976文字

 

 一人で残業

 

<上司による管理>

上司は部下の仕事ぶりを管理しています。

しかし、部下が全員帰るまで、上司が会社に残っているというのも不合理です。

ある程度育った部下のことは信頼して、ひとりで残業させるというのも許されるでしょう。

しかし、部下だけで残業させておいてノーチェックというのも、上司としての職責を果たしていないことになります。

残業代が欲しくてただ残っているだけの部下に気付かないのではお話になりません。

 

<勝手に残業したのなら>

残業は、会社が社員に命じて行わせるものです。

具体的には、上司が業務上の必要から、部下に命じて行わせることになります。

少なくとも、部下が残業の必要性を上司に打診し、これを受けて上司が部下に命ずるという形でなければ、残業は発生しない性質のものです。

それなのに、部下が自己判断で勝手に会社に残って働いたのなら、上司が指導しなければなりません。

しかし、この場合でも最初の1回は残業代を支払わなければなりません。

なぜなら、会社側である上司の教育指導不足が原因だからです。

 

<残業命令があったとしても>

たしかに「明日の会議の資料を完成させてから上がるように」とは言ったものの、残業時間の長さの割に完成度が低いのであれば、上司から部下に具体的な事情を聴かなければなりません。

解らなかったり迷ったりで時間がかかったのであれば、上司も一緒に残業すべきだったのかもしれません。

能力不足が原因であれば、少なくとも会議資料の作成については、ひとりで残業させないようにする必要があるでしょう。

 

<ひとり残業を発生させない工夫を>

ひとりで残業するというのはモチベーションが下がりますし、たった一人のために光熱費をかけるというのも不合理です。

たとえ部下が残業の必要性を主張したとしても、ひとり残業になるのなら、上司はその部下を帰らせる勇気を持つべきです。

残業の必要性を申し出るタイミングが遅いのなら、仕事の進め方やスケジューリングについての指導が必要です。

仕事の合間に居眠りしたり、軽食をとったり、雑談したり、喫煙したり、仕事に関係ない資料を読んだり、個人的興味でパソコンをいじったり、スマホを操作したりの時間の総合計が長い一方で残業が発生している社員は、人件費の割に仕事が進んでいないことになります。

このような部下に対しては、上司の徹底的な指導が必要でしょう。

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