2022/11/09|461文字
<本来は労働者のための労災保険制度>
労災保険は、労働者の業務や通勤による災害に対して、保険給付を行う制度です。
しかし、労働者ではなくても、その実態から労働者に準じて保護すべきであると認められる人は、特別に任意で加入できることになっています。
これが、特別加入制度です。
中小企業の事業主・代表者は、一人で何役もこなしていて、その業務内容が一般の労働者と重なる部分が多いものです。
そこで、労働者に準じて保険に加入できるようになっているのです。
<中小事業主等の範囲>
つぎの表の労働者を常時使用する事業主・代表者、または、その事業に従事する家族従事者や代表者以外の役員などが対象です。
業種 |
企業全体の労働者数 |
金融業 保険業 不動産業 小売業 |
50人以下 |
卸売業 サービス業 |
100人以下 |
その他の業種 |
300人以下 |
<初めて特別加入をする場合の条件>
つぎの3つが加入の一般的条件となります。
・雇っている労働者について、労災保険が適用されていること。
・労働保険の事務処理を労働保険事務組合に委託していること。
・所轄の都道府県労働局長の承認を受けること。