労災補償運営方針(令和4年度)

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2022/02/28|1,250文字

 

不注意による労災の防止https://youtu.be/HJPbk2GW7os

 

<通達の発出>

令和4(2022)年2月15日、厚生労働省大臣官房審議官(労災、建設・自動車運送分野担当)から都道府県労働局長に宛てて、令和4年度の労災補償業務の運営に当たって留意すべき事項についての通達が発出されました(労災発0215第1号)。

この通達の中で、令和4年度においては、次の事項に留意し労災補償行政を推進する方針であることが明らかにされています。

1.新型コロナウイルス感染症等への迅速・的確な対応

2.過労死等事案などの的確な労災認定

3.迅速かつ公正な保険給付を行うための事務処理等の徹底

4.業務実施体制の確保及び人材育成、デジタル化の推進

 

<方針策定の背景>

上記の方針は、最近の労災補償行政を巡る状況への対応として、重点的に取り組むものです。

この通達では、方針策定の背景を概ね次のように説明しています。

近年、労災保険の新規受給者数は年間65万人を超える状況にあります。

こうした中での使命は、被災労働者に対して迅速・公正な保護をするため、必要な保険給付等を行うことにあります。

この使命を果たすため、職員ひとり一人がこの役割を自覚し、社会情勢に応じた業務運営の改善を実施していかなければなりません。

新型コロナウイルス感染症に関する労災請求件数は2万件以上となり、今後も相当数の労災請求が想定されます。

このことから迅速・公正に対応し、事業場等に対しても、積極的な労災請求を勧奨するよう要請することが大事です。

また、過労死等や石綿関連疾患など職業性疾病を巡る国民の関心は高く、過労死等に関する労災請求件数は2,800件以上となり、石綿関連疾患に関する労災請求件数も1,000件以上となるなど、多くの複雑困難事案の処理を求められている状況にあり、これらの労災請求事案に引き続き迅速かつ公正に対応していく必要があります。

一方で、現状の定員事情や行政経費に関する予算事情など、労災補償行政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。

このような状況の中で、労災補償行政に対する国民の期待に応え、労災請求に適切に対応するためには、厚生労働本省、都道府県労働局、労働基準監督署が、より一層連携して効率的な業務運営に取り組み、また、的確な事務処理の実施に必要な体制確保と人材育成を行うことが重要となっています。

 

<解決社労士の視点から>

方針策定の背景に述べられている内容から、厚生労働省も過労死等や石綿関連疾患など国民の関心が高い、つまり、マスコミが大きく取り上げる事項については、重点項目とせざるを得ないことが窺われます。

企業としても、マスコミでしばしば取り上げられる問題については、優先的に対応していかなければなりません。

また人件費予算が限られ、人手不足となっていることに対しては、連携しての効率的な業務運営に取り組み、人材育成を行うことで対応するとしています。

厚生労働省がどこまで取り組めるかは分かりませんが、企業にとっても、社内外の連携や人材育成が人手不足解消の要となることは言うまでもありません。

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