真実を指摘したならパワハラにならないか

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<報道では>

家電量販店ノジマの社長が、子会社の社員の実名を挙げて「使い物にならない」などと責めた文書が子会社のイントラネットに昨年8月に掲載されたことが判明しました。

この社員は昨年末に退社しています。

ノジマは「社員教育の一環」としています。

 

<パワハラの構造>

パワハラは、次の2つが一体となって同時に行われるものです。

 

【パワハラの2要素】

・業務上必要な叱責、指導、注意、教育、激励、称賛など

・業務上不要な人権侵害行為(犯罪行為、不法行為)

 

行為者は、パワハラをしてやろうと思っているわけではなく、会社の意向を受けて行った注意指導などが、無用な人権侵害を伴っているわけです。

 

<業務上不要な人権侵害行為>

業務上必要な行為と同時に行われる「業務上不要な人権侵害行為」には、次のようなものがあります。

 

【無用な人権侵害】

・犯罪行為 = 暴行、傷害、脅迫、名誉毀損、侮辱、業務妨害など

・不法行為 = 暴言、不要なことや不可能なことの強制、隔離、仲間はずれ、無視、能力や経験に見合わない低レベルの仕事を命じる、仕事を与えない、私的なことに過度に立ち入るなど

 

刑事上は犯罪となる行為が、同時に民事上は不法行為にもなります。つまり、刑罰の対象となるとともに、損害賠償の対象ともなります。

 

<真実でも>

真実の指摘なら責められる理由は無いだろうというのは素人の考えです。

名誉棄損について、刑法は次のように規定しています。

 

第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

 

つまり、生きている人のことについては、真実であろうとなかろうと名誉を毀損することは犯罪になるということです。

 

「仕事が遅い」「ミスが多い」「仕事をサボっている」という指摘を、人前で行ったなら、それは名誉棄損罪に該当するでしょう。

パワハラとして社内で懲戒の対象になるのはもちろん、刑事告訴の対象となりうるわけです。

 

この辺りのことが、就業規則で対応できていない会社もあります。

経営者に勘違いがあるのなら、社会保険労務士へのご相談をお勧めします。

 

2019.03.20.解決社労士