2021年 7月 4日

2021/07/04|1,474文字

 

<人件費を考えると>

たとえば、月給20万円の社員を3人雇って、月45時間の残業をさせるよりは、4人雇って残業ゼロにした方が、同じ人件費でも生産性が上がります。 

月給20万円の社員が、月に45時間残業しているとします。

月間所定労働時間が174時間(8時間勤務で週休2日)だとすると、時間単価は、 

20万円 ÷ 174時間 = 1,150円(円未満切り上げ)

法定外残業の割増賃金は、 

1,150円 × 1.25 1,438円(円未満切り上げ)

毎月45時間残業しているとすると、その残業代は、

1,438円 × 45時間 = 64,710

これが3人だと、

64,710円 × 3人 = 194,130

これは、ほぼ1人分の月給に相当します。

つまり、ある会社に、あるいは、ある部署に3人いて、毎月45時間残業しているのなら、もう一人雇って残業しないことにすれば、同じ人件費で生産性が上がるということです。 

なぜなら、3人が残業した時間は、

45時間 × 3人 = 135時間

これは、月間所定労働時間の174時間を大きく下回るわけですから、4人で今までより多くの仕事をこなせますし、疲労も軽減されるので生産性が上がるということになります。

もちろん、残業代を不当にカットしていれば、この計算は狂ってきます。

しかし、日本は法治国家です。

「残業代をキッチリ支払っていてはやっていけない」などという会社はやがて消えます。

ですから、上の計算は長期的に見れば正しいと思います。

ただ現実には、最低賃金は上回るものの、ある程度の残業代が出ないと生活できない、そもそも一定の残業を前提として基本給や手当が決定されているという中小企業も多いのは事実です。

ですから当面は、長時間労働の解消と生活費の確保のバランスを考える必要が大きいのです。

 

<人間関係を考えると>

社長を含め4人の会社が1人増員して5人にすると、人間関係が66%も複雑になりますから、報連相やコミュニケーションが弱い会社ではギクシャクしてしまいます。

紙の上に4つの点を打って、そのうちの2つの点を結ぶ線を引くと、全部で6本の線を引くことができます。

これは、4人いる場合に人間関係が6通りできることを意味します。

紙の上に5つの点を打って、そのうちの2つの点を結ぶ線を引くと、全部で10本の線を引くことができます。

これは、5人いる場合に人間関係が10通りできることを意味します。

ちなみに、社員がn人の場合の人間関係は、n(n-1)÷2 通りとなります。

こうして、4人から5人に1人増えただけで、人間関係は6通りから10通りに66%も増えてしまうことになります。

退職理由の第1位は人間関係とも言われますので、せっかく1人採用しても、退職者が出やすいことになってしまいます。

 

<増員するにあたっては>

物理的な対応も必要です。

机やロッカー、制服など、什器・備品も増やさなければなりません。

社内のルール作りも急がれます。

従業員が10名になれば、就業規則を作成して所轄の労働基準監督署長に届出を行う必要がありますし、安全衛生推進者の選任なども必要になってきます。

こうしてみると、社員を増やすのも気が重いものです。

しかし、事業拡大のためには、人員の増加はやむを得ません。

ルール作り、労務管理、労働安全衛生といったことについては、ネットで検索できる一般論で済ませるわけにはいきません。

各企業へのカスタマイズを専門に行っている国家資格者の社会保険労務士(社労士)がいるわけですから、悩んでいないで委託することをお勧めします。

きっと社内で専門職を育てるよりは、遥かに短期間で格安に体制を整えることができるでしょう。

 

社会保険労務士の顧問契約https://youtu.be/XcBLsc-tOiQ

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