出勤率と年次有給休暇の付与日数

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<年次有給休暇の付与日数>

労働基準法で、年次有給休暇の付与日数は次の【図表1】のとおりです。週所定労働日数が4日以上で、週所定労働時間が30時間以上の場合には、週所定労働日数が5日以上の欄が適用されます。

 

【図表1】

週所定

労働日数

勤 続 期 間

6月 1年6月 2年6月 3年6月 4年6月 5年6月 6年6月以上
5日以上

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

4日以上5日未満

7日

8日

9日

10日

12日

13日

15日

3日以上4日未満

5日

6日

6日

8日

9日

10日

11日

2日以上3日未満

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

1日以上2日未満

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

 

これは法定の日数ですから、就業規則にこれと異なる規定があれば、労働者に有利である限りそれに従います。

【図表1】の中の週所定労働日数は、一般には「4日」「3日」などと表示されていますが、たとえば「4日」というのは「4日以上5日未満」という意味です。

月間所定労働日数さえ決まっていれば、週所定労働日数は次の計算式で求められます。

週所定労働日数 = 月間所定労働日数 × 12か月 ÷ 52週

こうして求められた週所定労働日数を、【図表1】に当てはめて年次有給休暇の日数を確定することができます。

 

会社によっては、所定労働日数を年間で決めている場合もあります。

この場合、次の【図表2】が用いられます。

 

【図表2】

年間所定

労働日数

勤 続 期 間

6月 1年6月 2年6月 3年6月 4年6月 5年6月 6年6月以上

217日以上

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

169~216日

7日

8日

9日

10日

12日

13日

15日

121~168日

5日

6日

6日

8日

9日

10日

11日

73~120日

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

48~72日

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

 

所定労働日数を半年間で決めているのなら2倍し、3か月間で決めているのなら4倍すれば良いのです。

 

<出勤率の問題>

年次有給休暇の付与について、労働基準法に次の規定があります。

 

(年次有給休暇)第三十九条 使用者は、その雇入れの日から起算して六箇月間継続勤務し全労働日の八割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した十労働日の有給休暇を与えなければならない。

○2 使用者は、一年六箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して六箇月を超えて継続勤務する日(以下「六箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数一年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる六箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を六箇月経過日から一年ごとに区分した各期間(最後に一年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の八割未満である者に対しては、当該初日以後の一年間においては有給休暇を与えることを要しない。

 

法律上は、出勤率が八割以上なら【図表1】か【図表2】で定められた年次有給休暇が付与され、八割未満なら全く付与されないということになります。

 

この出勤率は、大雑把に言うと 出勤した日数 ÷ 出勤すべき日数 で計算されます。

しかし、シフト制で、しかもそのシフトの変更が激しい職場などでは、出勤すべき日数(全労働日)を確定するのが困難です。

 

また、出勤率が八割未満ということは、年次有給休暇をフルに取得したうえ、さらに欠勤も発生している状態だと考えられます。

何らかの事情があって、そうなってしまったのでしょう。

翌年度も、同じ事情があるのなら、少しは年次有給休暇を付与してあげたいというのが人情です。

 

<出勤率を計算しないで付与する方法>

【図表2】の年間所定労働日数の欄を、年間出勤日数に変え、数値をその八割に置き換えたのが次の【図表3】です。

 

【図表3】

年間出勤日数

勤 続 期 間

6月 1年6月 2年6月 3年6月 4年6月 5年6月 6年6月以上

173日以上

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

135~172日

7日

8日

9日

10日

12日

13日

15日

96~134日

5日

6日

6日

8日

9日

10日

11日

58~95日

3日

4日

4日

5日

6日

6日

7日

38~57日

1日

2日

2日

2日

3日

3日

3日

 

【図表3】は、【図表2】で出勤率八割をギリギリの日数でクリアした状態を想定して作ってあります。

ですから、実際の年間出勤日数だけをカウントし、面倒な出勤率を計算せずに、年次有給休暇を付与した場合には、労働者に少しだけ有利となり、労働基準法違反とはなりません。

具体的には、欠勤がほとんど無い場合に、1行上の日数が付与されることになります。

そして、出勤率が低くても、それなりの日数だけ年次有給休暇が付与されます。

 

この仕組みなら、積極的にシフトに入ろうとするでしょうし、なるべく欠勤しないように頑張れるのではないでしょうか。

 

2018.10.09.解決社労士