労基署の記事

<スーパーマーケットと経営者を逮捕・送検>

江戸川労働基準監督署長は、スーパーマーケット経営会社とその代表取締役等を労働基準法違反の容疑で、平成2662日、東京地方検察庁に書類送検しました。

 

<逮捕・送検の理由>

このスーパーマーケット経営会社の代表取締役は、東京都江戸川区内の2店舖で勤務する従業員に残業代を支払いませんでした。

そこで、江戸川労働基準監督署労働基準監督官が、割増賃金の不払につき是正指導し、その是正措置結果について報告をするよう求めました。

ところが、この代表取締役は、部長A、課長Bと共謀し、平成25101日、労働基準監督官に対し、実際には支払をしていないのに、過去の賃金不払残業に対する割増賃金を遡及して支払ったとする虚偽の内容を記載した是正報告書を提出しました。

このウソの報告書提出が逮捕・送検の理由です。

 

<捜査が入ったキッカケ>

この会社に対しては、平成248月、平成256月に、江戸川労働基準監督署が、割増賃金の不払について是正するよう監督指導を行ってきました。

ところが、その指導にもかかわらず、違反行為を続けてきたので捜査に着手したのです。

そしてこの会社は、是正指導に対して是正報告を行っていたのですが、本社などを家宅捜索したところ、実際には遡及支払を行っていないことがわかり、ウソの報告であったことが判明したのです。

 

<サービス残業に対する指導>

各労働基準監督署では、事業者に対して適正な労働時間管理の徹底を図り、賃金不払残業を起こさせないことを重点とした監督指導を実施しています。

また、是正指導にも関わらず改善の意欲が認められず、賃金不払残業を繰り返し、または労働基準監督署に対し虚偽の報告を行うなど重大悪質な事業者に対しては、書類送検を含めて厳正に対処しています。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

労働基準監督署は、退職者などからの申告に基づき、会社に抜き打ちの調査をすることがあります。また、事前に調査内容や調査日時を通知したうえで調査に入ることもあります。

通知があった場合には、ぜひ信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。調査への立会や、その後の報告書作成・提出を含め、会社の負担を最小限にして速やかな対応をすることができます。

また、顧問の社労士がいれば、抜き打ち調査への対応も安心です。

 

※労基署による監督をわかりやすく調査と表示したところがあります。

 

2017.03.03.解決社労士

<労働法に関する行政監督制度>

労働基準法などの実効性を高めるため、行政監督制度が設けられています。

厚生労働大臣のもとに、国に1つの厚生労働省労働基準局、各都道府県に1つの労働局、都道府県をいくつかのエリアに分けて設置される労働基準監督署があります。

たとえば、東京都立川市にある立川労働基準監督署は、立川市、昭島市、府中市、小金井市、小平市、東村山市、国分寺市、国立市、武蔵村山市、東大和市の10市を管轄しています。

 

<労働基準監督官と署長>

労働基準監督官は、労働基準法など労働法の施行のための行政取締や刑事処分にかかわり、事業場を臨検し、帳簿や書類の提出を求め、必要な尋問を行う権限や、労働基準法違反の罪に対する捜査権、逮捕権など司法警察員としての権限をもっています。

労働基準監督署長も、労働基準法のもとで臨検、尋問、許可、認定など様々な権限をもっています。

この他、労働基準監督署長や労働基準監督官は、必要があると認めるときには使用者や労働者に報告や出頭を命じることができます。

 

<労働基準監督署の機能の限界>

労働基準監督署は、強力な権限をもっていますが、それは労働基準法や労働安全衛生法などに根拠のある場合に限られています。

たとえば、解雇権濫用の有無の判断など、労働者や企業にとって切実な問題であっても、監督権限を行使することはできません。残念ながら、これらの機関は直接の紛争解決権限をもっているわけではないのです。

 

<社労士(社会保険労務士)の立場から>

直接訪問した場合でも、電話による問い合わせの場合でも、社労士であることを名乗ると、労働局や労働基準監督署の皆さんはとても親切です。本当に頼りになります。

会社の人事部門で働いていた時に比べて、一段上の対応をしてくださっているように思われます。おそらく話の通じる専門家として見てくださっているのでしょう。

年金事務所や協会けんぽでも同様のことを感じます。もし、行政の相談窓口などに問い合わせても、今一つ納得できない場合には、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。社労士から改めて問い合わせると、深い回答が得られるものです。

 

2016.12.21.

※労基署による監督をわかりやすく調査と表示したところがあります。

 

<労働基準監督署が調査に入るケース>

労働基準監督署が企業の調査に入るケースとしては、次の3つが多いでしょう。

・方面(ほうめん)という部署が、労働基準法の順守状況を確認するため。

・安全衛生課という部署が、労働安全衛生や労働環境の状況を確認するため。

・労災課という部署が、労災発生後の再発防止策を確認するため。

 

<方面による調査>

多いのは、サービス残業と過重労働のチェックです。

労働基準法違反は「是正勧告書」で、その他の改善すべき点は「指導票」で指導が行われます。

これに対して、企業は「是正報告書」を提出して、改善したことを報告します。

これにて一件落着となっても、ほとぼりが冷めると元に戻ることもありますから、2~3年後に改善内容が定着していることを確認するため、再調査が入ることは多いものです。

最初の調査で何一つ指摘を受けていなければ、再調査ということもありません。

 

<安全衛生課による調査>

労働安全衛生法などの順守状況が確認されます。

たとえば、機械類の操作がある場合には、現場にマニュアルがあるか、わかりやすい警告表示があるかなどがチェックされます。

また、重量物の取り扱いがある場合には、誰が作業を行っているか、特に女性が制限を超えて重量物を扱っていないかなどがチェックされます。

もし、これらについて是正を求められても、改善することは比較的簡単ですが、2~3年後に改善内容が定着していることを確認するため、再調査が入ることは多いものです。

このときには、安全教育の実施について、実績資料の提示を求められることもあります。

 

<労災課による調査>

同種の労災事故が繰り返され、あるいは重大な労災事故があった場合には、3か月~1年半後に調査が入ることがあります。

このときは、「企業が自主的に行っている労災の再発防止策」を監督署が確認します。きちんと出来ていれば良いのですが、不十分なら「是正勧告書」「指導票」による指導が行われます。そして、この指導があった場合には、2~3年後に改善内容が定着していることを確認するため、再調査が入ることは多いものです。

 

<ここも社労士(社会保険労務士)の出番>

以上のように、最初の調査で何も指摘されなければ、再調査ということも無いのですが、「何も指摘されない」というのは少数です。

会社の中に、専任の担当者がいない場合には、顧問の社労士が対応することになります。現場任せにしておくと、いつの間にか最初の調査が入った時点の状態に戻ってしまっていることが多いものです。

社労士は、労働基準監督署の調査が入っても指摘事項が最小限になるよう、普段から労働環境の改善や労災発生防止策についてアドバイスします。もちろん、実際に調査が入ることになれば、この調査にも立ち会いますし、その後の監督署からの指導へも対応します。

監督署の担当官にしても、専門家がいれば安心ですから、スムーズに事が進みます。

ぜひ、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

2016.11.24.

<労働基準監督官の任務>

労働基準監督官の基本的任務は、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法などの労働法で定められている労働者の労働条件や安全・健康の確保・改善を図るための各種規定が、工場、事業場等で遵守されるよう、事業者などを監督することにあります。

労働基準監督官は、監督を実施し法令違反が認められた場合には、事業主などに対し文書で指導し是正させるのです。

また、危険性の高い機械・設備等について労働基準監督署長が命ずる使用停止などの行政処分の実行も行っています。

 

<労働基準監督官の権限>

こうした任務を全うするため、労働基準監督官には労働法により臨検(立入調査)権限を始め、帳簿・書類などの検査権限、関係者への尋問権限など多くの権限が与えられています。〔労働基準法101条、103条、労働安全衛生法91条、98条、最低賃金法32条など〕

また、労働基準監督官には、司法警察員としての職務権限があるため、重大・悪質な法令違反を犯した事業者などに対しては、司法警察権限を行使して、刑事事件として犯罪捜査を行うこともあります。〔労働基準法102条、労働安全衛生法92条、最低賃金法33条など〕

 

<立入調査>

労働基準監督官の監督は、各種情報に基づき問題があると考えられる事業場を選定して行われています。

例えば、労働災害発生の情報や労働者からの賃金不払、解雇等の申告・相談をきっかけとして、また、問題が懸念される事業場などをあらかじめ選定した上で計画的に、監督が実施されています。

なお、事業場のありのままの現状を的確に把握するため、原則として予告することなく事業場に監督を行っています。

臨検(立入調査)の拒否・妨害や尋問に対する陳述の拒否・虚偽の陳述、書類の提出拒否・虚偽を記載した書類の提出については、罰則が設けられています。〔労働基準法120条、労働安全衛生法120条、最低賃金法41条など〕

 

2016.09.22.解決社労士

※労基署による監督をわかりやすく調査と表示したところがあります。

 

<労基署の是正勧告とは>

労基署の調査が入ると、法令違反の部分について改善を求める「是正勧告書」という文書を交付されます。というより、労基署まで取りに行かされることが多いです。

これに対して会社は、改善の内容を「是正報告書」という文書にまとめて労基署に提出します。

こうした対応を誠実に行っても、再度の調査が入るということはあるのでしょうか。

 

<労働基準監督署による調査の種類>

一般には4つに分類されています。

定期監督 = 各年度の監督計画により、労基署が管轄する企業の中から調査対象を選択し、法令全般について一般的に調査

災害時監督 = 業務災害が発生したあとに、原因究明や再発防止の指導を行うため調査

申告監督 = 労働者からの申告があった場合に、その申告内容について確認するため調査

再監督 = 是正勧告により指摘した法令違反が是正されたかを確認するための調査

是正勧告を受けて期限までに是正報告書を提出しなかった場合にも行われる。

 

<結論として>

上記のように、きちんと対応しても、再度の調査(再監督)が行われる場合があります。

最初の調査の時や、その後の会社側の態度が悪いと、再度の調査を予告されることもあります。

いたずらに労基署を敵視するのではなく、会社を改善するのだという態度で臨みたいものです。

 

2016.05.17.

※労基署による監督をわかりやすく調査と表示したところがあります。

 

<労働基準監督官の権限>

労働基準監督官には、事業場への臨検(立入調査)権限、帳簿・書類等の検査権限、関係者への尋問権限など多くの権限が与えられています。〔労働基準法101条、103条、労働安全衛生法91条、98条、最低賃金法32条など〕

これらの権限を行使して、工場や事業場等に監督を実施し、関係者に尋問したり、各種帳簿、企画・設備等を検査します。

そして、法律違反が認められた場合には、事業主等に対しその是正を求めるほか、危険性の高い機械・設備等について労働基準監督署長が命ずる使用停止等の行政処分の実行を担っています。

なお、臨検(立入調査)の拒否・妨害や尋問に対する陳述の拒否・虚偽の陳述、書類の提出拒否・虚偽を記載した書類の提出については、罰則が設けられています。〔労働基準法120条、労働安全衛生法120条、最低賃金法41条など〕

さらに労働基準監督官には、警察官のような司法警察員としての職務権限があるため、重大なまたは悪質な法違反を犯した事業者等に対しては、司法警察権限を行使して、刑事事件として犯罪捜査を行うこともあります。〔労働基準法102条、労働安全衛生法92条、最低賃金法33条など〕

 

<その場で対応できない場合>

労働基準監督官は、事業場のありのままの現状を的確に把握することが重要であるため、原則予告することなく事業場の監督を行っています。

したがって監督時には、事業場で労働基準監督官に対応すべき職務を担っている社員も、通常の自分の仕事をしている状況にあると思われます。

しかし、労働基準監督官が法律上の権限を基に監督していることを踏まえれば、できる限り時間をとって、これに対応することが適切です。

ただし来客があるなどで、どうしても時間が取れない場合もあると考えられます。

このような場合には、労働基準監督官に事情を十分に説明し、監督時間の短縮や監督日時の延期を要望すればよいと考えられます。

 

<その後の指導>

調査が入った後には、ほとんどの場合、会社が「是正勧告書」「指導票」という2種類の書類を受け取ることになります。

「是正勧告書」は、法律違反があるので、すぐに正しい形に改めなさいという趣旨です。

会社はこれに対応して、改善内容をまとめた「是正報告書」を労働基準監督署長に提出するのが一般です。

万一放置して、再び法律違反が見つかると、刑事事件として送検されることがあります。もちろん、ウソの「是正勧告書」を提出しても罰せられます。

「指導票」は、法律違反ではないけれど「改善した方がいいですよ」という指導の内容が書かれています。

調査が入ったとき、社会保険労務士が立ち会えば、労働基準監督署の監督官の方も、「話の通じる専門家がいる」ということで安心します。もちろん反対に、緊張されてしまうこともありますが。

社労士が立ち会えば「是正勧告書」「指導票」の内容も、厳しくならないものです。反対に、専門知識の無い方が、わかりにくい説明をしたために誤解され、法律違反を指摘されることもあります。

 

<事前の予告がある場合>

立ち入り検査は、必ずしも予告なしに行われるとは限りません。

もし、事前に調査の予告が入ったなら、その調査の意図を見抜いて準備しておけば、その後の会社の負担は大いに軽減されます。

ぜひ、充分な準備をしておきましょう。

下手な対応や下手な報告書の提出は、会社にとって命取りになることもあります。その場の勢いではなく、長期的視点に立っての対応をしたいものです。

 

2016.03.31.