ブラックの記事

<問題社員>

「良いことの原因は自分、悪いことの原因は他人」と思い込み、権利を濫用して、退職後に会社を訴えるような従業員です。

会社の業績が向上すれば、誰よりも自分が一番貢献していると感じますし、昇給・昇格・臨時ボーナスなど期待はふくらみます。

年次有給休暇を取得できなければ、上司が無能であり、人事の方針が間違っていると感じます。自分の生産性の低さや計画性の欠如は感じません。

労働者としての権利は最大限主張します。会社側の権利や、他の従業員の権利との調整など思いつくことはありません。

問題社員であることが周囲にバレて、居心地が悪くなると突然会社を辞めます。社長以下従業員一同がホッとしていると、会社を訴えてきます。訴えの理由は、会社に辞めさせられたとか、仕事がキツくて病気になったとか、サービス残業代の請求だったりします。会社としては、これに対応しなければなりませんから、退職してもなお迷惑をかけられるということになります。

 

<問題社員を入社させない方法>

採用選考の段階で見極めることが大事です。履歴書や職務経歴書、採用面接中の発言などに、次のような傾向が強く見られれば、採用を見送ることです。

・仕事でも私生活でも上手くいったことの原因は自分にあると主張する。

・仕事でも私生活でも上手くいかなかったことに自分の責任は無いと言う。

・年次有給休暇の取得率、昇給や昇進の可能性などに強い興味を示す。

・会社や上司とのトラブルの経験と自分の正当性について話す。

これらは、あらかじめ「面接シート」にチェック項目を入れておくことができます。

具体的に採用選考をどうすれば良いか迷ったら、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

<問題社員の教育>

問題社員に、会社の方針を具体的に落とし込んだり、新しい仕事を教えたりということについては、普通に行うことができます。

しかし、問題社員から優良社員に変えることはできません。生まれてから今までに、私生活でも仕事でも多くの経験を積む中で、今の人間力を身に着けてきたのですから、他人がこれを変えることはできません。

問題社員の真逆の優良社員とは、良いことも悪いこともその原因を自分と他人の両方にあると理解し、労働者としての権利を主張する前に会社や他の従業員の都合を考え、退職までにどれだけ会社を改善し成長させられるか真剣に考えるような従業員です。

問題社員を優良社員に変えようと努力するよりは、優良社員を採用した方が近道です。

 

<うっかり問題社員を入社させてしまったときのために>

会社オリジナルの就業規則が最大の武器になります。

権利の濫用を許さず、会社が不当に訴えられるスキを作らない就業規則を作り、磨き、周知することによって、被害を最小限に抑えることができます。

もちろん、優良社員がのびのびと働ける内容にしなければなりません。

もう一つ、きちんとした人事考課基準の確立と運用で、問題社員にとって居心地の良くない会社にしておくことです。

問題社員が人の上に立つようになってしまったら、部下はたまったものではありません。能力が発揮できなくなるだけではなく、いたずらに退職者を増やすことになってしまいます。

就業規則や人事考課についても、問題を感じるようになる前に、信頼できる社労士(社会保険労務士)にご相談ください。

 

2016.10.05.

<ブラックとは?>

ブラックは、自分が身を置く社会関係の中で、道義的に求められていることをせず、自分(自分たち)のやりたいようにしてしまう人(企業)であると定義します。

これは、他人から自分(自分たち)への干渉を極端に嫌う、自己中心的で無責任な態度です。倫理観が欠如していて、正しく行動することについては消極的で無気力です。

 

<ブラック企業とは?>

ブラック企業は、企業と労働者が身を置く労使関係の中で、道義的に求められている労働法の順守、誠実な行動、常識的な対応ということに配慮せず、やりたいようにやってしまう企業です。

そもそも労働法の規定はどうなっているか、どうするのが誠実で常識的な行動なのか、これを積極的に知ろうとはしません。

必ずしも悪意をもっているとは限らず、面倒くさいから考えない、コンプライアンスなんて知らないという企業も多いものです。

 

<ブラック企業の疑い>

「自分の働いている会社は、ブラック企業ではないか?」という疑問を抱く方が増えています。

その理由として、次のようなことが挙げられています。

・正社員とその他の従業員とで通勤費の計算方法が異なる

・支給される通勤費に上限額がもうけられている

・日曜日や祝日に出勤しても割増賃金が無い

・生理休暇をとった場合に無給となる

・父親の葬式で休んだら弔事休暇ではなく欠勤となった

・8時間勤務で休憩が50分

・退職金や賞与の支給が正社員に限定されている

・2年半勤務しても退職金が出なかった

・試用期間が3か月なのに10日間で解雇となった

どれもこれも就業規則に違反していない限り、必ずしも違法ではありません。

それでも「ブラック企業」と判断するということは、これらのことが常識に反するという考えなのでしょう。

 

<疑いを晴らすには?>

法律の規定がどうなっていて、会社のルールがどうなっているのか、それはなぜなのか、ということについて社員教育が必要です。

会社が正しいことをしていても、会社を疑う社員がいるようでは、生産性が上がりませんし、社員も会社も成長しません。

そして、この教育は会社を疑っている社員に対しては、効果が期待できません。少なくとも社外の講師による説明会など、客観性を確保した教育が必要となります。

それでも、社員の納得が得られない社内ルールがあったなら、それはその会社の社員の常識に反しているわけですから、見直しをお勧めします。

 

2016.03.17.

<ブラックとは?>

ブラックは、自分が身を置く社会関係の中で、道義的に求められていることをせず、自分(自分たち)のやりたいようにしてしまう人(企業)であると定義します。

これは、他人から自分(自分たち)への干渉を極端に嫌う、自己中心的で無責任な態度です。倫理観が欠如していて、正しく行動することについては消極的で無気力です。

 

<ブラック求人の実態>

労働条件が実態と異なる求人広告を「ブラック求人」といいます。

働き手を募る広告は、募集企業と求職者との社会関係の中で、その内容が正しく実態を示していることが道義的に求められています。

ところが、ハローワークの求人票を含め、このブラック求人についての苦情や相談は一向に減少しません。

それどころか、ブラック求人を出している企業の間では、ブラック求人を採用のための必要なテクニックであるという、誤った共通認識が生じています。

 

<ブラック求人への制裁は?>

実は、求人広告にウソを書いて出しても、これといって制裁が無いのです。

厚生労働省としても、監視や取締りの強化、ペナルティを設けるなどの有効な対策をとることができていません。

ハローワークの求人票ですら、民間の求人広告会社と同じく、利用者からクレームがあれば、掲載の依頼をした企業に釘を刺すだけです。ですから、「ハローワークの出している求人だから」「○○新聞に載っている求人だから」ということで、そのまま信頼してはダメです。

たとえブラック求人であったとしても、労働契約の際に、正しい労働条件を示していればそれで良しというのが、当局の公式見解のようです。

 

<ブラック求人を信じて採用されるとどうなるか?>

採用にあたって示された労働条件が実際と違っていたらいつでも退職できる、そして、働くために引っ越した労働者は14日以内に帰郷する場合、その旅費を使用者に請求できるという規定があります。〔労働基準法15条〕

ですから、採用にあたって示された労働条件と、実際に働き始めてから判明した労働条件が違えば、退職を申し出る権利が労働者には保障されています。

ところが、求人広告と採用にあたって示された条件が違うことや、求人広告と実際に働き始めてから判明した労働条件が違うことは、労働基準法も想定していません。

結局こうした場合には、労働契約が有効ということになってしまいます。

 

<どうやって身を守るか?>

仕事を探している皆さんは、なかなか仕事が見つからないと、条件を落としてでも就職しようとします。

ですから、良い条件の求人広告を見れば「ここに入社したい」と思います。

それでも、求人広告はあくまでも「広告」なのだということを忘れずに、実際の労働条件は採用面接のときに確認しましょう。

そして、「広告」と違っていたら、採用を辞退しましょう。

「なんか求人広告と違う気がするけど、まぁいいか」と妥協するのは、自己責任ということになります。

 

<万一、引っかかってしまったら?>

ブラック求人を出すような企業は、他にもいろいろとブラックな面を持ち合わせていることが多いものです。

そういう企業で無理に働くようなことはせず、なるべく早く労働法に明るい弁護士や特定社会保険労務士にご相談いただくのが得策だと思います。

 

2016.03.16.