多様な人材の活躍

LINEで送る

令和元(2019)年7月23日、内閣府が経済財政白書を取りまとめ公表しました。

この中で、多様な人材の活躍について、分かりやすくまとめられています。

 

<多様な人材の意味>

多様な人材(ダイバーシティ)とは、広義では、性別や国籍、雇用形態など統計的に表されるものだけではなく、個々人の価値観など統計では表されない深層的なものも含まれます。

狭義では、基本的には前者の統計等で表される多様性、つまり性別、国籍(外国人労働者)、年齢(65歳以上の雇用者等)、働き方(限定正社員等)、キャリア(中途・経験者採用)、障害者といった属性について対象とします。

 

<多様性の状況>

多様性を見る尺度としては、企業などでの従業員や役員に占める「多様な構成員」の割合や人数の変化を用います。

平成30(2018)年に、こうした多様な人材がどの程度の規模で労働市場に存在しているかというと、雇用者全体としては5,936万人であり、その内訳としては、役員330万人、生産年齢人口(15~64歳)の男性正社員2,275万人、女性正社員1,099万人、男性非正社員480万人、女性非正社員1,283万人、65歳以上の雇用者469万人となっています。

また、男性管理職111万人・女性管理職18万人、転職者315万人、外国人労働者146万人、障害者48万人となっています。

 

<多様な人材の活躍>

多様な人材の活躍については、人数や割合等だけで判断することには限界があることにも注意しなければなりません。

それは、ダイバーシティが存在すること(一定割合の多様性が存在すること)と、その多様な人材がそれぞれの能力を活かして活躍できている状態(インクルージョン)とは必ずしも一致しないためです。

例えば、女性割合が50%である企業でも、男女が平等に扱われていない企業や、適材適所になっていない人事配置を行っている企業などでは、多様な人材が活躍しているとはいえません。

 

ここまで、経済財政白書からの抜粋です。

 

<インクルージョン>

インクルージョンは「包括」「包含」「一体性」というのが本来の意味です。

「組織内の誰にでもビジネスの成功に参画・貢献する機会があり、それぞれに特有の経験やスキル、考え方が認められ、活用されていること」などと説明されています。

インクルージョンは、ダイバーシティをより発展させた新しい人材開発のあり方であるという説明も良く目にします。

様々な違いのある人々(ダイバーシティ)を、同じ職場に平等に受け入れた後は、一緒に働くのであっても、一人ひとりの個性が活かされ独自能力を最大限に発揮できるよう、個性に応じて公平に扱うことを、インクルージョンと言うのでしょう。

 

<平等と公平>

平等とは、人々の共通する属性に着目して同じ扱いをすることにより、妥当な結論を導く考え方です。

公平とは、人々の異なった属性に着目して違った扱いをすることにより、妥当な結論を導く考え方です。

同じ人間として平等な採用をし、それぞれの個性に応じた公平な処遇をすることによって、一人ひとりが能力を最大限に発揮し企業と共に成長しようというのが、多様な人材の活躍の目的だといえるでしょう。

 

2019.07.26. 解決社労士 柳田 恵一