トラックドライバーの働き方改革新制度

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令和元(2019)年6月25日、厚生労働省と国土交通省が、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律の荷主関連部分について、7月1日から施行することを発表しました。

貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律には、トラックドライバーの働き方改革を進め、コンプライアンスが確保できるよう、荷主に対する国土交通大臣による働きかけ等の規定が新設されています。

 

<法改正の背景>

トラック運送事業ではドライバー不足が深刻化しており、ドライバーの長時間労働の是正等の働き方改革を進め、コンプライアンスが確保できるようにする必要があります。

こうした状況を踏まえ、昨年、①規制の適正化、②事業者が遵守できる事項の明確化、③荷主対策の深度化、④標準的な運賃の公示制度の導入を内容とする貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)の改正が行われました。

今般、このうち、③の荷主関連部分について施行し、荷主の理解・協力のもとで働き方改革・法令遵守を進めることができるようにするための取組を一層推進します。

 

<荷主関連部分の概要>

改正貨物自動車運送事業法のうち、令和元(2019)年7月1日より施行される③の荷主関連部分の概要は次の通りです。

 

(1)荷主の配慮義務の新設

 荷主は、トラック運送事業者が法令を遵守して事業を遂行できるよう、必要な配慮をしなければならないこととする責務規定を新設。

(2)荷主への勧告制度の拡充

 荷主勧告制度の対象に、貨物軽自動車運送事業者が追加されるとともに、荷主に対して勧告を行った場合には、その旨を公表することを法律に明記。

(3)違反原因行為をしている疑いがある荷主に対する国土交通大臣による働きかけ等の規定の新設(令和5年度末までの時限措置)

①国土交通大臣は、「違反原因行為」(トラック運送事業者の法令違反の原因となるおそれのある行為)をしている疑いのある荷主に対して、荷主所管省庁等と連携して、トラック運送事業者のコンプライアンス確保には荷主の配慮が重要であることについて理解を求める「働きかけ」を行う。

②荷主が違反原因行為をしていることを疑うに足りる相当な理由がある場合等には、「要請」や「勧告・公表」を行う。

③トラック運送事業者に対する荷主の行為が独占禁止法違反の疑いがある場合には、「公正取引委員会に通知」する。

 

違反原因行為の例:荷待ち時間の恒常的な発生、非合理な到着時刻の設定、重量違反等となるような依頼等

 

↓こちらのパンフレットもご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/000520823.pdf

 

2019.07.01. 解決社労士 柳田 恵一