平成29(2017)年度の国民健康保険と後期高齢者医療制度の財政状況

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平成31(2019)年4月12日、厚生労働省が、全国の市町村が運営する国民健康保険の財政状況と、後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況等を取りまとめ公表しました。

 

<国民健康保険の財政状況>

全国の市町村が運営する国民健康保険の財政状況(平成29年度分)は、次のように公表されました。

 

【主なポイント】

1.収支状況

① 単年度収入額 : 15 兆 3,559 億円(前年度比 2.2%(3,467 億円)減)

② 単年度支出額 : 15 兆 1,253 億円(前年度比 2.8%(4,289 億円)減)

③ 決算補填等目的の法定外一般会計繰入金を除いた場合の精算後単年度収支差引額

  450 億円の赤字(赤字額は前年度から 1,011 億円減少)

2.被保険者数 : 2,870 万人(前年度から 142 万人減)

3.国民健康保険料(税)収納率 : 92.45%(前年度から 0.53 ポイント上昇)

 

日本全体の人口減少を反映して、国民健康保険の加入者(被保険者)が減少しています。

これにより、収入額、支出額、赤字がいずれも減少しています。

病気は予防と早期の治療開始によって重症化を防ぐことができ、医療費の節減を図ることができます。

 

<後期高齢者医療制度の財政状況>

後期高齢者医療制度の実施主体である都道府県後期高齢者医療広域連合の平成29年度の財政状況等は、次のように公表されました。

 

【主なポイント】

・単年度収支(前年度国庫支出金等精算後)は180億円の黒字。

・前年度からの繰越金等を反映した収支は4,350億円の黒字。

・保険料収納率は、全国平均99.36%。

 

1.後期高齢者医療広域連合の財政状況

(1)収入・・・保険料収入(1兆1,917億円)は、被保険者数増等により対前年度比5.5%増となっている。また、国庫支出金、都道府県支出金、市町村負担金及び後期高齢者交付金は、保険給付費増により増加している。

(2)支出・・・保険給付費(14兆8,363億円)は、被保険者数増等により対前年度比4.1%増となっている。

(3)収支状況・・・単年度収入(経常収入)15兆1,891億円、単年度支出(経常支出)15兆2,248億円であり、単年度収支差引額(経常収支差)▲357億円、国庫支出金等精算後の単年度収支は180億円となっている。

単年度収支に前年度からの繰越金等を反映すると、収入合計15兆7,556億円、支出合計15兆3,206億円であり、収支差引合計は4,350億円となっている。

 

2.被保険者数等

(1)被保険者数は、平成29年度末現在1,722万人で、平成28年度末より2.6%(44万人)増となっている。

(2)保険料収納率は、平成29年度全国平均99.36%で、平成28年度より0.04%ポイント増となっている。

 

こちらは、日本全体の高齢化を反映して、後期高齢者医療保険の対象者が増加し、収入額、支出額も増加しています。

「黒字」という表示が見られますが、国庫からの支出(出所は税金)が無ければ、357億円の赤字だったことが示されています。

家族の見守りにより、早期の治療開始の他、投薬の管理をきちんとすること、ダブって薬をもらわないなどにより、医療費の節減を図ることができます。

 

2019.04.15.解決社労士