公共工事の週休2日制(働き方改革)

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<九州での導入>

国や地方自治体が進める公共工事の週休2日制が、平成31(2019)年度から九州全県で導入されることになりました。

導入が遅れていた福岡県で2月から、佐賀県で3月から導入されていて、熊本県でも4月から導入される予定です。

熊本県では、熊本地震からの復旧復興が優先されてきましたが、将来の担い手確保のためにも週休2日制の必要性が認識されたようです。

 

<工期長期化への対応>

国土交通省によれば、熊本県での試行が始まれば、全都道府県で週休2日工事が導入されることになります。

九州各県では、休日の増加で工期が長くなり、企業にとって現場事務所代などの経費増となることになります。

これに配慮し、4週間で6日以上の休日を確保して工事を終えた企業に対し、工事費の数%の増額補正などを行うそうです。

 

<建設業の特質>

悪天候の中では作業を進められないなどの理由から、休日を少なめに設定して工事の計画を立てることが常態化しています。

しかも、建設業の許認可の対象となる業種の大まかな分類でも、次の29種類があり、どれか1つの工程が滞ると、他の工程も遅れるという関係にあります。

 

1. 土木一式工事業

2. 建築一式工事業

3. 大工工事業

4. 左官工事業

5. とび・土工工事業

6. 石工事業

7. 屋根工事業

8. 電気工事業

9. 管工事業

10. タイル・レンガ工事業

11. 鋼構造物工事業

12. 鉄筋工事業

13. 舗装工事業

14. しゅんせつ工事業

15. 板金工事業

16. ガラス工事業

17. 塗装工事業

18. 防水工事業

19. 内装仕上工事業

20. 機械器具設置工事業

21. 熱絶縁工事業

22. 電気通信工事業

23. 造園工事業

24. さく井工事業

25. 建具工事業

26. 水道施設工事業

27. 消防施設工事業

28. 清掃施設工事業

29. 解体工事業 (平成28年6月1日新設)

 

こうしたことなどから、建設業の労働時間は全産業平均に比べて年間300時間以上長く、重大な労災事故も発生しやすく、人手不足も特に深刻化しています。

 

<建設業の働き方改革>

時間外労働時間の上限規制は、建設業の場合には5年間猶予されます。

だからといって、これから5年近くの間、長時間労働を放置してはなりません。

このことについては、働き方改革の推進を指導している厚生労働省も注意を呼びかけています。

建設業では、この5年間の猶予期間中に、労働時間削減の手を尽くさなければ、5年後に工事を受注できなくなる事態も予想されます。

将来を見据えての働き方改革には、真剣に取り組んでいただきたいものです。

 

2019.03.19.解決社労士

東京都社会保険労務士会 武蔵野統括支部 働き方改革研究会 代表

大きな案件や専門性の高い業務には、30名を擁する働き方改革研究会の選抜チームで対応しております。